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死を望むあなたへ  作者: ねこネコ猫
18/38

Ep:17

「準備は良いか?」

「はい。では行きましょうか」

「んっ」

 ユキと二人で家を出て、繁華街へと歩いて行く。そう、何を隠そう今日はユキと約束したデートの日だ。本日の予定としては呉服問屋に行って着物を新調した後、ブラブラと適当に散策しようと思っている。

 繫華街までのは幾分か距離があるが、他愛無い話をしながら歩いているとあっという間に着いてしまった。そして、目的のお店はここから少し離れた場所にある為更に移動しなければいけない。大体十五分も歩けば、ほらお店が見えた。――和国には呉服屋が幾つかあるが、一般人向け・中流階級向け・上流階級向けと別れており、値段の差は目玉が飛び出る程である。中でも上流階級向けの店で皇室に献上している所は物によっては天文学的な値段が付けられている商品もあるくらいだ。んで、俺達が向かったのは上流階級向けのお店だ。

 ここ数十年で他国の服装が爆発的に流行ったせいで、和服需要は大幅に減少して呉服屋が多く店を畳むことになったが、需要が無くなった訳では無い。街を歩けば少しは和服姿の人を見る事もあるし、夏祭りの時や、年始の初詣に行く時等に浴衣や着物を着るのでそれなりには売れているのだ。勿論和国の文化として着物や浴衣が定着している――もとい魂に刻み込まれているので廃れる事は無いだろう。

 閑話休題

 贔屓にしているお店に着き、中に入るとすぐに従業員がこちらに気が付き声を掛けてきた。

「これは、ユノ様、ユキ様お久し振りです」

「こんにちは。店主は居るかな?」

「はい。ただいま呼んでまいりますので少々お待ち下さい」

 店主を待つ間店内をなんとはなしに見回していると、すぐにやってきた。

「これはこれは、ユノ様、ユキ様ようこそお出で下さいました」

「お久し振りです。今日はユキの着物を新調しようかと思って来ました」

「左様ですか。それでしたら、丁度新作が入荷しましたのでどうでしょうか?」

「そうですね……ユキ。どうする?」

「折角なので見たいと思います。他にも幾つか見てみますね」

「分かった」

 店主の案内の元新作が置かれている場所まで行くと、説明をしてくれた。

「こちらは染めを従来の方法とは違うやり方で行ったもので独特の色味が特徴です。明暗の境が溶け込むような色合いとなっていて、最近人気が出てきています。あとは、こちらの商品は柄の組み合わせが複数となっており、既存の柄とは一線を画すデザインですね。こちらも最近流行っています」

「へー、面白いね。見れば見るほど今までの着物との違いが分かるね」

「はい。昔ながらのデザインも人気ですが、最近は挑戦的というか今までの常識を壊すようなものが出てきて、人気になっております」

「成程ねぇ。ユキはこの中で気になったのはあった?」

「申し訳ないのですが、少々私の好みとは外れていまして興味を惹かれる物はありませんでした」

「ユキ様にご興味を持っていただける商品を用意できず申し訳ありません」

「いえ、謝る必要はありませんよ。私の好みとは少しだけ合わなかっただけですので」

「では、今まで通り伝統的な柄や染めの商品をご用意いたしますので少々お待ち下さい」

 店主が商品を持ってくる間にユキに今見た着物について質問してみた。

「こういう前衛的なのもたまには着てみても良いんじゃないか?」

「私には似合わないと思います。年若い女性なら好みそうですが、どうしてもこう言ったのには抵抗がありまして……。昔の感覚に引きずられているといえばそうなのでしょうが、着物というのは伝統と格式を重んじるというのが抜けないのです」

「あー、その気持ちは分かるな。でも俺としてはちょっとだけ見たかった気もするけど」

「試着するだけなら構わないので、着てみますか?」

「頼む」

「分かりました。では店主殿が戻ってきたら頼んでみましょう」

 その後戻ってきた店主にお願いして、件の着物をユキに試着してもらったが滅茶苦茶似合ってたし、可愛かった。恥ずかしいのか頬を桜色に染めているのがまた可愛さに拍車を掛けていたのは言うまでもない。

 そんな事もありつつ、再びユキの着物選びに戻ったが然程時間を掛けずにサッと何着か決めてしまった。あとは会計をして終わりという所で、店主からお耳に入れたい事が有りますと言われて少し離れた場所へと移動し、話を聞くことに。

「実は先日店に来店した客がユノ様の事を聞いていたようでして」

「どんな内容だったか教えてもらっても?」

「勿論です。主にユノ様のプライベートに関する事を質問していたようです。休日はどの辺りに行く事が多いのか?ここ以外に贔屓にしているお店は?私以外に交流を持っているお店の人間は居るのか?等々をしつこく聞かれたと従業員が言っておりました」

