おもひで①
アルゼンの街について早2週間 魔族に転生してかれこれ2か月近くになりました!
思い返せばあっという間だったと思います!!
まず
ダンジョンのベヒモスの血と魂を喰らい下級ヴァンパイアとなり記憶喪失のふりをして ガストン・ザイル・コルアとともに到着まで3日はかかると教えもらったアルゼンの街に向かった道中 自分の記憶がどの程度あるのか3人にいろいろ聞かれましたが僕は転移して即死んで なおかつ魔物に転生してからずっとダンジョンにいたのでこの世界のことを何も知らないの質問にはなにも答えることができませんした
結果
「か・・・かなり重度の記憶喪失だね・・・」
とザイルが若干顔を青ざめさせながらいい
「一般常識まで綺麗さっぱりとは・・・・・」
とお金の単位やこの世界の歴史や一般常識っぽいものもわからない俺に呆れ気味にいうガストン
そして
「可哀そうに・・・大丈夫だよ? 街についても私がお世話してあげるからね?」
と少し涙目になりながら俺の両手をぎゅっと握りながらコルアが慰める
そんな感じの会話をし元々無知なので演技もせず そうとう重度の記憶喪失だと3人は信じたようだ
それとスキルの日光歩行のおかげかヴァンパイアのくせに昼間もどうどうと
お天道さんの元を元気に歩けた
僕は最初の1日以外は自分も夜の見張りをしその間に自分のスキルで気になるものをいろいろこっそり
ためした
ヴァンパイアになってから・・・・寝なくても平気になったんですけど?
これ大丈夫なんでしょうか?
と一抹の不安をおぼえつつ色々ためした
まず一番きになったのは空間魔法だった
とりあえずどんなものなのかわからなかったが本能というか勘というか こんな感じ? という感覚でためしてみたら使えたんだが
まず亜空間っぽいところに物を収納できるようだ
そしてその空間にはなにがどれくらいはいっているのかその空間を思い浮かべるだけでリストのようなものが頭の中に浮かんだし
そのリストの中の出したいものを思い浮かべるとそのものがでてくるようだった
そしてためしに金貨が入った革袋をその空間に入れ出したい金額を思いうかべるとその金額分だけ
だせるようだった
これは非常に便利でよかったなと思う
まだ生きたものなどを入れていないのでどのようなものまでどれくらいの量入れれるかなどはわからない
がとりあえず金貨のはいった2つの革袋と魔石を入れておいた
次に行きたい場所を見ながら空間魔法を発動させると瞬間移動も可能だった
ただし使うたびにそこそこの魔力を消費するようだった
消費する魔力の量は距離に依存するようだった
これも緊急回避などにつかえそうなのでとてもありがたいなと思った
それから隠蔽もためした
これは2つの効果があり
その一つはステータスで人に見られたくないものを隠したり上書きのように嘘の情報を記載でき一度それをやると自分で解除するまでそのままだった
それと
自分の存在自体を認識しずらくするものだった
無音歩行とあわせると触れられたり目の前で使わない限りほぼ他人にみつかることはないのではないか
と思う
それから色々ためしたが空間魔法を使うとき左手の十字の痣が光るので
たぶんこの痣のおかげで空間魔法が使えるのではないかと思った
ちなみに中身には割れた水晶のようなものは入っていなかった・・・・どこに消えたんだろう
そんなことを3人にばれないように色々ためしながら街を目指した
そして歩き始めて3日目の昼頃無事にアルゼンの街にたどり着いた
アルゼンの町は石でできた外壁に周囲をぐるっと囲まれていてそこそこの大きさの町だった
街に入るために門をくぐらなくてはならく俺は隠蔽をつかい種族や見られたくないスキルや称号などを消し3人とともに入町の手続きの順番を待った
そして僕たちの番になり3人は身分証としてギルドカードを提示したが僕は何も持っていなくどうしようかと若干あせると
「こいつはダンジョン内で記憶を失い 俺たちが保護してここまできた 持ち物を確認したが身分証なども紛失してるようだ」
とガストンが身分証などを確認していた門番に伝えると門番のごっついおじさんは
「ほぅ!? それは災難でしたな! では一応仮の身分証を作成しますのでこちらの板に手をおいてください!」
と元気にいってきたので言われるがまま銀色に鈍く光るその板に両手を置くと板がパァーっと白く淡い光を放ったすると板の横の隙間からカードのようなものがでてきてそれを確認した門番のおじさんが
「ふむ 犯罪履歴もなし そのた不審な点もないようだな! では本身分証が発行されるまで入街税として5シリカいただこう」
と言われたので俺はズボンのポケットに手をいれ頭で亜空間倉庫のリストから5シリカと思い浮かべ取り出したお金を門番に渡すと
「金貨か 少々またれよ」
と金貨1枚を受け取りどこかに小走りでいきすぐもどってくると
「では釣りの95シリカだ うけとれ」
と銀貨9枚と銅貨5枚を渡してきたのでそれを受け取りズボンのポケットに入れるふりをして亜空間倉庫に入れた
それを確認した門番が
「これは仮の身分証だ 一週間以内に本登録した身分証をもってくれば先ほどの金は返却するが本登録をしないままだと2週間で効力が切れ街から強制退去になるので早めにするといい」
と教えてくれたので礼をいうとコルアが
「このまま冒険者ギルドに登録するから大丈夫」
と門番にいうと
「コルアがめんどうみるのか?」
とニヤニヤしながら門番のおじさんがコルアにいうと みるみる顔を赤くしたコルアが
「え・・えぇ! そうよ! 私が責任もって面倒見るのよ!」
とぺったんこの胸をはり宣言した
それを聞いた門番が 一瞬目を見開きおどろいたあと がはははは と大声で笑い
がんばれよ? 逃がすなよ? とニヤニヤしながらコルアにいうと コルアはさらに顔を赤くし
俺の左手をにぎり
「さ・・さぁ! ギルドにいくわよ!!」
と焦りながら俺をひっぱったので再度門番に礼をいい後に続いた