Act1. As Of Now † Reality is only interpretation † 2-2
Chpt2 あたしin人気サイト REAL WORLD
☆Sect2 Accept
『世界』が、あらわれた。あたしの眼を、さいしょに奪ったのは、見たこともない蒼さの、空だ。
蒼く燃えて、かがやくみたいなのに、澄み切っていて、しずかで、深くて、吸いこまれそう・・・・。まっ蒼だ。
そして、古い街なみが・・・・
やさしい、あたたかみのある、レンガいろの屋根。やわらかな、黄白色の壁。パステルカラーのバルコニー&窓わく。白い洗濯ものが、ゆれてる。さまざまなタイプの人々が、歩いている。
むかしのイギリス、ビクトリア朝時代のジェントルマン。中世ドイツの農民のような人。一九二〇年代のシカゴのギャングみたいな、ストライプのスーツ、バレンチノの帽子。ロシアの祭礼僧みたいな、絢爛な貫頭衣に、長い白鬚の老人。ツノが、生えて、毛むくじゃらで、翼の生えた人。アンドロイドや、異星人みたいなキャラも。
藁をつんだ荷車を牽くロバや、瀟洒な馬車を牽いて、誇らしげに、ひづめの音をひびかせる葦毛の馬。龍騎兵の乗った威風堂々の騎馬。木製の車輪の馬車が、カタコトカタコト音をさせていきかう。
タープをはった露店に、いろあざやかな野菜、オリーブオイルの樽、スパイスのつまった麻袋、鍛冶屋のまえに金鎚の看板、皮なめし職人、パイプを吸う。船荷を背負う人夫が、大樽の上で、腕相撲。羊毛のつまった袋が、つみかさねられ商店。肉屋の軒下にぶら下がったソーセージ・・・
大きなハムが、口をひらいて、吹き出しに「ここをクリック。僕のプロフを見てね」って書いてある。こ、これ、アバター? 変わったヒトだー・・・・
でも、ともかく、すごい。ちがう世界みたい。
すべてが、真実みたいにかがやいている。あざやかで、深く、くっきりとして。真実だ・・・
カフェのテラスのテーブルに人が、あふれ、みんな、たのしそうだ。まるで、すべて、サーカスみたい。だって、広場じゃ、大道芸人のジャグリング、ピエロのパントマイムに、ジプシーの占い師、炎の剣を呑む人etc.・・・・
あれ?
中空に架かるように、半透明のメニューが、泛かび上がってる・・・
すごい、たくさん。へへ、日本語だから、だいじょーぶ(たぶん)。
でも、メニューから、なにをえらんで、なにをしたらいいのか、ぜんぜん、わかんない。
ここからさき、どーしたらいーのか、ぜんぜん、わかんない。
ANKAちゃんに、きかなくちゃ。でも、彼女に連絡するには、ホムペにカキコするしかないんだけど、いったん、これ、終了しなくちゃ、ダメかしら。
めんどイなー。
って、おもっていたら、「メンバーズ(ハンドル・ネーム)」ってのが、眼につく。これをタップ。
出たー、ずらっと、ならぶハンドル・ネームの列。
ひゃあ~、すごい数。あった、あったよ、おもったとおりだ、ANKAって、あったよ。あたしは、まよわず、タップ! おりゃっ!
すると、半透明な、Accept(アクセプト:受諾)の文字が、泛かび・・・・・・
ぉわぁぁっ!?