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14話
「桜!桜ってば!」
店を出てすぐに、翼は桜の手を振り解く。
「なんで、僕と桜が付き合うことになるのさ?」
「私には色々事情があるのよ。」
「だからって!そんなの理由にならないよ!」
翼は、閑静な住宅街で声を荒らげた。
「それに、福井さんにわざわざ言った理由もわからないし。」
「それは今度話すわ。」
「今度って!今話してもらわないと困るよ!」
「うるさいわねー。分かったわよ。家で話すからとりあえず帰りましょ。」
進まない会話にイライラしている翼だが、桜の非常識すぎる行動に怒りと戸惑いで考える事を
放棄していた。
ただ、翼にも例え『仮』とはいえ、桜と付き合えない理由もあった。




