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37.何か変だな?キター

酷い目にあって連れて来られた?異世界は地球、らしい。

大陸の形やなんかは違うらしいが、

とりあえず地球なので北極星がある。

これで北半球にあるという事と北緯39度付近であるという事はわかる。

何故一度単位で分かるかというと亜空間倉庫にトランシットがあったから。

トランシットがあるのに39度付近、しかわからないかというと

俺がちゃんと使えないから。

まあ北極星も地軸上ドンピシャでもないし、

地図もないのでこんなもんだろう。


『何を感傷に浸っているんですか?』

テンプレが相変わらずのツッコミを入れてくる。

「夏休みの自由課題をやり終えた気分なんだよ。邪魔するな。」

もう少しすると男爵様達が帰って来られるらしい。

本当に帰って来るらしい、というのは

第一夫人の義姉二人の婚姻が決まったという知らせと一緒に来た。

この数カ月、ガラーンとした男爵屋敷で結構好き勝手してきた身としては、

また家事労働にこき使われる日々かとゾッとする一方、

多少は人恋しさもあったりする。

砂糖大根は皆が帰ってくる前に収穫して、粗糖にしておこう。

功績は高く売りたい。


「でも、何か変なんだよな。」

『何がですか。』

「この家がだよ。男爵が討伐から帰って来た時には

武器持った人が20人位いたじゃないか。

屋敷の使用人も数人なら居たよね?あの人達どこへ行った。」

『普段は農作業してるみたいでしたよ。

今だって村の人が作業に入るじゃないですか。』

「主に草刈りにね。それとなんか第二夫人の実家に荷物を運びだしてる。

離婚でもするのか?」

『そっちの情報もないですね。』

「ノールド男爵は病気で社交シーズンなのに

王都に行けなかったそうだ。」

他の人はどうでも良いがレオニーには早く会いたい気がする。

どうしているのかな?スケベな気持ちじゃないぞ!相手は姉だぞ。


村の子供達の中でエア君は浮いている。

中身が俺に入れ替わる前はもっと酷かったらしいが、

溝のような物を感じる。


理由を聞きだすと、本来男爵家の人間に

領民は対等に話しかけてはいけないらしい。

エア君も基本、男爵の息子としてあるべき態度で居たのだが。

ある時から急に態度が変わって小さい子に収穫物を分けたり、

普通に話かけたりしてきたので皆驚いたそうだ。

そりゃ中身はド平民の俺に変わったのだから仕方ない。

そんな訳で村に急速に溶け込んだけど、

やっぱり男爵の子供とは思われていて、

年齢が上がる程

よそよそしい、というか敬語で話してくる。

これは俺的には寂しい。

何が言いたいかというと、対等に、

馬鹿話もしてくれるレオニーに会いたい。

もっと言えば令和日本の仲間にも会いたい、

たまには妹に『バッカッみたい!』と言われたい。

え?何故村の子に混じって採取しているかって?

実家から援助のない第三夫人の家が

村の一般的な家より貧しくて生計を助けてるに決まってるだろ、

言わせるな恥ずかしい。


『そうそう、マリアさんがいるじゃないですか。』

「マリアさんしか居ない、だなこの家。本当に人が少ない。

それはそうと親に対して言いにくい事とかもあるんだよ。」


もともと手入れの行き届いた家ではなく、

敷地が広めなだけの男爵邸だけど

俺たち二人と、たまにくる村の人の手入れだけでは

いよいよ寂れた感じになってきた。

まあ、皆さま帰ってくる前には俺も含めて

動員されて掃除と手入れさせられるんだろうけど。


「全く、こんな地味な異世界物あるか?ひたすら家事してるだけだぜ?」

『冒険したいですか?最近銃の練習も進んでるんでしょ。

北方街道には魔物が出るらしいですよ。』

「却下だ。銃はあっても万一接近戦になったら

即アウトな状況で単独行なんかできん。

頼りになる仲間もいない。

死ぬのってムチャ痛苦しいんだそ、あんなの二度と嫌だ。」

『良い心がけです。』

なんか、テンプレって偉そうなんだよな。上から目線を感じる。目ないけど。


冒険か、少しは考えている。

現状、拳銃は撃てるだけと思った方が良い、

体が小さすぎる、両手撃ちで反動を逃がして?

令和日本のネット知識で撃っているがゲームと違い

動いている目標に当てる自信はない。

ライフル、世界の子供兵が使ってるARやAK74を撃ってみて

彼らが問題になる理由がわかった。

俺が撃っても当たる、ゲーム程上手く行くとは思えないが連射も結構いける。

魔物に効くかはわからないが、この世界の人は銃を知らないので

持っていても変な物を持っている程度にしか思われない。

これは村の人で実証済みで、男爵家に置いてあった変な物と言ったら、

悪戯しない方が良いですよ、という返事が帰ってきた。

うん、持ち歩いても警察が来ることはないし、

拳銃もそこまで隠さなくても大丈夫そうだ。


男爵家を脱走したら信用できる仲間を見つけて冒険してみたいな。

魔法のある世界だ、銃撃は魔法で通るだろう。

その前に金鉱を開発して一攫千金、手紙の返事が遅すぎる。

村の街道を通る馬車の数も減ったような気がする。


何か変だな?


























挿絵(By みてみん)

ChatGPTで主人公を描いてもらいました。長い髪を切る事態が起きそうです。

テンプレは服の下に隠しています。

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