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47.エルフの食材キター

「港の女をなめるんじゃないわよ。全く。」

マリアさんがいつもの感じと違う感じて、少しプリプリしてる。

この人、地はこんな感じなのかもしれない。

「どうしたの?それよりママはエルフ語上手だね。」

「軍隊が通り過ぎたら村の子供達は戻れるけど、私たちはダメでしょ?

エルフ達に事情を話してマンチェスまで送ってくれないか頼んでみたの。

それで言葉が通じるとバレて他のエルフが一斉に話しかけてきたのよ。

少ししか生きてないって驚かれたの。えーっと何だっけ」

「エルフさん達、何歳位なの?」

俺がマリアさんと話をしていると横に居たネッチャが話しかけてきた。

「オマエ、何故、エルフ語だとわかった?」

「あら、ホント、エルフ語教えた事あったっけ?」

ヤバい、バレそう、マリアさんまで疑ってる。


「エルフさんと話してるからエルフ語かな、て。

少しだけ聞いた事があるような気がするし。」

「イリスさんとエノラさん?あの人達内緒話する時エルフ語使うわよね。

他に出来る人が居ると考えないのかしら。」

「うん、不思議な言葉だから少しだけ教えてもらったんだ。」

助かった、マリアさんの勘違いに乗る事にしよう。

「言葉できるの?チワッス、人間、私は良いエルフだよ。よろしくね。」

ネッチャが変なエルフ語で話しかけてきた。

外国語に合わせ過ぎて母語がおかしくなる、

どっかの日本人にも居そうな気がする。

「こんにちは。良いエルフさん。親切にしてくれて有難う。」

俺が返事すると、ネッチャが飛び上がった。

「スゲー、パーペキじゃん。言葉わかるなら早く言ってよ。

無理して人語使ってたから頭痛くなっちゃたじゃん。」

いや、初心者挨拶の次がそれじゃ、砕け過ぎだと思います。

俺はわかるけど。

「ごめんなさい。あんまり自信がなくて。」

「いやスゲーよ。上手、上手。何ならそこらへんのエルフより丁寧な

言葉使いだよ。」

ネッチャが俺の背中をバシバシ叩いて褒めてくれた。

マリアさんは周囲のエルフに「ウチの子は賢くて、」とか自慢している。

安定のチョロさ、本当に助かる。


他のエルフが話しかけてくる前に、俺は気になっている事を質問した。

「あそこに置いてあるのは何?見た事ない!」

「今日のご馳走、メガボアのヒレ肉だよ。これから料理してあげるから

楽しみにしてな。」

巨大な肉塊も気になるが、その横も気になる。

「その横のお野菜も見た事無いから教えて。」

「野菜?沢山あるけど、どれ?そのゴツゴツした根がついてる奴?

野菜じゃねーじゃん、肉が腐らないようにするお薬、食べちゃダメっスよ」

「食べられねー事はないけど、めっちゃツーンとするよ。」

「葉っパやすりおろした根を香りづけとか肉の味変に使ったりするけど、

そのままはムリムリよ」

いつの間にか寄って来たエルフ達が、他の野菜の事も口々に教えてくれるが

最初見たのやっぱりワサビだわ。

性質もそうだし、姿かたちが某蕎麦チェーン店ですりおろした奴そっくりだもん。

「君、意識高い系?野菜ばっかりなんてチョーつまんないじゃん。」

「そんな事無い、見た事もない大きなお肉なので驚いてるだけだよ。」

不満そうにしていた一部のエルフ達がニッコリ笑って説明しだした。

「見た事ない、そうでしょそうでしょ。アンタらチョーラッキーだよ。」

「何年かに一頭しか捕れないからね。」

「一頭捕ると七族潤うっていうくらいでね・・・・。」

話を総合すると巨大な猪の魔物で、エルフ達は捨てる所なく利用するらしい。

まさに山クジラ、という所か。

「一昨日捕れたんだ、メガボアにしては小さいけどね」

「塩漬けや燻製にしてる分の他は、腐る前に食べなきゃいけないから

遠慮せずに沢山食べてね」

走り回った後電池切れで寝ていたはずの幼児達が寄ってきた。

食材や調理の様子に興味津々でマリアさんに通訳してもらって

歓声を上げている。

村よりずっと良い物が並んでるから当然か。


ピーピュ、クゥ。ピピピ。ピュ―ピュ―ピピピ、ピーピーヒュー。

”馬、乗ってる、5、近い入ってきた、来ている”

口笛が聞こえるとご機嫌だったエルフ達の顔が曇った。

「面倒くさ、気づかず行っちゃえば良いのに。」

「この時間から人間が5人くらいで森に入ったら

オークの御飯になるだけじゃない?」

「これから宴会なのにチョーウザイ」

ガヤガヤと話し出したエルフ達に「大丈夫なの」と聞いてみた。

「人さらいが来たらしいけど心配いらないよ。」

「なんで人さらいだってわかるの?」

「何年か前、そっちの小さい子位のを縛って運んでたのと

同じ格好してるから。」

「そん時は子供を取り返して人間の所に帰してあげたんだよ。

私たち良いエルフだから。」

そういえば、数年前ノールドの幼児が行方不明になって数日後

バルツ村の傍で見つかった事があった。

「言っておくけど人さらいを殺したのはオークだよ。

 私たちは子供を助けただけだよ。私たちは良いエルフだもん。」

若干主張は強いが良いエルフさん達のようだ。


「サッチャ、ユッチャ、見張りの支援に行って。

 料理は一番ゴージャスん所ゴンゴン残しとくから」

「ザンネーン、だけど、このプンプンを侵入者に向けてヤルー!」


料理当番らしいエルフ達が肉を捌いたり、ローストする(オーブンがある!)

様子を名残惜しげに眺めながら数人のエルフが木に登ると、

木から木へ移動して行く。

「スゲー、流石異世界。」感嘆の言葉を発するとテンプレから念話が来た。

『声が出てます。異世界という言葉は使わないで』

『なんだよ、しばらく静かにしていたと思ったら』

『注意すべき事象はなかったですからね。情報収集と分析に集中してました。』

『サボりの言い訳か?なんか成果あった?』

『アンタと違います。今まで知らなかった魔法を発見しました。』

『魔法?』

『王都にあったという魔法の書に乗ってない魔法です。』

『ここのエルフ達が使ってるって事?』

『はい、重力に干渉する魔法を自分にかけて移動してます。』

どおりで軽快な訳だ・・・。

















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