第一話Apart
朝の日課である読書を終えた僕は、良い匂いが漂って来る部屋へ足を進めた。渡り廊下を進み、『襖』or『障子』(どっちかわかんないや)を開けると、そこには絶世の美女が佇んでいた。
百合の花がアクセントになっている紅色の和服に身を包み、黒色の艶やかな髪を簪で結っている。肌は雪のように白く、うなじが眩しい。前髪は俗にいう姫カット、そして見つめると吸い込まれそうになる漆黒の瞳。とんでもない美人さんだった。だけれども、僕は傾国の美女に動揺することなくあいさつをする。
「おはよう、『フェンリル』さん。今日も耳と尻尾がチャーミングだね」
「おはようございます、ご主人様。褒めても何もありませんよ」
そう、なんと彼女は狼の耳と尻尾が生えているのだ。
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「はぁ~やっぱり、フェンリルさんの作った朝ごはんはおいしいなぁ~」
「うふふ、ありがとうございます。お世辞でも嬉しいです」
この完璧でパーフェクトでワンダフルでエクセレントな和装メイドさんは、フェンリルさん。実は、彼女は神様でなぜか僕に仕えている、神様が普通誰かに仕えることはないから、彼女は変わり者である。どうして僕に仕えるのか聞いてみたら
「乙女の秘密です」
とはぐらかされてしまった。それにしても、乙女っていう年齢ではなくぁwせdrftgyふじこlp
「ご主人様、失礼なことを考えないでくださいまし」
「Yes,mom」
むむむっ。どうして、女の人はこんなにも勘がいいのか。不思議だ。
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「ところでご主人様、そろそろ『ラミア』様のお誕生日ですが、プレゼントの用意しましたか」
「何・・・だと・・・」
「お忘れになられていたのですね。ちなみに、私はお手伝いしませんから」
「なんで手伝ってよ、フェリえもん。僕には君しかいないんだ」
「はぅ・・・そっそんなことだめです。あと、フェリえもん言うな」
「ごめんなさい、フェンリルさん」
「はぁ~いいですか、そもそも私がプレゼント選びに関わったらラミアさんに申し訳ないです」
「ぐぬぬ。どうしてさ」
「おだまりなさい。この鈍感様」
「ぶー仕方ない。フェンリルさん、僕プレゼント探しにいくよ」
「はい、それがよろしいかと。では、いってらっしゃいませ」
「うん、いってきます」