プロローグ
更新おそめかもしれませんが マイペースで書いていけたらいいなと思っています
ヒュ~~~~~
突然ですが 私の名前は 『麻生 孝太郎』29歳 独身 最終学歴は地元の底辺高校卒で今は限りなくブラックだと思われるグレーな零細企業で働いています。
零細企業とカッコつけて言っていますが、簡単に言うと肉体労働者です。
ヒュ~~~~~
ついでに自身の容姿について言いますが 顔は自己申告で中の下で所詮 どこにでもいる中肉中背の日本人体型で特筆すべき点はありません。
ヒュ~~~~~
ただ・・・昔からおもいっきりついていない・・・・不幸体質なただの男です。
ヒュ~~~~~
そして、現在 真っ暗な穴らしき中 もっか絶賛落下中だと思われます・・・・・・・
ヒュ~~~~~
「ダメだ・・・現実逃避してもなにもかわらない・・・・」
と 目を開け つぶやいてみるが あいかわらずあたりは真っ暗でなにも見えず
実際本当に落下しているのかもわからないがとりあえず下と思われるほうから結構な風圧を感じるので
そちらのほうに落下しているのだろう。
そもそも なぜこのような事態になったのかというと・・・いつものように朝 出勤するため家をでて
最寄りの駅につき電車にのり会社という名の工場へ向かう途中
駅に向かい前を歩く男女3名のパッと見 高校生と思われる 正確に言うと 男性1名 女性2名の
グループの一人 栗色のボブカットような髪型で背は140そこそこに見える女の子が少し先をいく男子学生と女子学生に追いつくため小走したときに肩から下げているバッグから財布のようなものを落としたので
それを拾い その栗色の子に向かい
「すいません これ落としましたよ」
と声をかけた。
すると3人は俺の声に気づき こちらを振り返った。
ちなみにその3人の容姿は
先を歩いていた男子学生はサラサラ感あふれる黒髪で背は180㎝を軽く超えている感じできりっとした二重で非常に整った顔をした スラットイケメンで
同じく先を歩いていた女子学生は 腰まであるサラサラストレートの黒髪をしこちらも170㎝ちかくあるのではないかと思われる身長で二重がくっきりで切れ長ので釣り目の少しきつめに感じるがそちらも綺麗に整ったスレンダー美人さんだった。
そして財布らしきものを落とした栗色ボブカットの女子学生はやはり小柄ではあったがクリッとした
たれ目で愛くるしい顔をしたこの子も美少女といってもいい子だった
そしてその子はその小柄からは想像できないほどの豊満な武器を胸に搭載していた
俺の声で反応し振り返った その栗色ボブ子ちゃん(仮名)は俺の手に握られているピンクの財布らしきものを見て
「あっ! それ私のです! すいません! わざわざありがとうございます!」
と言いながら立ち止まりこちらにお辞儀をしてきた
そして他の二人は またかよ や まったくそそっかしいんだから などとその子に声をかけていた
栗色ボブ子ちゃん(仮名)はその声に恥ずかしそうにしていたので俺は小走りで近寄りその財布らしきものをその子に手渡そうとしたとき 男子学生を中心に地面に円くなにかが青白い光で浮かんできた
「ちょ! なんだこれっ!?」
「え? これなにかしら??」
「あれ? え? え?」
とその光景に学生3人が驚いていたがその円の光がだんだん強くなっていき 一際強烈な光を放った瞬間
3人はどこかに消えた・・・・
そう・・・小走りで近づいていて止まれず・・・その光る円に片足を突っ込んだ俺とともに・・・・・
そして眩い光が収まり周囲から
「やったぞ!成功したようだ!」
「太子様と姫様に知らせろ!」
「おい!でも4人もいるぞ!?」
「本当だ! どいつが勇者だ!?」
「知るかよ!」
「とりあえず 太子様と姫様を呼んで来い!」
などと焦ったような声が聞こえ始めたので目を開きあたりを見渡すと・・・そこは小さな礼拝堂の様な場所で周囲の壁沿いには中世ヨーロッパの騎士の様な全身鎧を着ている人やフード付きのローブのようなもの頭からすっぽりかぶっている怪しげな人たちが全部で20人くらいいて こちらを見ていた。
そして 俺の後ろから うーん という声が聞こえ そちらに目線を送ると 先ほどの3人組がちょうど目を覚まし起き上がったところだった
「こ・・・ここはどこだ?」
「私にわかるわけないじゃない」
「え?私たち駅に向かって歩いて え?」
とそれぞれ困惑していると
「グリーデン王太子様とエレナ姫様 ご到着!」
と一際でかい騎士がよく通るデカい声で宣言すると他の騎士やローブをきた怪しい奴らが膝間づいて頭を下げた
俺たちはそれを茫然と見ていると 先ほどのデカい騎士が
