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最近は

 朝早く起きてしまったせいでここ2週間を思いだしてしまったが


「まぁ朝早く起きたといっても・・・・元々睡眠をあまり必要としなくなってしまったんだけどね」


 と一人つぶやく 魔物に転生し下級のヴァンパイアになってからというものの1日30分~長くても2時間も眠れば十分になってしまい正直暇を持て余す時間のほうが多くなってしまった


 寝れないのなら夜目も効くことだし狩りなどをしてLVUPに励んでもいいんだけど

ここに住んでいる間は怪しまれる行動も控えないといけないので本などを読んだりして時間をつぶすが

正直飽きがくる


「早く自立を認めてもらわなければ・・・・はぁ~・・・がんばってランクあげるかぁ・・・」


この2週間でなんとか冒険者ランクをFからEにあげることができたのでDランクになったら一人暮らしをミレーユさんとコルアに切り出してみようと思っている


「しょうがない・・・・魔力操作の練習でもするか・・・・」


 と独り言のようにつぶやき 座禅のように胡坐をかき目を閉じ精神を統一していく

そして丹田に魔力をあつめそこから全身の毛細血管にまでいきわたるように魔力を巡らせていくのを

延々とやっていく 始めた当初より幾分か魔力を巡らせる時間が短縮した気がするがまだ気がするという程度だ


 ある程度魔力操作の練習をし終え 再び ぼーっとすると色々な考えが浮かんでくる

元の世界の両親はどうしているのか 突然消えた俺の扱いは失踪なのか死亡扱いなのか

仮に失踪にしろ死亡にしろ両親以外で心配してくれたり悲しんでくれる人は・・・・・いないか・・・

考えていて悲しくなることが多いので意図的に違うことを考えることにいつもしている


 たとえば 魔神様はあそこから出すことができないのか

ベヒーモスと同じ境遇の魔物がまだどこかにいるのか

どうにかして あの王女とか王太子それから くそ女神をぶっ倒せないかなどなど

考え ふと自分がかなり魔物よりの思考だと苦笑するのもほぼ日課になっている


 そして、ここ2週間すごしてきて一番の疑問は


「誰も僕の今の姿を見ても怪しまないことだよなぁ」


 これにつきる

正直にいうと髪の毛は今の姿になった当時は銀髪だったのに今は黒に変わっている

正直言うとこれだけでもかなりの変化なのにそれについても誰もなにも言ってこない


 それに瞳の色は紅いし 犬歯も少し大きいし 肌の色もものすごく青白いし 爪も鋭利だ

にも拘わらずこの街の人たちは誰もつっこんでもこない


 それが逆に怖い気がする

皆わかってて僕を泳がせているのか?と勘繰ってしまうほどに・・・・


 それと服装も下着や靴下以外 ほぼ毎日同じ服装なのにそれについても誰も言ってこない

ただミレーユさんが 居候5日目の夜に


「コウさんは色白で綺麗な肌をしているのだから日焼けするのはもったいないわ!」


といい僕に真っ白なシルクかなにかでできている非常に肌触りがツルツルのすべすべの手袋をくれた

僕が依頼をこなすときに汚れてしまうので と遠回しに遠慮すると にっこり微笑んで


「10組かってあるから大丈夫よ!」


と言ってきたので もはや逃げの口上もなく毎日外出時はつけている


 それとミレーユさんは今まで毎日 アイテム屋さんでポーションをつくる仕事をしていたそうだが

最近は自宅で作り 作った分だけアイテム屋さんに卸売するようになった


 瓶に入れられた各種ポーションは結構な重量になるためアイテム屋さんにおさめに行くときは

僕が品物を持ってミレーユさんと一緒にいき 帰りに二人で買い物したりお茶を飲んだりするようになった


 それとミレーユさんと二人で出かけるときはコルアが留守番をしている


それ以外は基本コルアと二人でこなせる依頼をギルドで受けてこなして日々ランク上げと日銭を稼いでいる


 最初は基本の薬草採取からはじめた これはFランクの冒険者は魔物などの討伐依頼を受けることができないのでFランク冒険者は採取や街の中での雑用などがメインとなる


