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ファッション誌
翔子がテーブルで雑誌を読んでいると、玄関の開く音がした。
「ただいまっ、今日も寒いよー。部活で疲れたー」
「おう、おかえり」
「あ、珍しい。お母さんがファッション誌なんて読んでる」
「うるせー。あたしだってたまには人の目くらい気にする」
「夏は適当な部屋着のままで出て行くのに?」
「ありゃ夏が暑いのが悪い。冬は着れば良いけど、夏は無理だ」
「もー、一緒に買い物に行く時とか、あたしまで恥ずかしいんだからねっ。タンクトップとか短パンとか」
「分かった分かった、来年からな」
「それ、去年も言ってたよ」
「来年から来年から」
「仕方ないなぁ。…………それで、どんな服を買うの?」
「…………それなんだよなぁ。とりあえず雑誌を買ってみたはいいものの、どんな服が良いのかさっぱりわかんねえ」
「お母さんスタイル良いし、可愛いんだから何でも着れそうだけど。どれどれ…………『三十代女子、冬の欲しいモノ大調査』……ちらっ」
「あたしを見るなよっ」
「買う雑誌、間違えたんじゃない?」
「あたしは今年で四十だぞ? 大体合ってるだろ」
「お母さん、とりあえず鏡を見てこようか」




