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第四花「決断」

最初に飛び出したのは、長篠だった。

手には光る白い剣が握られている。

振り下ろす。しかしーー

パキン。

剣が折られる。そして、腹に打撃が走る。

「かはっ…!?」

後ろへ飛ばされた。咄嗟に受け身を取ったのでダメージは抑えられたが、剣を折られたという事実は重い。

「お前は創造系の能力か…。恵まれてんなぁ、でもよーー」

その瞬間、爆発的なスピードで長篠との距離を詰めた。

またも拳が振り下ろされる。

「経験が、違う」

直撃。鈍い音が、辺りに響く。

「俺はそんな大層な異能持ちじゃねぇ、ただの肉体強化だ」

そのまま、次の攻撃へと移る。

「俺の異能名は、「強狼」。力を使えば使うほど、自制心がなくなるのが問題だって、言われたなぁ」

蹴りが入る。

しかし、長篠も間に創り出した盾を入れて、ダメージを軽減する。

そして、再び向き合った。

「お前程度じゃ、強狼の真価なんて見れねぇだろうな!」

「そうですか。でも、僕は自分にできることをするだけです」

そして、今度は剣を2本創り出す。

「手数で、勝負します。「白光」よ、願いに応え」

そして、一直線に飛び出した。最初より、速い。

「「白光」か。せいぜい楽しませろよ!」

衝突。

長篠の振り下ろされる剣を、側面から叩きにくる。

しかし、剣は折れなかった。

意表を突かれる武田。

そこに、もう片方の剣が振り下ろされる。

「こっそり強化したのか……!ちっ、間にあわねぇか」

後ろへ跳ぶが、横薙ぎを貰う武田。胸の辺りの服が破れ、少し血が出る。

その瞬間、武田の雰囲気が変わった。

「ちょっと舐めすぎてたようだな…。いいぜ、もうちょっとだけ解放してやる」

ーー長篠の視界から、武田が消えた。

空中へと蹴り上げられる長篠。そして武田は、蹴り上げられる長篠よりも速く上空に行き、今度は拳で地面に叩きつけた。

意識が朦朧とする長篠。咄嗟に構えるが、武田は背後に回っていた。

拳が振るわれ、蹴られる。

ーーそこからは、一方的な蹂躙だった。周りの野次馬も青ざめ、たじろく。

「ほらほらぁ!もっと頑張れよぉ!お友達を救えないぞ!」

明らかに自制心が薄くなっている。誰の目にも明らかだった。

「…ねぇ、ちょっとやばいんじゃない?」

「誰か止めれるやついないのか!?」

周りの生徒も、焦り出す。

蓮は、決断する。

ーーこのまま自分の我儘で、長篠が傷ついていいのか。

いや、そんなことはあってはならない。

自分を庇ってくれた長篠を見捨てて、普通にしがみ付くなんて、なんて愚かなんだ。

気づけば、長篠と武田の方に歩き出していた。

ーー最初からこうしていれば良かったんだ。

それなら、長篠も傷付かずに済んだのに。


ーー最初から、こんな茶番なんて不要だった。

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