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盛り砂

作者: xoo
掲載日:2026/07/05

 お客様とお祭りの話になった時、「お神輿が来る時に、家の門から玄関まで砂を撒いた」との話をされた。その方が子供の頃だから昭和20年代だろうか、「砂で道を作った」「近所の方もされていた」とのことだ。興味を持ったので他のお客様にも尋ねてみたが、同じ経験を持つ人は見つかっていない。そのお客さんの地区だけ、北海道に入植してきた人々の元の土地の風習だったのかもしれない。


 ネットで検索すると、らしいのが二つ見つかった。

 一つはお神輿の経路に砂を撒いて清める行為で、秋田県本庄市や岡山県の一部地域で行われている。もう一つは砂を盛って筋(経路)を作り、これを神様の通り道とするとの考えで、京都府南部や山城地方、大阪府東北部、三重県伊賀・北勢地方、神奈川県西部などで行われている。清める、という意味では「塩」じゃないのか?と疑問を持ったが、発祥が違うようだ。

 そういえば地鎮祭では砂を円錐型に盛って祀っているし、清めの砂を配布している神社は多いようだから、神道発祥の行事は盛り砂、仏教発祥の行事は盛り塩なのかもしれない。



 今、勤めている地域は中心の神社と、その近くの小さな神社こんぴらさんの二社だけがお祭りをやっているようである。周辺の田園地域には集落ごとの神社や祠の跡が点在しているが、地元の人でもあまり知らない所もあるようだ。もう、お祭りは行われていないか、中心の神社に合祀されているのかもしれない。

 北海道では地域ごとの神社の跡が見られる。江別市から国道12号を北上すると、岩見沢市に入る手前に「越後神社」があり、多分この地域は越後から入植したのだろう、と推測させる。真狩村から豊浦に抜ける途中には新山梨という地名が、洞爺湖町の洞爺湖岸には香川という地名があり、それぞれ入植元の地名にちなんだ土地である。


 ある日、勤めている地域の一地名を冠した「○○神社」というのがあることを知った。スマホを頼りに行ってみたが、塗装が剥げた鳥居と、社殿代りの物置しかない。同じ地名に住んでいるお客さんに聞いたが「知らない」「△△神社でないの?」と(△△神社は別の地域にある)。実はこの○○地区、元々は○○村だったが明治期に△△村に吸収合併され消滅、昭和の時代に⭐︎⭐︎村と合併し今の⭐︎⭐︎町になった、とのこと(それぞれの地域で神社が二〜三社あったようだ)。



 そういえば私が生まれ育った町は市街地の神社と、地区ごとの神社が五社くらいあったが、昭和40〜50年代には中心市街地の神社のみ、お祭りが行われていた。神主も中心の神社にしかいなかった筈。その神社も今では神主不在になり、近隣の神社から用がある時に派遣される、とのこと。田舎の町は元々は隣町から分村したところなので、人口が減った今では合併も仕方がないよなあ(と思っていたら、自治体の合併協議会がポシャってた)。


 町のwikipediaを見ていたら、無形文化財として「獅子舞」が紹介されていたんだけど、これ知らない(町の郷土館には、生まれ育ったのとは別の地区の伝統芸能として紹介されている)。

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