怪人にクラスチェンジ
どれほどの時間がたったのか・・・・意識を取り戻した俺は目を開ける
目に入る景色はゴブリンと戦った場所のままでよく冒険者や他の魔物に襲われなかったと思いつつ
実際はたいした時間がたっていないのかな?などもおもいつつ
先ほどのただ死ぬよりもキツかった 痛みと熱は嘘のようになくなり心なしか以前より体調がよくなった気すらする
とりあえずと 俺は起き上がると見える景色に違和感を覚えた
目線がかなり高くなっている
俺は進化を実感し自分の身体を見てみると
「ギィーギィ(手だ)」
そうなのだ! 今まで羽だったものが腕に!!そして手になっている!!!
腕からわき腹にかけて膜のようなものがあり両腕を広げると ムササビやモモンガ そして ジュディ・オ〇グさんのようになっていて 一瞬言葉を失ったが・・・・とりあえず腕と手がある
そして足なのだが・・・もう普通の足だ 少し指先が尖り気味で爪が鋭利になっているが
ちゃんとした足なのだ!!
元の目線からしても多分 今の身長は150㎝くらいはあるのではないだろうか?
とりあえず蝙蝠に転生して早1週間弱・・・ようやく俺は2足歩行へと進化したようだった
そこで俺は もしかして顔も人間に近づいたのではないかと はっ!と思いつき顔を触ると
頭の上に尖った耳があり鼻はおそらく豚のような感じで口には鋭く大きい牙の感触があった
その感触を確かめ俺は Orz とショックを隠せなかった・・・・が・・・・
今はそんなことよりもっと大きな問題がある
さきほどまで人型に進化した喜びでその事実から逃げていたが・・・そういつまでも後回しにしていい問題ではないのである・・・・・
その問題とは!
真っ裸だという事実だ!!!!
そう人型なのに服を着ていないのだ
簡単に言うとフルチンなのである!!!
ぷらぷらと股間で存在感を表しているマイサン・・・・紳士としてこれは非常に由々しき事態なのである
俺はあたりを見渡し とりあえずマイサンだけでも隠したかったが何もなくどうしようかと
途方に暮れていると あることを思い出した
そう
先ほど倒したゴブリンたちは腰蓑のようなものをつけていたじゃないかと!
そこで俺はソナーを駆使してゴブリンを探すことにした!
・・・・人型でも使えるか少し不安だったが問題なく使えてよかった・・・・
そしてゴブリンを求めてプラプラ歩きながらステータスを見てみることにした
〇名前 コウ(元 麻生 甲太郎)
〇年齢 0
〇種族 不死族 蝙蝠魔人(進化希少種)
〇職種 無職 (野生)
〇LV15
〇HP 250/250
〇MP 300/300
【スキル】
超音波LV10・吸血LV10・吸魂LV6・夜目LV6・飛翔LV10・超音波探索LV5
毒耐性(小)・麻痺耐性(小)・火魔法(初級)・幻影魔法(固有:初級)・瞑想LV2
剣術LV1
【称号】
魔神の憐み・巻き込まれし者・器用貧乏・貶められし者・元異世界人・魔族転生
希少種・進化種・スライムキラー・見習い魔法士
ふむ
まず種族が蝙蝠魔人となっている・・・・これはもう変身! とぅ! と某バッタへと変身する人造人間活躍するアレにでてくる怪人の名前なのではないか・・・・と少し落ち込むがLVが3もあがり
HPとMPがLVUPの恩恵よりも跳ね上がっているのは進化のおかげかもしれない
他にもいくつかスキルLVが上がっていた
あと剣術があらたに手に入っていた
多分だが・・・・今回の進化に必要だったキーは 俺のLVが15以上で なおかつ吸血だったのではないかと思われる
最後のゴブリンの血を吸ったときに口に入ってきた球体についてはなんなのか未だに不明なので
あれの可能性もあるが たぶんLVと吸血だろうと思う
そう思いながら歩いているとソナーに4つの反応があったのでそちらに足音を立てずに近寄っていくと
そこには ゴブリンが4匹いてなにかを食べているようだった
食事に夢中で結構近づいているのに気づかないゴブリンたちの背中を見ながら 射程距離まで近づき
4匹の中で一番でかいゴブリンに狙いを定め ファイヤーボールを手のひらに作り野球の投球フォームで振りかぶり思いっきり投げつけた
するとファイヤーボールは投げた俺でも目視するのがやっとの物凄いスピードで飛んでいき
ゴブリンたちが反応する前に一番デカいゴブリンの後頭部を直撃した
バボン!!
と今まで聞いたことのない大きな炸裂音とともにファイヤーボールが当たったゴブリンの胸から上が吹っ飛んだそして 胸から上がなくなったゴブリンの対面にいたゴブリンの腹あたりに貫通したファイヤーボールがあたり今度は上半身を吹っ飛ばし 床に当たり
バガーーン!!!
と音を立て床がすこしえぐれてしまった
急に仲間の2体が吹っ飛んで死んだことを理解できず なにが起こったの? みたいに首をかしげあっているゴブリンたちに俺は走って近づき そのうちの一体に渾身のパンチをお見舞いすると
フック気味に俺のパンチを食らったゴブリンの顔がグルン! と一周し 真後ろより少し逆側にねじれ
倒れた
俺はすこし驚いたが 同じように驚き固まっている最後の一匹のゴブリンに前蹴りの要領で足を突き出すと
ズボ!
とつま先からゴブリンの腹に突き刺さり貫通してしまった
ごふっ と口から血をだし ゴブリンが息絶えたので俺は一番大きかったゴブリンの腰蓑を奪い装着してみた
・
・・
・・・
・・・・ひざ下5センチのスカートみたいだった
なので普通サイズのゴブリンの腰蓑を奪い装着した
今度は膝上5センチで動きやすくいい感じだった
がスースーするので
はやくパンツがほしいと思いながら ゴブリンたちから出る光を受け止め 魔石を食べていると
足元に一番デカかったゴブリンの武器であろうボロボロの片手剣があったので有難くいただき
さっきの自分の攻撃力を加味しても これ以上 この階にいても 意味がない(服がない)と考え
ソナーを使い2階へ降りることにした