封印されし魔神
プロローグが長すぎたと反省中です
ヒューーーーーー
未だ絶賛落下中の俺です
ヒューーーーーー
だいぶ落ち着いているように感じられると思いますが 俺も落下した直後は
「うわぁぁぁぁ!」
とか
「しぬぅぅぅぅ!!」
とか
色々叫んだんですよ?
でもね?
最初の5分をすぎたあたりで
「あぁぁぁ・・・・・ぁぁあ?」
みたいにトーンダウンしてしまうのは仕方ないと思うんですよ
だって体感ですが1~2時間ほど落ちっぱなしだとこんな風に落ち着いてくるんですが
今は別の恐怖がジリジリ沸いてきています
「もしかして・・・死ぬまでこの真っ暗の中落ち続けるんじゃ・・・・」
そうです
人間 真っ暗の中 一人で長時間いるのはそれはそれで恐怖なんですよね
それにいつ終わるかもしれない落下も止まらず・・・・・
せめて明かりだけでもどうにかならないものかと思いポケットをあさるとスマホがあった・・・けど
なぜか電源が入らない
さらに探すと上着からたばことライターがでてきたが風に背を向けても風よけしても火がつかない
それどころか 火花さえちらない
他にはなにかないかと 意味もなくだんだん焦ってくる
「異世界なんだから魔法ぐらい使えるようにしてくれよな! もぅ!」
と独り言で愚痴る・・・・ん? 魔法?・・・・そうだ!
『ステータス!』
なにかスキルが増えているかもしれないと思いそうつぶやくと目の前に透明で青白く光る板がでてきた
「おぉ! 灯りだぁ」
と感動しながらステータスをみると
〇名前 麻生 甲太郎
〇年齢 29
〇種族 ヒューマン族(異世界人)
〇職種 サラリーマン
〇LV1
〇HP 150/150
〇MP 80/80
【スキル】
名刺交換LV2
期日納品LV6
【称号】
不幸を背負って立つ男
巻き込まれし者
器用貧乏
貶められし者
・・・・・・俺は灯りが消えるのもかまわず ステータスを閉じた
「・・・・プラス要素が行方不明・・・・」
と泣きそうになりながらつぶやいていると急に体が真横に引き寄せられる感覚が全身を襲い
「へっ!? なにこれ!!??」
と驚いているがそれでも体はグイグイと横に引き寄せられていく とりあえず焦って 平泳ぎなんかをやって抵抗を試みるも無意味だった
ある程度横に引き寄せられていると急に
『バチン!!』
と壁にぶち当たる感覚と音がした
「いってっ!!!???」
当然ものすごく痛いし真っ暗なので何に当たったのかもわからないが壁らしきものに当たっているのに
引き寄せられる勢いは収まることがなさそうでどんどん体が壁に押し付けられていく
肺にあった空気が押し付けられた圧力で強制的に吐き出され息もできなく体中から ミシミシと軋む音が聞こえだし あまりの痛みと苦しさに声もだせずにいると
『パリン』
と何かが砕ける音が聞こえ一気に体が楽になった
未だ引っ張られているが そんなことより俺は思いっきり深呼吸をした
呼吸が落ち着いてきたとき引っ張られている方向に丸い青白い球体が浮かんでいるのがみえた
どうやらその球体に引き付けられているようで どんどんその球体へと近づいていく
近づいて分かったがこの球体2階建ての家並みに大きい そしてどんどん近づいていく勢いは収まらず
さっきの押し付けられた苦しみを思いだし必死に 平泳ぎやクロールで泳いでみるがまったく意味をなさず とうとう 球体に手が触れたとき
『バチン!!』
『ジュゥゥゥ』
「っっつ!!!!」
触れた手に強烈な静電気を食らったような衝撃と自分の手が ジュゥゥと焼ける音とともに痛みがはしり声にならない悲鳴をあげた
やばいやばいやばい! と心でどんなに焦ってみても球体に体はどんどん押し付けられていく
身体が触れていくたびに先ほどの衝撃と焼ける痛みが襲ってきて 耐えきれず とうとう俺は意識を
失った
意識が戻り目をゆっくり開けるとそこは 真っ白に輝くなにもない空間だった
「ここは・・・・・?」
と体を起こしあたりを見渡そうとしたとき視界の端に人影らしきものを捉え そちらをみると
そこには
「・・・・・世紀末覇者?」
そう! どこぞの乱世の世を拳法であばれまくる某漫画の世紀末覇者をほうふつとさせる
ガチムチでごっついおっさんがこちらをむき胡坐をかいて目を閉じていた
しかも頭の両サイドから金色のごっつい羊の様な?牛の様な?角まで生えてらっしゃるようだ!