「……他国の間者か何かか?だとしたらやり口があまりにも杜撰だしその線は薄いか?和国の人間だとしても態々俺の事を調べ上げる必要がある奴なんて…………殆どいないだろうし。となると何の目的でそんな事をしたんだ?」

「ユノ様。その者に関しては私の方でも探りを入れてみます。アヤメさん達にも協力を要請しても構わないでしょうか?」

「あぁ、頼む。あとアヤメ達には俺の方からお願いしておくよ。どうせ庁舎で会うしそのついでにね」

「分かりました」

 ユキとアヤメ達が協力してくれるなら早々に謎の人物の正体は分かるだろう。どこかの国に所属しているのか、将又組織なのかは分からないが無害なら手は出さないけど実害が出る様なら徹底的に叩き潰してやる。というか勝手に自分の事を調べられるのは気分の良いものでも無いしな。

「店主、貴重な話を聞かせてくれて感謝する」

「いえ、こちらとしてもユノ様に関する事は何に置いても優先されますから当然の事をしたまでです」

「そうか。――さて、あまり長居するのも迷惑を掛けるしここら辺でお暇しようか」

「分かりました。では、お会計を致しますね」

 会計を済ませ、店を出た後人で賑わう通りへと出た所でユキが口を開いた。

「ありがとうございました。良い買い物が出来て嬉しいです」

「んっ、そう言ってもらえると嬉しいな。……あとは、何か欲しい物とかあるか?折角だし買いに行こうと思うんだが」

「そうですね……。私個人の物で言えばありません。家の物に関しても特に必要になっている品はないですね」

「そっか。じゃあ、適当に散策でもするか」

「はい」

 そのまま街を気ままに歩く事になったが、ユキは俺の三歩後ろに付き後を付いてくる。こういった奥ゆかしさは今となってはあまり見られない光景だ。百数十年前であれば普通の事だったんだけど、時代と共に女性が男性の横を歩くことが普通となり、所謂男を立てるという行為があまり見られなくなって久しいのは悲しくもあるが、仕方ないという諦めもある。とはいえそれは一般庶民の話であり、上流階級では変わらず男性上位の社会が形成されている。他国であれば数は少ないが男女平等を謳い、上流階級であろうとも男女は等しく同じ権利と立場を持つ国もある。まあ、和国は男女比が四.五対五.五なので若干女性の方が多い。そう言った事もあり、男性上位の社会は無くならないのかもしれない。なんて和国について考えていたが、ふとある事が頭を過りなんとはなしにユキに聞いてみる事にした。

「ユキはさ他国に移り住みたいとか思う?」

「この世に顕現した時からずっと和国に居りましたので興味はあります。今となってはこの地に私を縛り付ける制約も無いですし。新天地で生活をするというのも楽しそうですね」

「そっかぁ」

「ユノ様はどうなのですか?」

「俺としても興味はある――というか、一度真面目に検討した事が有るんだ。その時は生活基盤の確保は問題無かったんだけど、色々と(しがらみ)があって断念したんだ」

「そうですか。ユノ様が移り住めば和国の国力は落ちますし、移住した国は大きな戦力を得る事になりますから、世界情勢、ひいては国家間のパワーバランスも変わる事になりますしね。難しいです」

「そうなんだよな。しかも国だけじゃなく妖滅連盟や教会との絡みもあるから尚更ね。俺がどこかかの国に移ればほぼ確実に本部も移るから人も大勢和国から去るし……」

「面倒臭いですね。昔の様に気ままにあっちへ行き、こっちへ行きと自由に行動していた時が懐かしいです。私としてはあの頃に戻りたいという気持ちが強いですね」

「目的の為にただひたすらに妖魔を狩っていたら、いつの間にか『世界の守護者』なんて大層な二つ名まで付いていてさ……。現状が嫌という訳では無いけど目的から逸れているとは感じてはいるんだ。――和国も大分大きくなって妖魔に対しても軍で十分対応できるしそろそろ潮時なのかもな」

「行動を起こすとなると和国は元より、各国の上層部や首脳陣には連絡しないといけませんね。その上でご託を言う様であれば私が全てを排除いたします」

「はははっ。まあ、そうならないよう上手く立ち回るさ。どちらにしても、それはまだまだ先の話さ。もう少しやる事が残っているしね。――についての情報もまだまだ十分では無いし」

「分かりました。ユノ様のお心のままに」

 こういった話を出来るのはユキだけだ。過去・現在を共に歩み、お互いの事を知り尽くしているからこそ、他人が聞けば飛び上がり即刻会議が開かれるような内容の話もできる。仮に隊員達が聞けば『ではすぐに行動します。移住先の希望をお聞かせください』なんて言うだろう。あいつらはちょっと脳筋な所があるから、邪魔者は殺せばいいって感じで動くだろうし悲惨な結末しか見えない。悪い奴らでは無いんだけどね。……とまあ、様々な理由から簡単には動くことが出来ないって話で、自由とはなんなんだろう?って自問したくなるよマジで。

