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サッカー選手を目指して ~才能なんて関係ない!上位10%へ~


 私は幼い頃から、サッカーが大の得意だった。校庭で友達とボールを蹴っているだけで、何時間でも遊べた。


 しかし、その一方で、才能に乏しいことも自覚していた。プレーの洗練さや巧みな技術、俊敏な身体能力といった部分では、明らかに劣っていた。だから周りからは『そんなんじゃプロにはなれないよ?』と、いつも冷やかされた。


 それでも私は夢をあきらめなかった。心に強く燻り続けたサッカー選手になりたいという思いを。


 中学に入学すると、早速サッカー部に入部した。部員の中でも特に大したことない存在だった私は、ひたすら努力に努力を重ねた。朝から晩まで、一日中ボールを蹴り続けた。


 汗を流し、筋肉痛に泣きながら、何度も練習に臨んだ。しかし、期待した結果は出なかった。むしろ、技術の差は開く一方で、他の選手に追い抜かれていった。


 私には確かに根性はあった。『負けん気』はあった。でも、それだけでは通用しないのが、サッカーというスポーツの厳しさだった。


 高校に進学してからも、同じような毎日が続いた。寮生活の合間を縫って、ひたすらボールを蹴る。地道に基礎を磨き、フィジカルトレーニングにも力を入れた。


 しかし、なかなか結果が出ない。周りから『サッカーに向いていない』と、ことさら冷たい視線を送られた。自信を失いかけた時期もあった。


 ある日、監督から呼び出されて、こう言われた。


「おまえのサッカーに柔軟性がない。自分の長所を理解できていないんじゃないか?」


 この言葉に、私は強く心揺さぶられた。自分の長所を活かせていないのだろうか...。


 そこで私は、これまでのプレーを観て見直すことにした。朝から晩まで繰り返してきた地道なトレーニングから、自分の特徴を見つめ直そうと試みた。


 そうするうちに、気づいたことがあった。


『自分は決して俊足ではないが、フィジカル面ではそれなりの力がある。そしてスタミナにも優れている』


 ある日のトレーニングで、自分が最後まで走り切れた事実から、この長所に気づいたのだ。


 そう、自分に合ったプレースタイルは..."粘り強く相手を同化させること"だった。フィジカルとスタミナを活かし、執拗にマークし続ける。これが自分の真骸力だったのだ。


 監督にその考えを伝え、実践に移した。仮説通りの戦術を試してみると、次第に手応えを感じ始めた。トレーニングの成果も出始め、監督からも太鼓判を押された。


 そうこうするうちに、レギュラーの座を射止めることができた。正に"地力"から生まれた勝利だった。苦労の末に見出した、自分なりの戦術を しっかりと体得できたからこそ、結果は出たのだった。


 最後に監督がこう言った。


「選手にはいろんなタイプがいる。自分の長所を見出し、自分の個性を最大限生かす。それが大切なんだよ」


 この言葉こそ、私の心に重く残った。サッカーに限らず、すべての道は、自分を知ることから始まるのだと実感した。夢に向かう最短距離は、己自身を見つめることから始まるのだと...。

レオンコナシュです!お読みいただきありがとうございました!

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