ピカピカ光る
きみが教えてくれたんだ。
死んだひとは、お星さまになって、ぼくらを照らしてくれるって。
風が冷たい。
今夜も家をこっそり抜け出して、きみの空へ。
草木を掻き分けて、進む。
丘を登る途中で、転んだ。
すりむいた膝が痛くて、少し涙が出そうになったけど、我慢した。
きみにまた「泣き虫」ってからかわれるから。
もう、ぼくは泣かない。
だから、きみはそこで見ててよ。
この先は、ぼくらだけの秘密の場所。
柔らかい土を背中に感じて、空を見上げる。
あのとき、楽しそうに語るきみの横顔を見ていたら、怒られたっけ。
星が、ぼくらのいる場所からずっと遠いところにあるなんて、本当なの?
きみの話は難しいよ。