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三匹が宇宙をゆく!ーおっさんの悠々自適なセカンドライフだったと思うのだが何か違う気がする。ー  作者: 士口 十介
おっさんたちはスターの依頼を受ける

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オーロラの謎

 更に連宋が操作するとメインスクリーンに周辺の惑星図と併せて宇宙のオーロラの発光分布図が示された。


「これが上方向から見た分布図だね。オーロラは直径百五十万km、高さは五十万kmの大きさ。流彗星号はこの青い点、海賊船は赤い点で示した。」


 その分布図を見ていたサバーブが連宋に尋ねる。


「大きいな。連宋、このオーロラの中は判らないのか?」


「不明だね。それに流彗星号に対して反対側の円周は推定値だ。違っている可能性もある。」


「探索波が通らないのか……。」


 サバーブはそう呟くと先ほどのリランドとの会話を思い出した。


「……高出力の斥力フィールドだな。」


「斥力フィールド……言われてみればそうかもしれない。でも穴の開いた円筒状の斥力フィールドは意味があるのか?」


 斥力フィールドは星間物質など船体破損の原因となる物質を弾く為に存在する。その為、円筒状の様に大きく穴が開いている斥力フィールドは考えられないのだ。

 分布図を前にサバーブは少し考え込む。


「……連宋、縦方向の分布図をもう一度出してくれ。」


 連宋が操作するとメインスクリーンに長さ百五十万km、幅五十万kmの帯状の分布図が表示される。

 分布図に表示される色は時間経過によって様々な色で発光している。惑星上で観測されるオーロラは上方向から下方向にかけて段階的に薄くなっているが、宇宙のオーロラは均一の光り方をしている。

 同じ様に分布図を見ていたリランドが表示されている分布図を横にしたり縦にしたりしている。


「ん?どうしたリランド?」


「いや何、サバーブ。これが円筒形ならトンネルみたいな物だろう?それならその先はどうなっているのかと……。」


「トンネル……。」


 ここで連宋が少し大きな声を上げた。


「そうか!トンネルか!サバーブ!あれだよ、オールドデーターのSFでよくある……。」


「もしかしてあれか?私がこんな物があれば便利だと言っていた……。」


「そう!それそれ……。」


 連宋とサバーブは異口同音に声をあげた。


「「宇宙ゲート!」」


 宇宙ゲート。

 連宋の言うSFオールドムービーでは時々出てくる技術であり、亜空間に開けられたトンネルを通り遠く離れた別の星系に移動する物だ。

 しかし、人類が未だに実現出来ていない技術の一つでもある。

 現状、亜空間に穴を開けて繋げる事は理論上可能だ。しかし、繋げる為のコストと正確に目標と繋ぐ為の技術がまだ研究段階である。

 実用可能になれば流通革命が起きると言われている技術ではあるが実験段階にさえ進んではいなかった。


 宇宙ゲートの説明を聞いたリランドが納得した様な顔をする。


「……仮に宇宙ゲートだと仮定すると、海賊連中がジャンプドライブを装備している船では無い理由もわかるな。」


 リランドの言葉にサバーブも頷く。


「そうだな。あの海賊どもは宇宙ゲートを操作出来る、もしくは利用出来る。そして奴らの拠点は宇宙ゲートの先、おそらく遺跡である可能性が高くなった。問題は……。」


 サバーブの言葉の続きを連宋が補う。


「問題は何時ゲートが開くか?海賊連中がゲートの開閉を行っているのか?ゲートの開閉位置は一定か?だね?」


「ああ、その内ゲートの開閉位置は周辺の宙域を調べれば何か判るかもしれない。それで何か判れば残り二つのヒントにもなるだろう。」

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