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11話
「そろそろ帰ろうか。」
「そうね。」
翼が桜に声をかけるながら、ベンチを立つと、桜もベンチから立ち上がる。
「あなた、ご飯はどうしているの?」
二人で歩きながら、桜が翼に問いかける。
「簡単なものなら作れるから、自分で作ってるよ。」
「ふーん。」
翼の問いに桜は疑いがあるような声で答える。
「明日の朝、うちで食べない?一人分のご飯作るのって、意外と面倒くさいのよね。」
「いいの?」
「お隣さんだしね。まぁ、あと、あなたは急に私のこと襲ったりしないでしょ?」
「そんなことする勇気も度胸もないよ・・・。」
「それじゃあ、決まりね。明日の朝、8時にチャイム押して。」
「わかった。」
そんな会話はしているうちに二人が住むアパートに着いた。
「それじゃ、また明日。おやすみなさい。」
「うん。おやすみ。」
別れの挨拶をすると二人はそれぞれの玄関の扉を開ける。




