私の、始業式〜地獄の部活オリエンテーション〜
「行ってきま〜す」
まだ眠気のある僕が覇気のない声でそう言うと、母は"行ってらっしゃい"と僕を見送った。
その僕は、今朝に目を覚ますまでは淡い期待を持っていた。もちろんそれは、僕がこの変な夢から覚めること。けれど、人生はそう甘くないというのが現実(今この状況は現実離れしているけれど)で、実際に目を覚ましてみると、結局まだ胸には重りが付いていた。僕の一抹の期待は、手に握られた砂が風に乗って散っていくように虚しく吹き飛ばされてしまったのである。
こうなると、僕は大人しくこれを受け入れることにした。何故なら、三年間我慢をすれば元に戻れるということがほぼ保証されているからというのもあるが、"もしも"の"たられば"を実証することが出来れば、僕の無念さも少しは晴らされるかもしれないと思う気持ちが大きかった。"もしも〜"と考えることが多かった僕にとって、それを実行出来るのはそれだけ良いことなのだ。
"やるからには、頑張る"。
と、僕は心に決めた。
さて、そうなるとこれからどう過ごしていくかを決めていかないといけない。
そこでまず思いついたのは、一人称の問題。僕は[僕]と自分を呼ぶのだけれど、女子の一人称で[僕]というのは個人的に嫌な感じがする。というよりも、噂に聞く[僕っ娘]とは本当に実在するのかは疑わしいところで、そっち系のアニメーターなどの人達の妄想でしかないのかもしれないと勝手な偏見を持っている。今の僕はこの都市伝説的な女子を演じることが出来るけれど、そんなことで注目されたってちっとも嬉しくはない。むしろ、色眼鏡で見られる方がきつい。
僕は一人称を挙げられるだけ考えてみた。"わたし"、"あたし"、"うち"、・・・。それほど浮かばなかった。
無難に"わたし"でいいだろう。どうせ大人になったら"わたくしは〜"と言わなければいけないわけだから、良い練習と思えばいい。
そう割り切って、僕が自分の一人称を"わたし"にすることに決めたところで、母が僕を起こしに部屋までやってきたので、他のことは随時考えることにする。
あっ、地の文も"わたし"に統一しないと言葉に出てしまうかもしれない…。
さぁ、風を切って自転車に乗っている、真新しい制服に身を包んだ"わたし"、篠塚 優は・・・。
うん、自分を見失いそうだから地の文はやっぱり"僕"でいくことにする。
僕は懐かしの裏道を通っている。家を出たのが八時二十五分。何もなければちょうど五十分には着ける予定。
小さな交差点に差し掛かると信号が赤に変わったので、当たり前だが僕はちゃんと止まる。といっても、ここの車の通りは少ないので無視してしまっても然程危なくない。だけど、急ぎでもないのに信号を無視するのは天罰が下りそうな気がするので、余裕がある時は必ず止まるようにしている。それに加え、青になって発進する時はちゃんと"右見て左見て〜"を実行する。流石に手は挙げないけれど。
学校前の大通りに出ると、同じように自転車通学の人を見かけるようになった。その視界に入る自転車のほとんどはピカピカで、それは僕のも例外ではない。一昨日まではチェーンが悲鳴染みた金属音を出していたが、今は静かにスムーズに、どことなくお淑やかに歩みを進めている。"直って良かったね"と声をかけてみたが、当然返事はない。けれど僕は、"何言ってるんだ? 直るも何も元々新品だ"と、緑色から桃色に変色したコイツに言われた気がしなくもない。
自転車置き場は学年毎に仕切られていて、僕らの代は青のラインで仕切られた場所。僕はそこに慣れた手付きで自転車を駐輪して鍵を抜く。
