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55話

 長いようで短い平日も今日で最後だ。翼は昨日と同じように、自分と桜の弁当を作り、桜と登校する。そして放課後には部活へ行く。入学一週間ににて周りから見れば不思議なルーティンができた。


 「東山くん。今日もお疲れ。明日は朝九時から部活だからね。」


 福井さんと途中まで帰るのも恒例になりつつある。


 「わかった。ありがと、福井さん。また明日。」


 「また明日ー。」


 別れの挨拶を済まして家へ帰る。自分の家の前まで着いたが、本当に桜が自分の家で、晩御飯を作っているのだろうかという疑問が頭の中をよぎった。


 そんな事を考えながらドアノブに手を伸ばしてみる。すると、ドアノブはしっかり周り、本当に桜が自分の家で晩御飯を作っているにだという確信がもてた。


 「おかえりなさい。あともう少しで出来るわ。」


 「ただいま。本当に僕の家で作ってるんだ。」


 「なによ?何か不満でもあるの?」


 翼の言葉に不機嫌そうに返答をする桜。


 「いや、むしろ感謝しているけど、流石に少し違和感はあるよ。」


 「どうせすぐ慣れるわよ。あなた適応力高いじゃない。」


 「そうだけどさ。」


 制服を脱ぎながら、今度は翼が不機嫌そうに返答をする。


 「ところで、明日も部活?」


 「うん。9時からだって。昼くらいには終わると思うよ。」


 「そっ。なら、部活が終わったらスーパーに行きましょ。そうしないと、土曜の晩御飯がすごく質素になりそうだし。」


 「わかった。」


 明日の予定を立て終わったタイミングで今日の晩御飯ができたらしい。


 「食べましょうか。」


 桜のその言葉に安心感すら覚える翼だった。 

 

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