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シラは遺跡の奥で見つけた碑文を前に興奮を抑えられない

 その先にあったのは、大きなホール。

 だが、なぜか部屋は異様に明るい。天井がぼんやり発光してる? これ、魔法……じゃない、何かの仕掛け?

 部屋の中には、よくわからないものがたくさん飾られていた。

 見たこともない黄色い鳥みたいなものが描かれたリーフレット、透明な板に挟まれた何か、異国のコイン、読めない文字がびっしり並ぶ本、ギシャルト神王国っぽい地図、モンスターと人のモザイク画、そして――。


「……これは……?」


 あたしの目が止まったのは、一枚の軽い板。素材もわからない。でも、そこには、たった一言。


 『deus ex machina』


 あたしたちの知らない、でも、ただならぬ何かを感じる言葉だった。

 そして、部屋の中央。

 そこには、7つの巨大な庭園水晶(ガーデンクォーツ)が並んでいて、その前には石板が立てられていた。


 In principio erat Kosmos.

 Et Kosmos erat apud Deum.

 Et Deus erat Kosmos.

 Omnia per Kosmos facta sunt.

 Et sine Kosmos factum est nihil quod factum est.

 In Kosmos vita erat.

 Et vita erat lux hominum.

 Lux in tenebris lucet, et tenebrae eam non comprehenderunt.

 Fuit homo missus a Deo, cui nomen erat Win.

 Hic venit ut fenestram aperiret et testimonium perhiberet de lumine.

 Ut omnes crederent per illum.

 Non erat ille lux, sed ut testimonium perhiberet de lumine.

 Erat lux vera quae illuminat omnem hominem venientem in mundum.

 In mundo erat, et mundus per Kosmos factus est.

 Et mundus eum non cognovit.

 Quotquot autem receperunt eum, dedit eis potestatem fieri filii Dei,

 Non ex sanguinibus, neque ex voluntate carnis, neque ex voluntate viri, sed ex Deo nati sunt.

 Et Kosmos facere coepit historiam.

 Kosmos est dominatio.


「これ……は……」


 隣で、シラがノートに写し取りながら、どんどん青ざめていくのが見えた。


「シラ……? なにが書いてあるの?」


 あたしが尋ねると、シラは手を止めずに、低く答えた。


「……はじめに秩序があった。万物は秩序によって成った。混沌のなかで光は輝いたが混沌は光を理解しなかった……彼は窓を開き光を照らし証を示すために来た……」


 そして――。


「……そして、秩序は歴史を……作るようになった……」


 シラの声が、震えていた。


 『歴史を、作る』――?


 なにそれ。そんなのって…… そのときだった。

 部屋の奥――あたしたちが入ってきた扉じゃない、別の方向から――。

 聞き覚えのある、でもここにいるはずのない“声”が、響いた。

――次回「ep35.ユストはリボンで華麗に舞う」

2025年08月19日 06時00分公開→https://ncode.syosetu.com/n8261kh/35

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