どうでしょう? 遅刻をしないために鍛えられたこの流れるような作業。所要時間は僅か五秒の早業なり。
しかし、ちょっと周りの視線がこちらにきた気がするのは何故だろう…。あっ、自転車を走りながら降りてスカートがふわっとなったからか。これからは気にしないとまずいかな。それに、道を走っている間も対向車には中が見えそうになってたかもしれない…。
それに気がついた僕は、顔から火が出ている気がした。
下駄箱で上履きに履き替えて教室へ向かう。その道中、人の数は疎らだった。皆さんはそんなに早く来ているのかと感心すると共に、時間に関して油断している自分に注意をした。
教室に入ると、案の定全体の三分の二はもう来ていて、その中には久米島もいた。
「おはよう、久米島…君」
机に伏せて寝ている久米島に挨拶をしたが、つい呼び捨てになってしまいそうになった僕は慌てて最後に"君"を放り込んだ。その違和感には気づいていない様子で、スッと顔を上げて僕を確認すると、"おはよう篠塚さん"と返してきたので安心した。
それからすぐに久米島がまた寝に入ってしまったので、僕は椅子に座ってぼーとしていた。そこでふと、友達問題の議題が頭に浮上する。
男子の方が話しやすいけれど、男子の塊に入るのは女子の目に付きそうで怖い。噂に聞く女子特有の骨肉の争いが僕の頭を過る。
"あんたさぁ、何男子の中に入って可愛い子ぶってるの? 生意気なんだけど"
"マジであいつウザい。省ろうよ"
ドラマの見過ぎだろうか・・・。
かといって、女子と話すことが学校行事の数程しかない僕には、女友達を作ることはハードルが高かった。しかし、どちらを選ぶかとなれば、もちろん後者になる。ここで頑張っておけば、今後が楽になると思うからだ。何より女子は、仲良くなれればその結束力が凄いと聞く。この先安泰に過ごすためにも、必然的に女友達は必要だろうと思っていたのが一つ。あとは、男子に戻った後のための経験値用。一部を除いて、何事も経験することが大切だと思う。
そんなことを考えている内にチャイムが鳴り、それと共に本原先生も教室に入ってくると、赤田君は"起立"と声をかけた。席を離れて立っていた一人の男子に、"いやもう立ってるよ"とつまらない茶化しを入れられつつも、彼は役割をちゃんと全うする気のようだった。
「えーっと、昨日は結構手荒い歓迎をされていると思うけど、襲われたりしなかったか?」
皆が礼をして着席すると、本原先生はこんなことを言った。その言葉に対して、クラスから苦笑の嵐が起こる。
「大丈夫みたいだな。じゃあこの後すぐに入場するんで、早めに廊下に並んで下さい」
と、朝のHRは手短に済まされた。こういう行事の時は、基本的に下級生から先に行って待機するのがこの高校のシステムなので、早いところ入場しないと、後で先生達に遅いと怒られる。流石に最初の始業式からはないと思うけれど、お叱り(個人的にではなく全体でだけれど)を経験している僕は身震いした。
入学式とは異なり、体育館の中は人で溢れていた。昨日は一学年分の人数とその保護者、その他来賓の方数名だけで余裕があったが、今日は体育館を狭く感じる。集会などがある時はいつもこんな感じだけれど、慣れる慣れなないの次元ではない。
まだ覚えていない校歌の斉唱と、校長先生の簡潔な話で短く纏められた始業式が終わり、生活主任の"牧原 隆信"先生の話に移る。生活主任というのは、簡単に言うと生徒指導部という塊の中の頭のこと。ここで敢えて頭と呼ぶ理由は、もちろんそういう風格があるから。オールバックの髪と健康的というには少し黒過ぎるかなという肌の色。今はしていないけれど、怒る時は決まって黒のサングラスを掛けてくる。これが何より怖かった。
