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何人の彼女を作ろうと俺はみんなを幸せにしたい  作者: たけのこきのこイノセント
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いざ生徒会!

 (生徒会。それの顔合わせか……正直面倒くさいなぁ)

 俺は誰にもその思いがバレぬよう、心の中でつぶやいた。

 そう。俺はこれから生徒会の集まりに行かなければならない。

 当選してしまったのだから仕方がないことだ。

 俺はちょっとだけ憂鬱な気持ちで生徒会室の扉を開けた。

 ガチャリ……

 ゆっくりと扉を開けると、奥の窓からほんのり温かい日差しのさす、教室二つ分くらいのなんとも広い空間が広がっていた。

 ソファやテーブル、本棚などインテリアも充実している。今はまだつけられていない天井の照明すらもなんか綺麗な装飾がされている。

 そのあまりの煌びやかさというか、豪華さに俺は呆けてしまった。

 が、すぐに気を持ち直し、頭を下げる。

 「失礼します!」

 そうだ。

 俺はその空間に足を踏み入れた瞬間から五人の生徒会メンバーから視線を浴びていた。

 それに気がついた今、一気に俺は緊張する。

 「顔を上げて、まずはそちらへおかけください」

 そんな女性の声を聞き、俺はいう通り顔を上げて声の主である彼女の手の先にあるソファに向かって腰をかけた。

 (あの人……会長の水瀬美愉(みなせみゆ)さんか。なんというか、威厳とか風格とかそういうのを感じる。うちのクラスの委員長もなかなかの大人っぽさがあったが、こちらはそれをも凌駕するほどに大人びている)

 俺は藍色の長い髪を後ろで束ねた彼女の姿を見ながら、それを選挙の時のポスターを思い返して照らし合わせた。

 

 「全員集まりましたね」

 生徒会長の言葉で気付かされる。

 (俺が一番最後かよ!)

 別に遅刻はしていないが、どこか気まずい。

 「今回は顔合わせのために集まっていただきました。自己紹介ですね」

 生徒会長は隣に座る副会長と、前方左右に二人ずつ座る会計と書記を見回しながらこの集まりの目的を話した。

 (自己紹介か。高校入学してから二度目。生徒会での自己紹介だし、前と同じようにじゃダメだろうな。かしこまった感じにしなきゃ)

 俺がそんなことを考えていると、会長は言う。

 「皆さん、考える時間が必要でしょうからまずは私から。というつもりですが、よろしいですか?」

 彼女がそう言ったので俺含め、周りのみんなはその言葉に頷いた。

 彼女のこの言葉は俺にとって的を得たもので、考える時間がいただけるのはとてもありがたい。

 こう思い、自分の自己紹介を考えながらも彼女のそれを聞くことにする。

 「ありがとうございます。では、私の名前は水瀬美愉。生徒会での役職は会長です。といっても、みなさんここまでは知っている方がほとんどでしょう。せっかくですから皆さんにまだ存じ上げていないことを打ち明けたいですね。どうしましょう……」

 彼女のそんな言葉に、つい俺は(さっきあんなこと言っておきながら自分も考えていないのか……)と軽く困惑した。

 

 それから、彼女は本気で悩む素振りを見せて数秒かけた後、再度口を開いた。

 「では、最近の私の趣味を。それはテーブルゲームです」

 「テーブルゲーム?」

 誰かがそう言った。

 「卓上で行うゲームのことですね。オセロとか、将棋とか、チェスとか。あとはトランプなどのカードを使ってやるのも該当します」

 誰かの疑問に会長はそう答えた。

 多分、その疑問を口にした人はテーブルゲームという言葉がわからなかったのでなく、会長の趣味がそれであったことでつい口から出てしまっただけだと思うけど。

 「最近テーブルゲーム好きの友人とお泊まり会をする機会がありまして、そこで彼女の持ってきたたくさんのテーブルゲームを遊んだのですが、それが楽しくて楽しくて……つい私もいくつか買ってしまいました。ふふっ」

 彼女はその時の記憶を思い出しているのかどんどん楽しげな表情になっていって、しまいには笑い声も溢れていた。

 「それでは次は皆の番です。順番はまず副会長、次に書記、そして最後は会計にしましょう。書記と会計にはそれぞれ二人いますので、どちらが先に行うか決めてください。では副会長、お願いします」

 こうして生徒会メンバーの自己紹介が始まった。

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