一茜の歌集(にのまえあかねのうたノート) 葵
日を慕い
幾世 眺めり
立葵
たとひなくとも
ゆめわするまじ
《私の真面目訳》(教科書のような、少し真面目な訳)
太陽を慕って何世代もの長い間を眺めてきた立葵の「あふひ」ではないが、例え逢う日がなくとも絶対に忘れまいと思う。
《一応の解説》
立葵
植物の名前。ここでは、「葵」と「逢う日」で掛詞になっている。
【掛詞……2つの意味で使われている言葉】
たとひ〜
「例え、〜であっても」「もし〜でも」と訳す。
ゆめ〜(打ち消しの語句)
「絶対に〜(ない)」と訳す。「忘るまじ」の「じ」は、「打ち消しの意志」を表す。
《一解説》
この和歌、実際に別れがあった時に送った和歌です。(その後少し推敲しましたが。)
いつも源氏香の香の図から名前をとって題名としているのですが、今回はたまたま和歌のキーワードである「葵」が題名になりました。
「太陽を慕って何世代もの長い間を眺めてきた立葵」は別れる2人の関係を例えた表現です。言いたいことを景色に例え、言いたいことと景色の2つを掛詞によってつなげてみました。
☆☆☆
日を慕い
幾世 眺めり
立葵
と
会う日
たとひなくとも
ゆめわするまじ
をつなげたイメージです。
☆☆☆
最近とても寒いですね。皆さんも体調にお気をつけください。
今回は説明をシンプルにしています。和歌を送った友達は日本語は母国語ではない人なので。
ここまで読んでいただきありがとうございました。