「そなたら頭が高いぞ! 膝ま付け!」
と怒鳴ったが グリーデン王太子と呼ばれた金髪オールバックで細くて鋭い目をした男が
「よい 召喚されたばかりでこちらの作法など知らぬようだ 気にするな」
とその騎士に声をかけると 騎士は はっ! といいながら敬礼をし 壁際にいき膝まついた
それをみた王太子は次に俺たちに目線を向け
「此度は我々の召喚に応じてくれて感謝する」
と言ってきた
俺と学生3人は 何を言われているのかわからなかったがエレナ姫と呼ばれた金髪でふわふわの緩いウェーブがかかった髪で先ほどの王太子と同じ細く少々きつい だが 碧眼で整った顔をした女性が
「王太子様の言葉が足りず申し訳ございません ここはあなた方が住んでいた世界とは別の世界でアレクラと呼ばれる世界にあるザイールという国でございます
皆様方には大変申し訳ございませんがこちらの世界を救っていただきたく我が国の秘術 召喚の儀をつかいこちらの世界へ皆様を呼び寄せたということでございます」
と説明をし嫋やかに礼をした
それをきき
「しょ・・召喚?!」
「ちょっと無理やりどういうことですか!? それに世界を救うって?!」
「え? これって・・・え? 帰れるの???」
と学生3人が言っていると
エレナ姫は
「皆様には本当に申し訳ないと思いますが 私の話をきいてくださいませ」
と こちらの一人一人の顔をみながら言ってきた 学生3人はそこで言葉を飲み込み
代表して スレンダー美人さんが わかりました 聞かせてください と答えていた
「ありがとうございます
それで早速ですがなぜ 皆様をこちらに召喚したかというと 数百年前に封印された魔王が復活するという予言を昨年 中央教会の聖女が女神アステルより神託で受け その後 世界各地で魔物が活性化しだし尋常ではない被害が各地で起こっていて もはやいつ魔王が復活するかわからない状況となっており、対応に追われていたところ
私どもは城に保管されていた資料で異世界からきた勇者が魔王を封印したというのを知り藁にもすがる思いで召喚の儀を行い 皆様をこちらの世界に召喚した次第でござます」
とエレナ姫が説明した
すると学生のイケメン君が
「救ってくれっていうけど俺たちは普通の学生だ! それに自分たちの都合で無関係の人間を拉致したってことだろ!」
と怒鳴り それを聞いた周りの騎士が 貴様!誰にそのような口を! と怒りに任せ立ち上がりながら剣に手をかけると 姫は おやめさない! とその騎士たちを止め
「えぇ そちらの方がいうように我々の都合で身勝手なことをお願いしているのは重々承知しておりますが・・・・このままでは罪もない幾千幾万の方々が無残に殺されてしまうのです・・・どうかお助けください」
と神妙な顔で頭をさげるとイケメン君は苦虫をかみつぶしたような顔をし黙り他の2人もどうしたものかと
困惑していたので俺は
「あのぉ 質問よろしいでしょうか?」
と姫に声をかけた すると学生3人を含め全員が 俺を そういえばお前もいたんだっけ? みたいな顔をしてこちらをみてきて 姫が どうぞ と言ったので
「まず どのような基準で召喚する対象者を選んだのかと なぜ魔王が復活する前に召喚したのか あと魔王を倒すにしろ倒さないにしろ 我々は元の世界に帰ることができますか?」
と聞くと姫は
「召喚者の選定は女神アステル様が行いましたので私どもにはわかりかねます
魔王復活の前に皆さんを召喚したのは 召喚しいきなり魔王とたたってもらうわけにはいかないので
復活するまでに戦闘訓練等を行ってもらう準備期間として今のタイミングで召喚いたしました
そして 女神以外・・・・我々には皆様を返す方法がありません」
と答えた 俺は そうですか わかりました と一言いい頭を下げた
するとスレンダー美人さんが
「我々には拒否権がないということですね」
といい 栗色ボブ子ちゃん(仮名)が え?なんで? 私戦いなんてできないよ! と焦りながらいうと
「魔王を倒すという女神様の願いを聞かないと たぶん女神様は力を使い元の世界かえしてくれないってことよ」
とスレンダー美人さんが答え イケメン君と栗色ボブ子ちゃん(仮名)は それぞれ そんなぁ と絶望したようにつぶやいていた
それをみながら俺は
「あの それで我々がここに来た時 4人いることに驚いていたようですが?」
と最初のころを思い出しそのことを聞くと姫は苦しい顔をし
「大変言いにくいことですが 本来なら勇者は1名なのです・・・・ですから」
と言葉を濁しながらいうので
「他の3名は巻き添えをくったってことですね? それで勇者を見分ける方法はあるんですか?」