「新入生諸君、入学おめでとう。私は生徒指導部で生活主任教諭をしている牧原です」
迫力のある低音ボイスに一年の皆が萎縮する。僕は例外だけれど。
「長い話は、皆嫌だろうから一つだけ。毎年この後の部活勧誘で強引な引き込みをする輩がいるわけだが、絶対に無理やりにするんじゃねぇぞ? 一年生は、やられそうになったら私の所に来て遠慮なくチクってくれていいからな。以上」
上級生の方からは苦笑が漏れるが、一年生の方は空気の流れが止まったようになっていて、心なしか気温差も感じる。まるで、梅雨時のシベリア気団と小笠原気団の境にいるようだった。
話はそこで終わって上級生から退場が始まる。その間、僕らの周りでは"あれは絶対に元右翼だ"とか、"喧嘩が強いやつとかスカウトされるんじゃないのか"とか、普通に考えて有り得ない臆測が飛び交っていた。皆さん、どうか安心して下さい。彼は普通に大学を卒業して、普通に教員試験を受けて、普通に先生をやっている生粋の教育者です。風貌は兎も角、中身は良い人です。信じられない人、しばらくすれば分かりますから。
それからしばらくの間、一年生だけは体育館に残されて、オリエンテーションの準備が終わるのを待った。しばらくと言っても僅か十分程度の話で、すぐにテニス部の紹介から始まった。
西丘高校にある部活の紹介も兼ねて、要点を纏めると、
[運動部]
部活動数は十六団体。特に物珍しい部活動はない。
・テニス部
部員数-男子十二人、女子十人。
実績-女子ダブルス関東大会ベスト八(三回戦)。
評価-まぁまぁではないでしょうか。
・サッカー部
部員数-選手・男子八十四人、マネージャー・女子六人。
実績-県大会ベスト十六(三回戦)。
評価-人数多い。ほとんどの人は試合に出れない。その割の成績。何が楽しいのでしょうか?
・野球部
部員数-選手・男子十九人、マネージャー・女子三人。
実績-県予選大会ベスト十六(三回戦)。第七十一回大会・夏の甲子園出場。プロ野球選手一名排出。
評価-何故か後半が凄い…。
・ソフトボール部
部員数-女子十五人。
実績-県大会(県止まりの大会)三位。
評価-凄いのでは!?
・男子バスケットボール部
部員数-男子二十三人。
実績-インターハイ地区予選二回戦突破(ベスト三十二)。
評価-はい…。
・女子バスケットボール部
部員数-女子十四人。
実績-インターハイ地区予選四回戦突破(ベスト八)。
評価-男子頑張れ〜。
・ハンドボール部
部員数-選手・男子十三人、マネージャー・女子三人。
実績-インターハイ地区予選二回戦突破(ベスト三十二)。
評価-昔は男女で別れていたようです。
・陸上部
部員数-男子十三人、女子六人。
実績-インターハイ地区予選、男女百・二百メートル県大会出場。男子八百メートル関東大会出場。女子走り幅跳び県大会八位入賞。男子マイルリレー県大会七位入賞。
評価-個人種目だから実績は多く見える。僕は入りません。
・水泳部
部員数-男子八人、女子七人
実績-インターハイ、関東大会男子百メートル自由形出場。県大会女子五十メートル平泳ぎ五位入賞。
評価-関東は凄いです!
・男子バドミントン部
部員数-男子五人
実績-
評価-準優勝おめでとうございます。
・女子バドミントン部
部員数-女子五人
実績-県大会シングルの部、ベスト八。
評価-オグシオしか知らない。
・男子バレーボール部
部員数-男子八人。
実績-県予選三回戦。
評価-そーれ!
・女子バレーボール部
部員数-女子十三人。
実績-県予選二回戦。
評価-ニッポン、チャチャチャ!
・卓球部
部員数-男子九人、女子十一人。
実績-県予選男子ダブルスの部、四位。
評価-サァ!