内心テンパりながら こんな人に襲われたら殺される と思い 音をださないようにその場から逃げようと思ったがその 覇者様は 急に眼をクワッとあけこちらをみてきた
ばっちり目が合い身動きが取れなくなった俺にその覇者様は
「ふむ 成功したようだな」
と納得したようにつぶやいた
「成功・・・ですか?」
と俺が聞くと うむ と頷き たちあがると 覇者様の身長はゆうに2mを超えていた
俺はビビリながら
「あ・・・あの・・・ここは・・・どこでしょうか?」
と聞くと 上から見下すようにギロリとこちらに視線を向け
「ここは次元のはざまにある封印の間だ」
と苦々しく覇者様が教えてくれた
俺は 封印の間ですかぁ とあまりピンと来ていない感じでつぶやくと覇者様は
「うむ 我の名は魔神クロムフェレス わけあって次元のはざまに封印をされておる して? うぬは何者だ?」
と聞いてきたので
「あ・・・はい・・俺・・じゃなかった 私は麻生 甲太郎と申します」
と名乗ると
「ほぅ? その名前 やはり うぬは異世界人か・・・して?なにゆえこのような場所に迷い込んだのだ?」
とクロムフェレス様が聞いてきたので俺は召喚された時と城でのできごとを説明した
すると
「ふむ・・・・やはりあの者たちの子孫も変わらぬのか・・・・」
と呆れたようにつぶやいた
俺はビビりながらも王太子や姫をしっているのか聞いたところ
「我は400年ほど前にここに封印されたのでな 直接はしらん だが我を卑怯な手でこのような場所に封印した者の子孫だというのは想像がつく」
と言ってきたので俺は
「封印されたのは魔王で魔神様ではないのでは?」
と聞くと
「人族の世界ではどのように伝わっているのかわからぬが 魔王と呼ばれていた魔人は我に反逆をした愚かな ただの魔人である」
と語りだした
結構長い話だったので要約すると
魔人族は魔界という場所に住んでいて人族たちが住む世界とは
不可侵条約みたいなものを結んでいてお互い不干渉だった
そして魔界は広大な土地がありいくつかの国に分かれていたがかねがね平和に暮らしていた
ある時 そこそこの力をもつ魔人の男が魔界を統一しようと荒くれ者たちを束ね戦を起こした
しかし魔界の各国の王たちは協力し合い その魔人の男を倒した
すると
魔人の男は魔界統一を諦め人族たちの世界を手に入れようと侵略を始めた
魔界の王たちはそれを止めようと思ったが不可侵条約があるため手を出せず魔神様に相談してきた
そうこうしている間に人族は勇者を異世界から召喚した
魔神様はその勇者と秘密裏にコンタクトをとりことの顛末を説明し勇者もその言葉を信用し魔人の男を仲間とともに倒した
しかし魔人を倒したとき仲間だったはずの剣士の男が勇者や他の仲間をも不意打ちし殺した
そして剣士は国に凱旋し勇者と他の仲間は魔王と刺し違え封印したと報告した
当時の王は今の王たちとは違ういい王であったが 勇者を殺してしまった罪で王の座を奪ばわれ処刑されたその王の座を奪い去ったのが
今の王たちの先祖であり当時の王の弟だった
しかし魔神様は殺されたはずの勇者とその仲間たちを魔界に連れてきて保護していた
そしてなぜか新しい王となった男は当時 下級神だった女神アステルをあがめ国中にアステルの教えを
広めていきアステルの力が急激に強くなった
勇者たちの傷がいえ 魔界というのもあり油断していた魔神様の隙をついてアステルは勇者たちを人族の世界へ攫い 魔人族とつながっていたと勇者たちを弾劾した
国中の民たちはアステルの言葉を神託とし受け止め勇者たちを処刑しようとしたので
魔神様は勇者たちを魔界へ連れ帰すため人族の世界へ向かった
それは魔神様を封印するための罠であり まんまと罠にはまった魔神様はアステルによって封印され
結局 勇者たちは処刑されてしまい 今に至る
ということだ
俺は くっそみたいなやつらですね! と憤慨していると魔神様は
「うぬも異世界人とはいえ人族であろう? 魔族の神の言葉など信用するのか?」
とニヤリと笑って聞いていたので俺は
「俺は一般人なんですよ? それなのに巻き込まれて召喚されたあげくこのざまですよ こんなことをしたやつらを信用するわけないじゃないですか!」
と怒りに任せ微妙に敬語が崩れてしまったが魔神様は気にせず それもそうだな と笑っていた
「しかも!死にかけた俺をこうして助けてくれたのも魔神様ですからね」
というと魔神様は 何事もないように
「ん? うぬは生きてはおらん 死んでおるぞ?」
とあっさり否定してきた