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第八花「紫の帰還」

「えっとー…とりあえず自己紹介?」

緑の方を向く。

「初めまして、私は紫。まだ小さいのにすごいね」

褒められたことに喜んでいる。幻覚で尻尾を振っているように見える。

「はい!でも、まだまだです。これからもっと頑張るので、何かあったら相談してくれると嬉しいです!」

なんていい子なんだ。謙虚で可愛くて…。前の緑もこの可愛さにやられてしまったのだろうか。

他の色も見習…。

そう思った瞬間。鋭い視線を感じた。

見ると、橙が睨んできていた。

「…私にはないの?」

おっと、青と張り合っていた時の威勢はどこへやら。

「ん?ごめんごめん、自己紹介要らないかと思ってた」

すると、結構ショックそうな顔をした。

忘れられたと思っているのだろうか。

「久しぶり、四年くらい経ったかな?ほんとにここまで来るなんて、思ってなかったよ」

そう言うと、今度は笑顔になった。

「覚えててくれてたの!?」

…はしゃいでいる。足をバタバタさせているのがわかる。

これが素なのか…と思っていると、急に顔を赤らめて、元に戻った。

「ご、ごほん。当然よね!追いついたから、もう抜かすのは目の前だわ!」

先ほどの姿がよほど恥ずかしかったのか、耳が真っ赤だ。

…扱いやすそうだな。その考えは声には出さなかった。

「…それで、紫よ。どこに行っていたのだ?」

青が問いかけてくる。

「ただでさえ、人手が少ないのだ。…まあそれは試験が難しいのもあるが。紫であるお前が居なくては、面倒なことも多々あったのだぞ」

責めているようにも見える。

が、おそらく戻ってきてくれてよかったということが言いたいのだろう。口下手なやつめ。

「はいはい、なんでそんな言い方しかできないのかしら?普通に歓迎もできないなんて、大人としてダメね」

赤に横から刺される青。口を閉ざしてしまった。

私がいない間に完全にいじられキャラになってて、正直むちゃくちゃ面白い。

「おかえり〜、紫ちゃん。いなくて寂しかったのよ〜」

いつの間にか私の後ろに立ち、頭を撫でていた。

…まあ、避けようと思ったら避けれるが。

そうするといつまでも追いかけてきくるので、結局諦めたが。

「…それで、なにをしてたのかしら?」

うーん、どう答えるのがいいか。

…考えるのも面倒くさくなってきたし、普通に言うか。

「中学生と、高校生やってたよ。高校生はほとんどできなかったけど」

数十秒の沈黙が会議室に流れる。

間違えたと思っていたら、突如笑い声が響いた。

「わははは!意味がわからないから、もう考えるのはやめた!」

そう言ったのは黄。他も同意していた。

「…まあ、総監から与えられた任務はしっかりやっていたようですし、私からは何も。」

藍が淡白にそう答える。

「これからは、忙しくなりますよ。…今までの分は、働いてもらわないと。

魔を片付けるだけが、仕事ではありません」

あれとあれと…あと、あれも任せましょうか…そんな声が聞こえる。

何やら不穏な単語が聞こえる。

「しばらく安眠はないと思っててください」

新人教育やろうかなーとか思っていた私がバカでした。

現実は非情です。





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