 僕はコルアとの薬草採取を主軸に街の中を覚えるため一人で街のごみ拾いなどをした

ゴミ拾いについては街を東西南北そして中央の5ブロックに分けて各ブロック1か所で1依頼となっている

 当然全部ブロックをやった

それと街の中を流れる川の掃除と地下水道の地図を渡されその地図の範囲を掃除とネズミなどの害獣駆除などもこなした


 地下水道の依頼についてはいざ正体がばれた時逃げ込めるように覚えておこうと思ったからだけど

街中の清掃と河川・地下水道の掃除を率先してやったからかギルド内での評価が上がった気がする

今まではそういう地味で安価な依頼は誰も受けずに焦げ付いていたかららしい


 そしてそんな感じで街中を清掃していると街の人との交流も深まり最近は街を歩いていると 声をかけられるようになってきた


 なんとなく人のために役立ってると実感できてうれしくなりランクがあがり魔物討伐依頼を受けれるようになったがコルアが定期的に休みを入れるのでその時に今後も受けていこうと思っている

個人的にも自分が住む街が綺麗なのは過ごしやすいし嬉しいからっていうのもあるのだけどね


 と思っていると


「コウさぁ~ん? ご飯ですよぉ?」


という声が聞こえてきたので はい すぐいきます と答え一階に行くと


「コウさん おはようございます 朝食の準備ができたのでたべましょ?」


とミレーユさんが笑顔でいってくれたので おはようございます 今日もありがとうございます と

答え椅子に座る


 コルアは朝が弱いのかいつもどおりまだ起きていていない

僕が席に座るのを確認してミレーユさんは毎朝どおり 階段を上っていきコルアを起こし二人一緒に降りてくる


「コルアさん おはようございます」


と僕が声をかけると


「・・・・ん コウ おはよ」


と寝ぼけ気味に挨拶をしてくる

そして少しけだるげに椅子に座り 3人そろったところで 『いただきます』 と手を合わせて朝食を食べ始める


いただきます については 僕がやっていて不思議に思ったミレーユさんが その挨拶はなに? と聞いてきたので


「暖かい食事を前にして少し思いだしたことなんですけど 食材と作ってくれた方への感謝をしてから食べるための挨拶というか感謝の印みたいなものです」


と答えると 


「記憶が少しでももどってよかったわね! それに素敵なことね! 今日から我が家もそれをやりましょう!?」


といい それ以来 皆でやるようにしている

ちなみに晩御飯の時はシュリさんも一緒に いただきます と ご馳走様でした をいっている


 朝食をとりながらコルアに今日の予定を聞くと


「今日はなにかしらの討伐依頼をうけましょ?」


と言ってきたので了承すると ミレーユさんが お弁当を用意してくれているので忘れないようにと

いってきてくれ ありがとうございます と礼をいい


食事を終えそれぞれ身支度をしてからギルドに向かった


ギルドに着くと二人でそのまま依頼が貼ってある掲示板に向かう

向かう途中 ギルド職員や顔見知りの冒険者と挨拶をかわし掲示板の前にくるとコルアが

依頼を探し始める


二人で依頼をするときは基本コルアが決める

それは僕に知識がないからだ


そして 少し考えながら3枚の依頼書を手に取りシュリさんがいる受付へもっていくと


「おはよ コルア おはようございます コウさん」


とにこやかに挨拶をしてきてくれたので二人でそれぞれ 挨拶をかえしコルアが手に取った依頼書を

渡すと


「討伐依頼ね? ギルドカードの提示をお願いいます」


と言われギルドカードを提示し


「はい 二人の依頼を受理しました コウさん気を付けて コルア無理させないでね?」


とシュリさんがいい 僕が はい ありがとうございます といい コルアが させるわけないでしょ!と返しながら ギルドをでて 依頼の魔物の討伐へむかった

















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