水族館オープンセレモニー2
「おぉ!」
街の中に突如現れた巨大な施設。卵を思わせるその形状は、近づくにつれてはっきりしてくるその大きさはみるものを驚かせる。
「おっきいわね」
「6階建てらしいよここ。大水槽は3階分ぶち抜いた巨大水槽らしいにゃ!国内最大級!世界でも屈指の水族館にゃ!最上階は屋外ステージや映画館、レストランもある。」
「うぉお!!」
「「「水族館!水族館!水族館!」」」
テンションぶち上がりの3人はウキウキでエレベーターに乗り込む。
「最上階から下に降りていくみたいだわ!先輩!大樹行くわよ!!早く早く!」
お嬢様が楽しそうで何よりだ。
「おいてくわよ。あれ?」
お嬢様の歩みが止まった。
「さぁ!本日はエッグシー水族館の開館記念式典に来て下さりありがとうございます。オープニングセレモニーをはじめます」
高らかなファンファーレとともに華々しく屋外ステージに踊り立つ人影。
空に花火が輝く。夜ではないのに、はっきりと色が見える。普通の花火ではない。
「ラブリーハナビ!日々町を守ってくれている。『紅蓮』の末妹が今日は来ていただけました。」
「は、恥ずかしい。なんで、こんな」
学ランをベースにしたラブリーズの衣装。顔を真っ赤にしていた。お嬢様に果たし状を送ってきた子だ。夏海さん、あの子も変身できたのか。
「うぉぁお!夏海さん!かわいいっす!!」
「姐さん!!一生ついて行くっす!!」
赤い服装の面々が感涙している。
「華はかわいいんだよ。うんうん」
「さっすが、うちらの妹だぜ!似合ってるぞ!!」
『紅蓮』の面々も応援にきていて、団扇や横断幕やらで盛り上げていた。
「さらに話題沸騰中!双子のラブリーツインズも参戦だあ」
2人のよく似た容姿のラブリーズがダンスを踊りながら入場してくる。
「ラブリーツインズ!ラブリーミコ!」
「ラブリーツインズ!ラブリーメコ」
「「ミキミキ!メキメキ!2人合わせてラブリーツインズフルボッコ!」」
大丈夫か、その名前で。2人が息を合わせてダンスをする。高い運動神経は天性のものだろうか。
「さらにさらにスペシャルゲストに来て貰っています。この町出身のラブリーズ!ラブリーピンク!!」
「桃色笑顔の弾けるハート♡ラブリーピンク!」
ちっちゃな女の子がステージから飛び出してきた。
「「「「「うわあああああ!!!」」」」」
もの凄い観客の熱狂具合である。一瞬大地がゆれたかのような歓声があがった。彼女はピンクのステッキを軽やかに振りながら、ステージの端から端へ笑顔を振りまきながら歌っていた。
「すっげぇ熱気」
「うーん」
「どうしたんです?副会長浮かない顔して」
お嬢様の耳を塞ぎ、自分の耳を塞がなかったことに少し後悔しながら聞いた。なにやら、難しい顔をしていた。
「んー、イメージと違うっていうのかにゃ。期待はずれっていうか。あ、ごめんにゃ。」
「あ、いえ、俺はTVで見る通りだと」
「そうなんだけど、そうじゃないっていうか。んー。まあ、会長こんなだし、混む前に入っちまおうぜ。秋道くん」
「そうですね」
そんなセレモニーの様子を眺めつつ、タバコを吹かす女がいた。帽子を深く被り、ピンクと黒い髪が見える。
「ふぇー。可愛い可愛い。若いっていいねぇ」
くわえタバコをしたまま、拍手をし、おもむろに数を数える。
「4、2、2、3。10数人ってとこか。ラブリーズがもう少し集まると思ってたんだが、、、な。」
その目が1人の観客に止まる。くわえタバコがぽろりと落ちる。
「おいおい。なんで、なんでこんなとこにいるんだよ。大道寺」




