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目覚めた魔王の娘
やっと今日目覚めた、あの地獄の時から何年が
たったのだろう。
来ていた服はもうボロ切れになってしまっていた
薄暗く、湿っぽい洞窟から出ると照りつけるような日差しが差し込む。
目の前には鬱蒼とした森が広がっている。
日光にはまだなれない。
「人間ども覚悟しておけ魔王の娘ミリムが今復活したぞ!」
父が死に母が死にもう何年も泣き、苦しみ、自分を責めた。
泣くのも、後悔するのも、もう疲れた。
人間はもうウンザリだった。
復讐への第一歩を踏み出した時。
「ぐぎゅるるるるる」
地の底から響くような腹の音がした。
確かに100年も何も食べていないから当たり前だ
「仕方ないまずは食べ物を探そう」
そう言って彼女は森の中へ消えた。