 っと、少し考えに耽ってしまったが今はユキとのデート中。一旦面倒臭い思考は放棄して、まったりゆったりとデートを楽しもう!まだまだ、時間はたっぷりとあるのだから。



 ユキとのデートから幾日か経ったある日、俺は軍庁舎にある会議室で腕を組み仁王立ちをしている。意味が分からないと思うので説明すると、今日は昇格試験の実施日だったりする。その為受験者を待っているという状況だ。開始の時間まであと十分と言った所で受験者がゾロゾロとやってきた。

「「「おはようございます」」」

「おはようございます。では、席について時間まで待っていて下さい」

 そう言うと各々割り当てられた座席へと座り、神妙な面持ちで前を見ている。今回試験を受けるのは三名で女性二名、男性一名となっている。全員がCODE肆所属で、それなりの実力者だ。経歴についても事前に資料を貰ってみた限り中々悪くないし、下手さえ打たなければほぼ昇格出来ると思う。ただまぁ、それは普段の実力を全て出し切った場合となるが……。試験となるといつも通りとはいかないし普段はしない様な行動や考え方をしがちで、その結果残念な事になるなんて事例は枚挙に暇がない。しかも今回はCODE参に上がる為の試験だから死ぬ可能性が高いのも大きな要因になり得るだろう。果たして彼等は無事合格できるのか?それは今はまだ誰にも分からない。

「さて、時間になったので始めたいと思う。今回試験官を担当するユノだ。短い付き合いだがよろしく」

「えっ!?ユノさんってあの……?」

「間違いないよ。だってユノっていう名前で浮かぶのは一人しかいないし」

「あー、多分お前達の考えている通りだ。所属はCODE零で隊長を務めている」

「「「!!!」」」

「普段は試験官なんてやらないんだが、今回は色々と事情があってやる事になった。この事はあまり口外しないで貰えるとありがたい」

「分かりました。寧ろCODE零の隊長が試験官をして下さるなんて僥倖です」

「あー、どうしよう。緊張しすぎて手が震えてきちゃった」

「俺もだ」

 一人目は分かるが、あとの二人は俺を何だと思っているんだ?手が震えるとか俺は化け物か何かに見えるんだろうか?ちょっと傷ついたが、凹んではいられない。

「よし、私語はそこまでだ。本日行う試験は三人一組でクラスCの妖魔を討伐してもらう。分かっていると思うがかなりの危険が伴うし、最悪死ぬ事もある。一応戦闘不能になった人員は俺が救助するが、続行可能な人はそのまま戦闘を続けてもらう。全員が戦闘不能になった場合は問答無用で不合格なので注意して欲しい。あとは戦術、前衛・中衛・後衛の構成・立ち回り等はお前達の好きな様にやってくれ。それと今回行く場所は蒸気が酷いのでマスクを忘れずに着用するように。何か質問はあるか?…………無いようなのでこれより、試験を開始する」


 軍庁舎地下にある駐車場に向かい車に乗り、向かう先は首都郊外から一時間程離れた場所だ。妖魔の位置情報については事前に情報局から提供してもらっているので、問題は無い。

 今回運転を担当するのは俺だ。普段は隊員の誰かがハンドルを握るので自身で運転するのは久し振りとなる。といっても技術が衰えている訳では無いので安心して欲しい。俺が運転しているという事は後部座席には今回試験を受ける面々が居るわけで、バックミラー越しに見る表情は真剣で緊張感に満ちている。移動の段階でこうだとちょっとマズいなと思い、軽く緊張を解す意味でも少し話をする事にした。

「君たちは全員CODE肆所属だけど今まで相手にした妖魔で最高クラスはどの程度なんだ?」

「クラスAが最高です。といってもCODE壱の補助として参加したので、実際には戦闘はしていませんが」

「成程ね。じゃあ、実際に戦闘した妖魔のクラスはどの程度なの?」

「Bが最高です。その時はCODE肆の六割の隊員を動員しての戦いでした」

「ふむふむ。じゃあさ、クラスAの妖魔を見た時どう思った?」

「…………正直姿を見た瞬間死を覚悟しました。情けない話ですが身体が震えて止まらなかったです。あれは自分では絶対に勝てない、目が合った瞬間に殺されるという感情に支配されてパニックになりかけました。CODE壱の隊員にすぐその場から連れ出されたので何とかなりましたが……」

