16話
「それじゃあ、そろそろ帰るかな。」
「そう、またね。」
そう言い、翼は玄関へと向かった。
「あ、そうだ。明日、一緒に駅前のスーパー行かない?」
「ええ、いいわよ。」
「何時くらいがいい?」
「そうね、お昼すぎくらいがいいわ。」
「わかった。昼過ぎにチャイム押すね。」
「そうしてくれると助かるわ。」
明日の予定を決め、翼は桜の家を後にする。
3秒で自宅に着くから桜と別れた気がしていなかったが、自分の家に入り一息つく。
「はー、大変なことになったな。まさか、入学早々こんなことになるなんて。」
ベットに横になった途端、緊張の糸が解れたのか、そのまま寝てしまった。
「ねぇ、ねぇてば!」
夢の中で誰かに起こされる。現実で寝て、夢で起こされるという奇妙な現象が起きていたが、所詮は夢だ。
目を擦りながら開けると、そこには小学生の女の子がいた。
「美沙!」
と、声を出したら、その声は夢の中ではなく、現実の翼からでていた。
「美沙・・・」
小さく呟きながら、ベットから体を起こす。窓を見るとすっかり空は夕暮れ模様だった。
そこからは、近くのコンビニで晩御飯を買い、適当なチャンネルの適当な番組を観て、風呂に入り寝た。




