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桜子さんのパンツではじまるラブリーベイベーバトルロワイヤル  作者: お花畑ラブ子
ラブリーゲッチュにハグしてベイベー!!
18/29

イルカショー

「せっかく来たんだし、最後にイルカショー見て帰るわよ」

「賛成にゃー」

「お、おい。さっき襲われたばかりだろうが」

能天気すぎるだろ。もし襲われたら。

「暴漢におそわれても、大丈夫よ!今度はあたしも、油断しないわ!大樹もいるしね!」

アチョーっと構えをとる。うん。馬鹿なのかな?呆れて物が言えない俺に、白崎先輩はささやく。

「せっかくの水族館だよ。楽しい思い出を作りたいじゃない。なかなか街には出かけられないんでしょ?」

「でも」

「もし、ラブリーズの話題が出たら、この白崎先輩に任せなさい。先輩として、後輩の安全は守るから、さ。おんぶしてさっさと逃げ去るにゃあ」

そう言ってウィンクをする。

「大樹!先輩!行くよ!」

ブンブンと手を振って、先頭を歩く。

「考えすぎてもしかたないじゃない。不安でしかたなくても、楽しむ時は楽しまないと。リフレッシュしないと、人は簡単に潰れちまうにゃ」

「は、はい」

いるかたちのショーは迫力満点で見応えがあった。ショーは水族館の目玉とも言えるものだけあって圧巻だった。イルカ達が、音や光に合わせて水面から飛び上がる迫力はなかなかなものだった。

「すっごい水しぶき!」

「いい連携にゃあ」

「は、ははは!」

終わる頃には心が充実していた。出口に向かう途中やたらと赤い一団とすれ違う。全員が違う学校の制服だったが、リストバンドやシュシュ、ピンなど一部に必ず赤い装飾をつけていた。彼らの中心には車椅子の女性が座っており、少し年下の女の子が後ろで押していた。

「おや、君たちは」

「あ、紅蓮の川奈さん!」

車椅子に乗った女性はガーディアンを羽織り、穏やかに微笑む。

「あなたたちも水族館に?オープンした今日のチケットは入手困難なものでしょうに」

「先輩がチケットをくれて【紅蓮】のみなさんはどうしてここに」

そんなに大変なものだったんだ。白崎先輩にまた後でお礼を言っとかないと。

「先輩?なるほど、そういうことですか。私たちは仕事でしてね。ステージの警備をしてました。式典も終わって、報酬として入場パスをもらいました。」

「さっすが姉さん!みんな分、せしめるなんて、さすがリーダー!」

後ろの女の子が言った。この子はたしか、ステージにいた。白崎先輩も気づいたらしく、話しかける。

「ステージにいた子だね。とっても可愛かったにゃ!握手してにゃ、握手。君もラブリーズなのかにゃ?」

「あ、はい。あたいは、あ、いや、わたしは、」

手をブンブンと振られて、真っ赤になりながら彼女はオロオロと首を振った。

「少し協力して貰っただけですよ。彼女はラブリーズじゃないですよ」

川奈さんがかわりに言った。

「華はラブリーズ役になっただけの普通の子です。私はこの通り足が不自由でしてね。(つるぎ)も体調が悪かったし。急遽、出演してもらったのです」

「は、はい、そういうことで」

「つるぎさん大丈夫なんですか?」

「大丈夫ですよ。またすぐに元気になります」

そういえば、紅蓮の人たちってラブリーズについて知ってるなら、戦い方だって詳しいはずだ。

「?なにかな?秋道くん。ぼーっとして」

「あの、川奈さん!今度2人でお話できないかと。連絡先を交換していただけませんか」

「え、えぇ、かまいませんよ」

川奈さんは一瞬考えたのち、快く応じてくれた。たぶんラブリーズについての話はいつ狙われるか分からないし、あまり公の場ではしないほうがいいだろう。ん?

「だ、だ、だ、大樹!!あんた!なんで!」

なんだ?お嬢様がなんか、イライラしているぞ。

「てめぇ、よくもリーダーに」

「姐さんの連絡先!!私らだってグループチャットでしか話せてないのに?」

「ぶちころす!プールに沈める」

「夜道に気をつけなヒャッハー!」

赤い学生たちも殺気だつ。うかうかしてたら、なんかヤバい気がする。

「それじゃあ。みなさん。失礼します!!」

お嬢様の手を引いて、逃げるように水族館を後にした。


帰り道。学校付近で、黙ったままだったお嬢様が口を開いた。

「……大樹!わたし少し、白崎先輩と話したいことあるから先に行ってて!大丈夫すぐおいつくから」

「いや、離れるわけには」

「過保護すぎ!すぐ終わるわ」

少し抵抗した大樹を押して笑顔で先に送り出した後に、白崎の所にもどる。その目は真剣だった。

「昨日のお泊まりで思ってたことなんだけど」

「ほんとにいいのかい?大道寺ちゃん」

「えぇ、お願いするわ。大樹はいつも頑張ってくれてる。わたしも自分で自分を守れて、欲を言えば大樹を助けるくらいの強さがほしいの」

「なんで、僕に相談するのかにゃ。あのお姉さんに危機感抱いちゃったかな」

すこし、いじけたような表情にはなったが、両頬を叩いて、真っ直ぐにいう。

「頼れる先輩だからよ」

「……ふーん。嬉しいこと言ってくれるねぇ。」

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