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並行世界の俺に俺が憑依する  作者: 緑黒猫


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30/32

居心地が悪い

 あれから3日後。

 俺たちは7階層に着いていた。


 運がいい事に5階層が見つからなかった次の日の1日で5、6階層のゲートを見つけることができ、さらに次の日には7階層のゲートを見つけることができたのだ。


「ずーっと同じ景色というかトンネルを歩き続けてるとストレスが溜まるよな。まだ同じ景色でも外ならましなんだけどな」

 優聖と巫咲に愚痴をこぼした。


「その気持ちは分かるわ。ずっと同じ景色でも、草原や森林だと自然を感じられたものね」

 俺の言葉に巫咲が頷きながら同意してくれた。


「そうそう〜。トンネルって圧迫感を感じるしね、早く制覇したいよね〜」

 不満そうに頬を膨らませていた。

 めっちゃ可愛いなぁ……。


「そうだよな。さっさと制覇しようか」


「「うん!」」


 探索を再開して8階層のゲートを探したが見つからなかったし、新しいモンスターにも出会えなかった。


 ◇


 次の日も片道45分ほどかけて、地下ダンジョンまで来ていた。


 ギルドに入り、受付に〈ギルドカード〉を見せ、ダンジョンに入った。


 探索を始めて30分ほど経った時、新しいモンスターのシルエットを見つけることができた。


 優聖と巫咲に見つけたことを報告したあと、新しいモンスターの方に近づいて行った。


 近づいて行くとシルエットがハッキリと見えてきた。

 今回の新しいモンスターは――ネズミだ。


 モンスター名は尖歯鼠(とっぱねずみ)だ。

 初の漢字名モンスターだ。今まではカタカナばかりだったからな。


 尖歯鼠は体長が50センチほどで、名前の通り前歯が鋭く大きい歯なのが特徴的なモンスターだ。

 歯は本当に大きく噛まれたら身体に穴を空けられるほどなのだ。

 

 それと、可愛さは一切なく近寄りたくない見た目をしていて、必ず5体で集まって行動する。


 尖歯鼠は斬ったりしない。

 撃ち殺す。これは決定事項だ。

 〈銃皇無刃〉を尖歯鼠で汚したくない。


 巫咲の【守護結界】から出て、尖歯鼠に近づいた。

 

 近づいて行く俺に気づいた尖歯鼠が、素早くジグザグに動きながら向かってきた。


 素早くと言っても、慣れた速さだ。


 ホルスターから抜いていた〈黒魔〉を右半身になりながら構え、尖歯鼠に向けて慌てずに冷静に1体づつ狙って5発弾丸を撃った。


 5発の弾丸は外れることなく、尖歯鼠の頭を貫通した。

 やっぱり〈黒魔〉と〈緑聖〉は安定するなぁ。


 そのあと、運がいいことに8階層のゲートを見つけることができ、この日の探索を終えた。


 ◇


 3日後。

 俺たちは9階層まで進めることができたが、もう1体の新しいモンスターには出会えなかった。今日こそは見つけたい。


 ゲートの結界内で乳サンドをしてもらってから、探索を始めた。


 昼食が終わって、探索を再開してから1時間後。

 新しいモンスターを見つける前に10階層のゲートを見つけた。

 嬉しかったが、新しいモンスターを見つけたかったなと思いながら、10階層へのゲートを通った。


 10階層に着き、探索を始めてからすぐに新しいモンスターのシルエットを見つけた。


「よっしゃ、新しいモンスターを見つけた」


「凄く嬉しそうね。顔がニヤけてるわよ」


「また出てたか」

 感情が隠しきれていなかったようだ。


「うふふっ〜。やっと見つけられたもんね〜」


「あぁ、見つかってよかった。乳サンドのおかげだな、さんきゅ」


「「どういたしまして」」


 新しいモンスターに近づいていくと、シルエットがハッキリと見えてきた。


 地下ダンジョン2体目のモンスターは……コウモリだ。

 数は3体で、トンネルの天井にぶら下がっている。

 

 モンスターの名前は――羽斬り蝙蝠(はねぎりこうもり)

 羽を閉じてる状態だと、大きさは30センチほどかな。


 優聖たちと離れて、近づいていくと羽斬り蝙蝠が俺に気づいた。

 

 普通はもっと慎重に近づくんだろうけど、俺の脳筋の部分が真正面から行けと指示を出すんだ。

 だから、モンスターに必ず気づかれてしまうんだけどな。


 羽斬り蝙蝠が翼を広げ、俺に向かって飛んできた。

 翼を広げた羽斬り蝙蝠は2メートルほどあった。

 さらに、名前の通り翼の膜が刃のようだった。


 飛んできた羽斬り蝙蝠2体は撃ち抜いて倒し、最後の1体が膜の刃で斬ろうと突っ込んできたタイミングに合わせて、羽斬り蝙蝠の下に潜り込むように踏み込みながら、体勢を低くして避けつつ〈銃皇無刃〉で両翼を斬り落とした。

 翼が無くなった羽斬り蝙蝠の頭を撃ち抜いて倒した。


 地下ダンジョンの新しいモンスターを倒し終わったから、ボス部屋のゲートを探して探索を再開した。


「おっ、ラッキー。今回は運が凄い良いな、もうボス部屋まで見つけたよ」

 今回は運が良かった。

 ダンジョン探索を終えて、そろそろ帰ろうかと話していた時、ボス部屋のゲートを見つけることができた。


「本当だね〜。今日で地下ダンジョン終わるの嬉しいよ〜」

 今日で終わるのが本当に嬉しかったのだろう。優聖の声のトーンが上がっていた。


「そうね。今回のダンジョン攻略は長く感じたものね」

 巫咲も表情が柔らかくなった。


「じゃあ、さっさと倒して終わろうか」


「「うん!」」


 ボス部屋のゲートを通ると、ゴブリンジェネラルが待ち構えていた。


 地下ダンジョンのゴブリンジェネラルは、丸い盾とメイスを装備していた。

 メイスで叩かれたら骨が簡単に砕けそうだな。


 今回は弾丸は使わずに、刃だけで相手することにした。


 〈銃皇無刃〉をホルスターから抜きながら、ゆっくりと歩いて近づいていった。


 ゴブリンジェネラルと、あと10メートルとなった時、耳が痛くなるほどの咆哮で威嚇してきた。


 俺は臆することなく歩いて近づいた。


 ゴブリンジェネラルの間合いに入った瞬間、凄い勢いでメイスを振り下ろしてきた。


 メイスをサイドステップで避けた。

 避けたメイスが地面に当たると、轟音とともに地面が軽く揺れた。


 おぉー、いいねぇ。やっぱりこのハラハラ感が堪んねぇ。


 ゴブリンジェネラルに突っ込み斬ろうとしたが、盾でガードされた。

 さすがに盾を斬ることはできなかった。


 そのあとも上、下、横、斜めから繰り出されるメイスを避けつつ、俺も負けじと〈銃皇無刃〉で斬りかかるが盾でガードされ、致命傷を与えることはできなかった。


 5分か、10分か、お互い攻撃を緩めることなく殺り合った。が、終わりの時が来た。


 体力が切れてきたのだろう、ゴブリンジェネラルの隙が大きくなった。

 それを見逃さず斬りかかり、ゴブリンジェネラルの足に大きい傷をつくった。

 そこからは俺の独壇場となり、最後は呆気なく終わった。


 これで、Eランクの地下ダンジョンも制覇した。

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