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45.エルフさん達キター

ロバ車がぎりぎり通れる入口を抜けると

入れ替わりに数人のエルフが扉から出て行く。

俺たちが通った痕跡、特に扉付近を入念に消しているようだ。


周りを見渡すと外からは茨の茂みに見えたのが集落を囲う垣根なのがわかった。

外からは解らなかったが入ってから見上げると樹上集落がある。

一軒一軒は小さいけどぱっと数えただけで36軒あった。

数えている間もするするとエルフ達が降りて来る。

ロバ車に近づいて来ると俺を含む子供達を物珍しげに眺め

口々にエルフ語で話し出した。

あんまりにも無遠慮なので、元気な幼児達も若干引いている。

尚、声と体形からみて全員女性のようだ。

でも個々のエルフ達が見分けにくい。

俺の目には皆美人のオネーさんに見える。

顔の特徴が同じ、似すぎてないか。


そうこうしているうちに立派な杖を持ったエルフが出て来て合図すると

先程のバッチャが俺たちに声をかけできた。

「もう大丈夫、この中安全、車降ろして良い。」


俺はエリーさん、マリアさんと一緒に幼児を降ろしていく。

広い所に来たので走り回りそうなものだが、物々しい雰囲気のせいか

幼児達は車の周りから離れないでいる。


杖を持ったエルフがバッチャに向かって言った。

”人間たち怖がってんじゃん。ウチら良いエルフだよって教えてやって。

それからお前らのショボい布や粗末な食料アンガとさんて言っといて。

後の細かい説明はタルイからバッチャに任すわ。”


・・・。聞き取れた。

『テンプレ、お前の仕業か?』

『そうです。私の翻訳機能を中継してアンタもエルフ語マスターです。』

『マスターとかどうでも良いけど何故ギャル言葉なんだ?』

『その原因については私ににもわかりません。』

テンプレと念話で揉めている間にバッチャが人語で話しかけてきた。


「あーあー。族長よりお言葉。

お前たち、ようきたな。我ら善良なるエルフの元へようこそ。

丁寧なる土産品、有難う。とても感謝している。」

通訳が随分意訳、いや違訳している気がする。

こちらからも感謝の言葉を返したが、それは”とても感謝している”で

済まされていた。


周囲のエルフが話しているのが聞き取れるようになった。

”さすがバッチャ、人語滑らか。完璧パーペキだよ”

”ユッチャあれ聞き取れるんだ、凄ーい。

ワッチなんて人語無理、全然わかんない。”

”サッチャもちょっと勉強すればできるって、軽いもんよ。”

仲間にフカしている奴発見。どこにでも居るなこんな奴

”人間て醜いっていうけど、小っちゃいのは可愛いね、柔らかそう。”

”柔らかそうって、食べちゃダメよ。私たちは良いエルフさんなんだからね。”

”オークじゃあるまいし。でも別の意味で美味しそうなのがいるね。”

”あれでもまだ小さいよ。いけなくなくね?”

”人族でも良いや、男かな、女かな、男だと良いな。”

”この際人族でも我慢する。男なんて30年ぶりに見るぅ。萌えるわー。”

・・・・。

『おい、テンプレ。』

『何でしょう?』

『エルフさん達が俺を見る目、少し変じゃないか?』

『なんか、男性を求めているようです。良かったですね。』

『いや、求められるのは嬉しいんだけどね。』

待望のハーレム展開だけど50人くらいに

ギラギラした目で見られるとちょっと怖い。

エア君の体じゃまだお応えできないし。R15だし。


”ダメ、みんな思い出して。私たちは良いエルフさんでしょ。”

1人のエルフがそう言った。

”いけない、そうだった。でも男の子、、、。”

”それは私もそうだけど、最後は気高くって決めたじゃん。”

”そうよね、私たちは良いエルフさんとして滅びるのよ”


『テンプレ、何言ってるか理解できたか?』

『良くわかりませんが思念を探ると 

人間に良いエルフと思われたいようですよ。理由まではわかりませんが。』

『こっちとしては好都合だけど、何故なんだろう?』


エルフ達が優しく接してくれると理解した幼児達はたちまち元気になった。

狭いロバ車に放り込まれていた反動か、村中走り回っている。

エルフ達は笑顔で見ているが

”人間の子供、転がってばっかだね。”

”木登りもジャンプも下手だね。あれで良く生きてるね。”

”茨の垣根に突っ込んで泣いてるよ。頭わるいね。”

マリアさんが慌てて駆け寄り治療している。

お前ら悪口言ってる間にとめろよ危ないな。

俺は引いていたロバを指さし先程話したネッチャ話しかけた。

「ロバに水をやりたいんだ。どこに行けば良い?」

「向こうに低い場所あるから行け、水、湧いてる、好きに飲む良い」

「有難う、その後どうすれば良い。」

「水湧く場所、その下小屋ある、そこの空いてる囲いに入れる良い。」


指さされた方向に行こうとすると別のエルフが寄ってきた。

”ネッチャ、この子男の子?”

”さっき僕っていったから男の子みたいだよ。”

”やったー、もう人族でも良いから匂いかいどこ。30年ぶりー”

”あっ、するーい私もー。”

あっと言う間にエルフ達が集まってくる。

”まだ子供みたいね。残念!”

”大丈夫よペロペロすれば何とかなるもんよ。”

おい、ナニをペロペロするというんだナニを。

R15だぞ言葉に気をつけろ。


エルフ達に取り囲まれてるとさっき族長と呼ばれたエルフがやって来た。

”何してるの、ウチらもうすぐ滅ぶんだよ。悪い伝説が残ったらどうすんの?

うちらは良いエルフさんなんだよ”

”はーい”

”悲しいけど仕方ないよね”

”記録や記憶には、清く美しく残りたいよね”


ここのエルフ達、どうしたのだろう。























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