・剣道部
部員数-男子四人、女子二人
実績-インターハイ、関東大会女子個人の部、四位入賞。
評価-一人ズバ抜けている。団体戦出れない…。
・柔道部
部員数-男子四人。
実績-
評価-団体戦出れない…。というか、実績空欄ですか…。
[文化部]
部活動数は十一団体。西丘高校では、部員数が三人より多く、しっかりとした活動が見られないと部として認められず、学校からの予算も降りない。それを避けるため、似通ったものは統廃合されて今の形に至っている。
・吹奏楽部
部員数-男子五人、女子三十一人
実績-県大会吹奏楽コンクール金賞。関東大会出場。
説明-文化祭での演奏は聞いたことはある。上手いです。
・書道部
部員数-男子一人、女子五人。
実績-
説明-実績の所は、パフォーマンス系の書道を主にやっているのでしょうがない。
・美術部
部員数-男子三人、女子八人。
実績-
説明-彫刻・絵画・漫画を兼ねている。出展などをしないので実績は残らない。文化祭で出展する。
・放送部
部員数-男子三人、女子三人。
実績-
評価-校内放送しかやっていないので、実績はもちろんない。時々、演劇部とコラボする。
・演劇部
部員数-男子四人、女子三人。
実績-
説明-地元の児童館などで公演しているらしい。時々、放送部とコラボする。
・軽音部
部員数-男子七人、女子三人。
実績-
説明-爆音でうるさい。でも、上手い。文化祭でライブをする。上手いかどうかはセンスを持ち合わせていないのですみません。
・野外活動部
部員数-男子十一人、女子八人。
実績-富士山登頂。全国高校生フォトコンテスト、風景写真の部、優秀賞。
説明-登山部、写真部、自然鑑賞部が統合された部。
・家庭部
部員数-女子七人
実績-
説明-裁縫をしたり料理をしたり。花嫁修行かってツッコミたい。
・IT部
部員数-男子六人。
実績-
説明-部活紹介がなかったので、実態は謎である。
・理科研究部
部員数-男子六人。
実績-
説明-同じく部活紹介がなかったので謎だが、主な活動内容は生物室にいる生き物の飼育だそう。
・文学研究部
部員数-男子二人、女子三人。
実績-
説明-これも同じく部活紹介がなかった。
一通りのクラブ紹介が終わるのには四十分程を要した。内容は実演が大半を占めていたが、中にはなんとか印象に残ろうと必至なのか、完全に受け狙いの劇をするところもあった。
それらが全てこなされる間、四月上旬の体育館の床に座っていた僕らの尻は、冷んやりのレベルを超えて冷えていた。
二時間弱ぶりに教室に戻ると、自己紹介の件がやってきた。出席番号順なので、当然一番目は赤田君。
「号令やってる赤田です。サッカー部に入る予定です。よろしくお願いします」
一つのボケを入れつつも無難な自己紹介だった。一番は被りがないからズルいと思うのは僕だけだろうか?
そこから後ろに続いていき、次は久米島の番となる。
「久米島 俊太と言います。バスケ部希望です。賑やかなの大好きなんで、学校生活をわいわい楽しく過ごしたいと思います」
彼のこの言葉に偽りはない。確かに僕の知っている久米島には、友達が多くいたのを記憶している。
そして、回り回って僕の番が来る。
「えっと、篠塚 優です。っと…」
いつもなら、よく名前で女子と間違えられるという鉄板ネタを披露するところだが、今の僕はそれを使えない。自己紹介はお手の物だったのに、何を言えばいいのかわからない。このネタには憂鬱にさせられてきたと思っていたが、案外助けられていたのかもしれないと、思い直した。
「入りたい部活は水泳部です。よろしくお願いします」
何の印象にも残らない、つまらない自己紹介になってしまった。
さて、先刻の自己紹介でも言った通り、僕がやってみたいと思っていた部活は水泳部。理由は、得意だから。
本日クラスでやることは既に終わり、僕ら一年生は渋谷のスクランブル交差点にも負けないぐらいの体育館の群衆の中にいた。今ここでは、部活の個別勧誘が行われている。
