第一話Bpart
フェンリルさんに見送られ、玄関から外に出る。後ろを振り返るとめちゃ×2立派な『お城』がそびえ立っていた。コンテクスト的に僕の家である。マジで。(ちなみに城の主でもある)【『襖』やら『障子』やら『和装メイド』やら、お城と全く合っていない!!】だって・・・・・・
だって、仕方がないじゃん。本当は、某運命さんの『衛邸』みたいな武家屋敷にしたかったんだけど、僕の種族的には問屋がおろさないみたいでさ・・・・泣く泣く外装は西洋風、内装は和風にしたんだよ、奥さん。この城に住んでいるのは、僕、フェンリルさん、三人の使用人とあと数名なんだけどあいにく、今は僕とフェンリルさんしかいない。住民については、またの機会に・・・・・・
【お掃除など、城の維持にその人数で手がまわる訳ないだろ】だって・・・・・・
そこは、ファンタジーだからスルーでよろしく。さて、ラミアさんのプレゼントを探さないと・・・
「お呼ばれされる前に参上でげす。おはようございます、兄貴」
「ふっ、俺も来てやったぞ。心から感謝しろ」
「うわっ、びっくりした。どうしたの、こんな朝早くから」
「へへへっ、兄貴のいる所にあっしありです」
「俺は退屈しのぎにちょうど良いと思ってな」
僕に話かけて来たのは、『ゴブ夫』君と『インキュバス』君だ。ゴブ夫君は僕の舎弟で、インキュバス君は僕の友達である。二人とも男だから説明を省くよ。(男の説明とか誰得〈笑〉)
「二人とも暇なんだね」
「ふっ、そんなことはない。俺は秒刻みでスケジュールが埋まっている」
「さっき『退屈しのぎ』って言ってなかったっけ」
「うっ・・・お前の空耳ではないのか。あははーーーー」
このやりとりから分かるように、インキュバス君は『残念イケメン(かませ)』NANODA。
「ところで兄貴、お困りの様子でしたが何かありやしたか」
「うん、実はかくかくじかじか」
「なるほど、誕生日プレゼントでげすか・・・良い案を思い付きやした」
「えっ、本当に!! 教えてよ」
「ふっ、俺が教えてや「インキュバス君は黙ってて!!」 はい」
「それは・・・」
「それは」「それは」
「ラミアさんを尾行すれば良いのでげす」
「えええ~~~~~~~~~~」「えええ~~~~~~~~~~」