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57話
土曜日の朝、翼は部活に行くために平日より少し遅く起き、支度を始めた。
朝は桜と二人で食べる習慣がないため、スマホから流れる音と共にご飯を食べる。
「行ってきます。」
一人小さく呟き、家を後にした。
しばらく一人で歩き、学校へと着いた。普段より人は少ないが生徒数が生徒数なだけあり、各々の部活へ向かうため人がいる。
翼もこの一週間で人の多さに慣れたつもりだったが、休日の学校の人の多さを体感するのは初めてだった。
道場へと着くと、何人かの生徒たちが道場の鍵が開くのを待っていた。
「おはよう。東山くん。」
「おはよう。福井さん。そういえば、道場の鍵って誰が開けるの?」
「今は二年生だよ。もう少しで一年生の仕事になると思うけど。」
そんな会話をしていると、道場の鍵を持った先輩がやってきた。