と更に俺が聞くと姫は
「この世界に召喚された際 皆さんにはアステル様の力により皆さんそれぞれに適性のある職種や加護・スキルなどを頂いているはずですので確認していただくため 『ステータス』と唱えてみてください」
と言ってきたので俺たちはそれぞれ『ステータス』とつぶやくと目の前にタブレット画面の液晶の様な半透明の板が浮かび上がりそれには
〇名前 麻生 甲太郎
〇年齢 29
〇種族 ヒューマン族(異世界人)
〇職種 サラリーマン
〇LV1
〇HP 150/150
〇MP 80/80
【スキル】
名刺交換LV2
期日納品LV6
【称号】
不幸を背負って立つ男
巻き込まれし者
器用貧乏
と書かれていた
俺はそれをみて心が折れあぶなく片膝をつきそうになったが何とか堪えた
すると学生さんが
「とりあえず俺の称号に異世界の勇者っていうのとスキルに光属性魔法と聖剣術ってのが書いてる」
「私はスキルに剣術と身体強化に風魔法 称号には大剣豪と書いてありますね」
「私はスキルに聖魔法で称号に聖女ってかいてあります」
とそれぞれ姫にいった 姫はそれを確認し 3人に名前をきくと3人は
「俺は 坂崎 登也です」
「私は 椚木 葵です」
「わ わたしは 国松 唯っていいます・・・です」
とイケメン君 スレンダー美人さん 栗色ボブ子ちゃん(仮名)の順で自己紹介し
それをきき最後に姫は俺を あなたは? と期待を込めた目をしてみてきたので
「えっと俺は 麻生 甲太郎といいます 称号にはただ 巻き込まれし者 しかありません」
と答えると姫は一気に興味をなくした冷たい目になり そうですか と淡々と答えた
そして3人に笑顔を向け
「勇者は坂崎様ですが他のお二人も有用な称号とスキルを手に入れられていたようですね
できればお三方で魔王復活の際にはぜひご尽力を頂ければと思います」
といい頭をさげ 王太子様も よろしく頼むぞ 勇者殿 といい
「それではお三方はこれからのことを別室でお話いたしましょう」
といい3人に移動を促すと 椚木さんとなのった子が
「あの! 麻生さんはどうなるんですか?」
と姫にきくと姫は
「残念ながら麻生様には戦闘は無理なのでこの城の別館に国賓として滞在してもらうことになりますので皆様とはここで別行動になります」
といい 椚木さんと国松さんは そうですかぁ と納得し 坂崎君は 俺の召喚に巻き込んでしまって
すいませんでした と頭をさげてきたので 俺は 君が悪いわけじゃないよ 俺の運がわるかっただけさ
と苦笑すると 向こうの3人も苦笑し それじゃ といい移動を開始したので最後に
「3人とも なにがあるかわからない くれぐれも気を付けるんだよ?」
と姫たちを見ながらいうと坂崎君と国松さんは ありがとうございます! と笑顔でこたえ
椚木さんは なにか察したのか はい 気を付けます と意味深に頷いてくれた
そうして王太子と姫 学生3人が移動しいなくなると 壁際からローブの男1人とデカい騎士がこちらに近づいてきてローブの男が俺に
「先ほどから取り乱しもせず随分余裕がありますな」
と声をかけてきたので俺は
「少しでも情報がないと怖いですし あの中では俺が一番年取ってますから 内心取り乱してますが
表にだすわけにはいかず必死ですよ」
と答えるとローブの男は そうですか それで情報を聞きどう思われましたか?
と聞いてきたので
「そうですねぇ 魔物の被害が甚大っていうのは本当かもしれませんが魔王の復活はまだ半信半疑ってとこですかね」
と答えると 騎士が少し驚いた顔をして 俺がそれに気づくと ローブの男は 舌打ちをし
「なぜそう思ったのか聞きたかったのですが ガイの この騎士の顔で答えがばれてしまいましたな」
というので たぶん と答えると
「では 自分がこのあとどうなるかも想像していますよね?」
と不気味な雰囲気をだして質問してきたので
「いくつかはね・・・・最悪のことは避けたいところですがね」
と俺が答えると くっくっく と肩を震わせローブの男が笑いながら
「お察しがいいですね 我々もこのあと少々立て込んでますので では これにて」
といい杖のような枝の様なものを手にし わけのわからない呪文のようなものをとなえると俺の足元が
光だし
「それではごきげんよう」
とローブの男が笑いながらいい 騎士の男も へっ と下衆い笑いをうかべたとき
急に足元の光が消え 真っ暗な穴が急にあいて 俺はその穴へと落ちた
そして 冒頭につながるというわけだ
と 未だいつ終わるのかわからない落下を続けながらそう思いだしていた。