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並行世界の俺に俺が憑依する  作者: 緑黒猫


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俺の出番

 近接武器のスライムバッグがあるエリアに着いた。


「しっかり、見ときなさいよ」


「おう」

 巫咲がスライムバッグの前に立ち、左足を前に出し、腰を軽く落とし、左半身で槍を構えた。

 突き、払い斬り、叩きつけを見せてくれた。攻撃する際、身体のブレがなく綺麗だった。

 対人ならもっと技術的なものが必要なのだろうが、対モンスターだからな。細かい攻撃よりも大きい攻撃の方が重要だな。


「どうだった?」


「身体がブレることなく綺麗だったぞ」


「そう。ありがとう」

 素っ気ないように感じる返事だが、顔には嬉しいと出ていた。まぁ本人は隠してるようだから、言わないが。


「じゃあ、次は俺の番だな。見とけよ? いってくる」


「「うん、行ってらっしゃい」」


「よしっ、やるか」

 小声で呟きながらスライムバッグの前に立った。優聖や巫咲以外の目線も沢山あるが気にしない気にしない。


 2本の短剣を鞘から抜き取り、左足を前に出し、軽く腰を落とし、左半身になった。最小限の力で2本の短剣を握り、左腕はだらんと太ももの外側に落とし、右腕は肩の位置まで上げ顔の横に短剣があるように構えた。

 左の短剣で突き、抜くと同時に逆手に変えつつ、右半身になりながら右の短剣で突き、逆手にした左の短剣で斬り払い、また右の短剣で突き、左の短剣を順手に戻し斬り払いをし、突き斬りの連続攻撃を続けた。

 1年ぶりにしたから楽しくなり、終わった時には大量の汗が出ていた。めっちゃ楽しかった。

 周りから歓声がしたから、手を振って応えた。


「どうだった?」

 気が抜けている優聖と巫咲に感想を聞いた。


「「凄いカッコよかったわよ!」」

 声をかけてから数秒後、目をカッと開いて褒めてくれた。褒められるのは嬉しいものだな。


「早い連続攻撃で凄かったわ〜」


「それも長い時間続けていたしね」


「ありがとう。最後はリボルバーを撃ちに行くぞ」


「「分かったわ」」

 遠距離武器のスライムバッグが置いてあるエリアに向かった。


「撃つから後ろで見てろよ」


「「うん」」

 遠距離武器のスライムバッグは人型になっていて、30メートル先に置いてある。

 リボルバーをホルスターから引き抜き、弾丸を5発づつ装填した。初心者は1発だけ入れて撃たないと危ないからな。俺は前の世界で経験して反動を分かってるから5発入れたんだ。


 右腕を伸ばし切らずに構える。撃つ瞬間まではトリガーに指を当てない。これ絶対。そして、俺が借りたリボルバーはダブルアクションだからトリガーを引くだけで弾丸が出る。


 人型のスライムバッグの頭部に狙いを定め、トリガーを引いた。だが、上に外れてしまった。久々に撃つから反動を上手く流せなかった。

 もう一度スライムバッグの頭部に狙いを定めて構えた。一息をついてから、トリガーを引いた。2発目の弾丸はスライムバッグの頭部に命中した。命中したスライムバッグは弾け飛んでいた。


 次は左で構えた。スライムバッグの左肩を狙って撃つ。左肩が弾け飛び腕が落ちた。

 そのあとも撃ちまくった。貰った実弾は全て使い切ったが、俺のスキル魔法【無限魔弾装填アンリミテッド・リロード】があるから問題ない。実弾と魔弾に差を感じなかった。

 

 魔法の消音弾、散弾、貫通弾、衝撃弾、加速弾も試した。消音弾は銃声が聞こえなかったと言っていいほど鳴らなかった。散弾はスライムバッグ全体に当たり、小さくて狙いづらいモンスターとかに使えそうだと思った。貫通弾はスライムバッグを弾け飛ばさずに貫通したから、貫通力が凄い上がってると感じた。衝撃弾はスライムバッグを丸ごと弾け飛ばした。加速弾は銃弾が加速するのはいいが、反動が強く連発で撃つのは厳しいと感じた。だが、どの弾も凄く使える。


「どうだ、これなら安心して戦闘を任せられそうだろ?」

 ドヤ顔をしながら伝えた。


「ふふっ、うん、銃翔に戦闘を任せられるよ〜。怪我したらわたしに任せてね〜。それにしても1発目以外全部当てて凄かった〜。よくあれだけ簡単そうに当てられるね〜」


「そうね。近距離から遠距離まで全て戦えるの凄いわね。銃翔が危ないと思ったら私のところに来てね。必ず結界で守ってあげるわ」


「おう。これから改めてよろしくな!」


「「よろしくね」」


 そのあとスライムバッグのエリアから離れ、3人で雑談をしてると職員が集合をかけた。


「パーティーメンバーの戦闘技術やスキル魔法を確認し合えたと思います。試験は明日からで今日と同じ13時から行います。合格を貰えたパーティー又はソロの冒険者は合格を貰えた次の日からダンジョンに入れるようになります。不合格の場合はまた試験を受けてください。パーティーで合格した人でソロに転向する場合は、ソロで試験を受けなおしが必要ですので覚えておいて下さい。まだ残って練習をしたい方は声をかけてください。それでは今日もお疲れ様でした」


「「「「「ありがとうございました」」」」」

 半分ほどは残って練習するようで、残りの半分は帰っていく。もちろん俺たちも帰るがな。


「優聖と巫咲はここまで何で来たんだ?」


「わたしたちは電車で来たよ〜」


「そうなのか。それなら、車で家まで送るわ」


「さすがにそこまでしてもらうわけにはいかないわよ」


「送られるのは嫌か?」


「嫌ってわけではないけど」


「そか。なら送る、決定だ」


「「ありがとう」」


「おう。じゃあ、行こうぜ」

 駐車場に着くまでにいろいろと話した。普通は逆で女が男を送るし、大きい胸好きだし、この世界の男じゃなさそうと核心を突く事も言われた。さすがにまだ正解でーすとは言えなかった。もう少し関係を築いてから教えるつもりだ


「これが銃翔の車なのね」


「大きくてかっこいいわね〜」


「おう、ありがとう。後部座席に乗ってくれ」

 ボタンを操作して解錠した。

 1人助手席、1人後部座席にも出来ないからな。2人とも後部座席に座ってもらおう。


「家までの道案内できるか? 無理そうならナビで検索するから」


「案内できるから大丈夫よ」


「そか、頼む。出発するぞ」


「「よろしくね」」

 2人の案内のもと家まで送り届けた。俺の家から15分ほどの距離だった。思ってた以上に近いな。

 2人の住む家は古めのアパートって感じだった。


「「送ってくれてありがとう」」


「おう、明日12時に迎えに来るから待っとけよ」


「断っても来そうだものね。わかったわ、待ってるわね」


「ありがとね〜。明日もよろしくね〜」


「ははっ。また、明日な」


「「また明日ね」」

 2人は俺が見えなくなるまで、見送ってくれていた。

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