僕は水泳部を探した。青に黒のラインが入ったジャージが目印なので、遠くに見つけるのに困ることはなかった。しかし、そこに辿り着くまでが遠かった。
「僕ら野球部ですけどマネージャー募集してます。やりませんか?」
お誘いがきた。普通の短髪と、ザ・野球少年の頭をした二人組が僕の行く手を阻んだ。
それにしても、この人のジャングルが恐ろしいと思うとは思わなかった。僕以外の女子とは目がすれ違うし、男子達は少し見上げないといけない。そのせいか、胸の奥が苦しかった。それはこの二人も例外ではなく、百八十を超えていそうな大きい体が襲ってくるようで少し怖かった。
「す、すみません、マネージャーは…」
したくなかった。こう言っては失礼だけれど、雑務をすることの何が楽しいのか、僕には解らなかった。陸上部の時はマネージャーがいなかったから、その実態が余計に解らなくしていた。
「そうっすか」
反応は素っ気なかった。でも、それが普通のことだと分かっているので、特に何も思わなかった。
「押しが甘ーい! 何でそこで引くのよ。私、マネジやってるんだけど、よかったら一緒にやらない?」
非常に面倒臭そうな先輩が来てしまった。
「やめましょうよ日野先輩」
「何言ってるの? マネジは一人でも多い方がいいんだから。それに、こういうのは少し強引な方がいいの」
あの、全部聞こえてます。僕は強引な勧誘は嫌いなんです。過去にそういうことがあったので。
「あの…、やりたい部活があるので、その、ちょっと…」
何故か、昨日のようにはっきりと断れなかった。相手が女子だからなのか、今まで関わったことがないからなのか。理由は、分からない。
「どこ?」
「えっと…」
とにかく目が怖かった。もしここで正直に言って、その後断れたとしても追われるかもしれない。そんなことを思ってしまった。三年前と同じように。
「考えておきます…」
その場から離れたくて、思考を巡らすこともなくそう言って逃げた。幸か不幸か、あとを追われるようなことはなかった。まぁ、普通に考えて、この場で追われるなんてことはまずないだろうけれど。
水泳部まではあと十メートル程。しかし、難関は続いた。
「おーい、篠塚」
小さい声が僕を呼んだ。それは聞き覚えのある声だったので、聞こえなかったフリをして無視をしようかとも思ったが、どうにも罪悪感に苛まれそうだったので、仕方なく応答することにした。
「何ですか? 中村先輩」
やはり聞き間違いではなく、声の主は陸上部のジャージに身を包んだ中村先輩だった。
「気ぃ、変わんない?」
「申し訳ないですけど…」
昨日の勧誘の時、盛大に断られたことで面目が潰れたのか、シュンとしているように見えた。
あぁ、悪いことしたかなぁ…。
いや、そんなことはない。断じて。
「あっ…、悪かった」
何か言おうとしていたが、素直に引き下がっていった。そうやってあからさまにしょげるのはやめて下さい、心が痛みますから。というより、そんな人でしたっけ?
二悶着程あったけれど、無事(軽い心傷は負ってしまったけれど)に水泳部まで辿り着いた。
「えっと、もしかして水泳部?」
「はい」
そこで受付をしていたのは、ぱっと見は運動部系ではない容姿をしている男子だった。大人しそうで、少し遠慮した態度だった。
「じゃあ、ここに名前とクラスお願いします」
事務的にそう言うと、三十五行の罫線が引かれたノートを僕に向けた。その中身を見ると、既に書いてある名前は五人だけだった。その名前だけ見ると、男子四人、女子一人か。もし他に誰も女子が入らなかったら、この子は一人きりか。
違う、僕が二人目だ。
「はい、ありがとう。仮入部は定休日の関係もあって明後日から。昼休みに部活に出るか出ないか確認に行くね」
「わかりました」
こうして、三分にも満たない事務作業は終わった。この人以外にこの場にいなかったので、特に会話をすることもなかった。
「「マネジやりませんかー!」」
そんな僕の目の前に、サッカー部(集団)が現れた………
部活紹介が結構しんどかったです