「クラスが一つ違うだけで全くの別物だからな。実力でも知能でも、戦闘技術でも雲泥の差があるからそうなるのも仕方ない」

「はい。ですが、あそこまで明確な差があるとは思っていませんでした」

「まあ、CODE肆なら上位クラスの妖魔と戦う事なんて滅多に無いしな。でも良い経験になったんじゃないか?自分が今まで相手にしていた敵との違いも分かっただろうし」

「それは、はい。――ユノ隊長は基本的にはクラスS以上、厳密に言えばクラスunknownをメインに討伐していると聞き及んでいますが、そのレベルの妖魔となるとどれほど強いのでしょうか?」

「そうだなぁ……簡単な強い弱いの物差しでは測れないな。単純な身体能力でも人間とは隔絶しているし、知能に関しも個体差はあるけど概ね人間より高い。戦闘技術も舌を巻くほどだし、普通の人間であれば絶対に勝てない。分かりやすく表現するなら数ヶ国から軍の精鋭を集めて戦っても数十分も持たずに壊滅する程かな」

「………………」

「そんな奴らと戦い、討伐する俺らは最早人間では無く化け物かもしれないけど」

「そんな事はありません!ユノ隊長率いるCODE零が居るからこそ、世界の安寧は保たれているのです。そんな方々を化け物なんて口が裂けても言えるはずないです!」

「あはは。ありがとね。そう言ってくれるのは有難いけど、そう思っている連中も少なからず居るって事さ。実際庁舎でも俺達に話しかけてくる人なんて殆どいないし」

「それは……あの、暗黙の了解がありまして」

「んっ?なにそれ?」

「実はCODE肆以下の隊員はCODE零所属の者に必要が無ければ接触してはいけないというのがありまして」

「初耳なんだけど。誰が言い出したの?」

「それは分かりません。ただ、私が入隊した時には存在していたのでかなり古いものでは無いかと」

「マジか~。だから普段声を掛けてくるのはCODE壱~参の奴らばかりなのか。別に幾らでも話しかけてもらっていいのに。寧ろ雑談とかしたいし」

「そうなんですか?あの……意外です」

「考えても見てくれ。庁舎にいる間話すのは隊員か上司だけ。他の人とは滅多に話すことは無いんだぜ。流石に同じ面々とばかり会話していると飽きるし、精神的にも結構キツイんだぜ」

「それは、確かに」

「だろ。――そうだ!折角こうして知り合えたんだし、今後も見かけたら声を掛けてくれ」

「いいんですか?ご迷惑では無いでしょうか?」

「いやいや、大歓迎だよ。俺一人で居る事はあまりないけど、遠慮せずに、なっ」

「分かりました。お見かけしたら声を掛けさせてもらいます」

「おうよ。おっと、俺の隊員にも一言いっておかないとな。面倒な事になりかねんし」

「あー……」

「んっ?もしかして俺の隊員となにかあったの?」

「いえ、私はなにもありません。ただ色々と話は聞いています」

「どんな内容なの?」

「ユノ隊長に仕事をぶん投げた人がいつの間にか退役していたとか、討伐作戦中に罵詈雑言を吐いた人が戦闘中に亡くなったとか、新人がユノ隊長の事を知らなくて文句を言った際殺されそうになったとか本当に色々と……」

「うん、どれも事実だわ。一応あいつらの名誉の為に言っておくけど決して悪意があっての事じゃないからな。それなりの理由があっての行動だし、実際に死人が出たのなんて……あんまり多くは無いはず。それに噂なんて尾ひれ背びれが付くもんだし、割と誇張されているからさ」

「そ、そうですよね。あははは」

「まあ、それはともかく大分緊張が解けたみたいで良かったよ」

「……もしかして私達の為に雑談をして下さったのですか?」

「まあね。戦う前にガチガチに緊張していたら実力が発揮できないし、碌な結果にならないからね」

「ご配慮ありがとうございます。本来であれば自身で何とかすべき事なのにお気遣いいただき本当に申し訳ないです」

「構わないさ。こういうのも試験官としての役割だし。っと、そろそろ目的地に着くから準備をしておいてくれ」

「了解」


 無事目的地に着き、いよいよ試験開始となる。

「では、行動開始」

 その言葉の後一斉に受験者達が動き出す。まずは妖魔が居る場所までの移動だが、走って三十分くらいなので対して時間も掛からない。が、どう対象に近づくかというのも重要な項目なので確りとチェックしなければな。――動きを見ている限りでは基本は出来ているし、扇状に広がって移動する事で各人が視認できる範囲を広げているのも良い。

 なんて事を考えつつ移動していると、対象が目視できる範囲に入った。さて、ここからが本番だ。

 この時は特に問題など起こらずに終わると思っていたんだ。討伐対象の妖魔もクラスCで彼等なら十分に倒せる実力があるし、負ったとしても軽傷で終わるだろう。そう考えていた。が、何事にも不測の事態というのは起こり得るものであり、それを回避するのは難しい。果たして彼等の身に何が起こったのか?それはもう間もなく知る事になるだろう。

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