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三匹が宇宙をゆく!ーおっさんの悠々自適なセカンドライフだったと思うのだが何か違う気がする。ー  作者: 士口 十介
おっさんたちはスターの依頼を受ける

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弩級宇宙戦艦プルーニア

 ゲートに突入したイラメカ帝国の軍船が制御室内のモニター上に映し出された。その大きさを見たサバーブが驚きの声を上げる。


「全長3,000mだと!弩級宇宙戦艦じゃないか!」


 イラメカ帝国の弩級宇宙戦艦プルーニアは全長3,000m、最大全幅2,000m、全高500m、正面から見る菱形のくさび形の宇宙戦艦である。

 前面に大型の荷電粒子砲プラズマキャノンを四門、上面下面それぞれに高周波パルスレーザーを十問ずつ備えておりイラメカ帝国でも攻撃力のある宇宙戦艦である。

 その上、艦内に100m級の駆逐艦を二十隻、200m級の軽巡洋艦を十隻搭載可能である。

 動力部にはティアマト社製七連ジャンプドライブが装備されており、多くの艦艇を搭載しての連続ジャンプが可能となっている。その為、搭載される艦艇には最低限のジャンプドライブしか無いが攻撃性能は高い。

 サバーブはその弩級宇宙戦艦をモニター越しに睨み付け苦虫をかみつぶした様な顔になる。


「よりにもよって弩級宇宙戦艦か……。」


 その呟きが不安にさせたのか連宋がサバーブに問いかけた。


「かなり大きな宇宙戦艦だけど何か不味いのか?」


「ああ、イラメカ軍の弩級宇宙戦艦は艦内に駆逐艦や軽巡洋艦を収納出来る。この艦が来たら小型艦も一緒にやって来ると思った方が良い。」


「それは艦隊がやって来るのと同じという事か?」


「その考えで間違いは無い。」


 そう答えたサバーブは大きく頷いた。


「あまりここに長居すると流彗星号が拿捕される危険がある。リランド、連宋、撤収するぞ。」


「了解!」


 リランドは素早く返事をしたが連宋は宇宙ゲートの端末をまだ触っていた。


「サバーブ、ちょっと待ってくれ。イラメカの軍艦の動きが変だ……。」


「どう言う事だ?」


「今モニターに出すよ。」


 制御室のモニターに宇宙ゲートの断面がトンネルの様に映し出され、そのトンネルの中にイラメカ帝国の宇宙船の現在の位置が赤い点で表示された。


「見てくれサバーブ。ゲートに突入したのにイラメカ帝国の宇宙船の進み具合が遅い。この速度だとゲートからでるまで一時間以上かかる。」


「……どう言う事だ?……だが私たちに時間が出来たという事だな。」


 先ほどとは状況が変わった事に気がついたサバーブは腕を組み少し思案する。そのサバーブにリランドが声をかけた。


「……サバーブ、宇宙ゲートを無理矢理閉止させばどうなる?」


「おそらく空間が断裂する。ゲートを通過中の船は境界で切り離されると予想出来る。安全上の措置はそれを防ぐ為の物だろう。」


 そう言うとサバーブは難しい顔をして考え込んだ。リランドはモニターに映し出された遺跡中心部にあるエネルギー源を見つめる。


「もし仮にあのエネルギー源に攻撃を加え破壊出来ればゲートを停止出来ないか?」


 リランドの提案を連宋が否定する。


「リランド、それは無理だ。モニター上にはエネルギー源の様子が映し出されているが実際のエネルギー源は何重もの隔壁で覆われている。流彗星号の武装でさえ破壊可能か怪しい。」


「そうか……どこか一箇所でも壊す事が出来たのなら宇宙ゲートの維持が出来なくなるのでは無いかと考えたのだが……。」


 ため息を吐くリランドに連宋が声をかけた。


「……その考えで間違い無いよ。宇宙ゲートは十六個の遺跡同士にエネルギーのリンクを確立させる事で宇宙ゲートの維持を行っている。だからどこか一箇所でも破壊出来れば宇宙ゲートは消滅する。」


 連宋とリランドの話を聞いていたサバーブは目を見開くと声を上げた。


「その方法だ!」

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