護ると決めたから
優聖と巫咲と手を繋ぎながらギルドのゲートを通り、ダンジョンの7階層に出た。
景色は特に変わらずだな。
若干、大きい岩が増えたかなと思う程度だ。
「ダンジョンの階層を半分は超えたな」
「そうね。あと4階層でボスに到達出来るわね。銃翔が強いのは知ってるけど1階層1階層気をつけてね」
「おう、任せろ。優聖と巫咲を護るって決めたからな」
「銃翔がどんな怪我をしても治せるように頑張るね〜」
「私もどんな攻撃も通さない結界になるように頑張るわ」
「あはははっ。3人で強くならないとSランクを制覇出来ないからな。頑張ろうぜ!」
「「うん、頑張るわ!」」
3人で気合いを入れたあと、ゲートを守る結界から出て新しいモンスターと8階層のゲート探しを始めた。
新しいモンスターの名前は確認してるが、特徴などは一切聞いていない。
新しいモンスターがどんな感じなのかは実際に会って確かめたいし、新しいモンスターと戦う際に柔軟に対応できないと、これから先に進めない気がするしな。
歩き始めてから1時間。ゴブリン系を30体ほど倒した。また優聖と巫咲の癒しが必要かなーと思ってると、見た事のないシルエットが確認できた。
今回は早々に新しいモンスターに出会うことができたみたいだ。だが、出てきて欲しくなかった気持ちもある。だって、優聖と巫咲きの癒しが受けられないんだぞ!
あのデケェ乳で挟まれるのは幸福過ぎて堪らないんだ!
すっかりぱふぱふ中毒になっちまったよ。
「新しいモンスターを見つけた」
見たことないシルエットを指差しながら、優聖と巫咲に伝えた。
「そう言われれば……そうかな? はっきりとは分からないから、なんとも言えないわ」
「わたしにもハッキリとは分からないけど、銃翔が言うならそうじゃないかな〜」
「そうね。銃翔の視力は凄いものね」
「さんきゅ。それじゃあどんな新しいモンスターか気になるし、そいつに向かって進もうか」
「「分かったわ」」
進むこと1分。新しいモンスターのシルエットがハッキリと見えた。
白い身体に長い角。聞いた名前の中で該当するのは、ホーンラビットだな。数は3体。
それにしても長い角だ。全長の半分ぐらいはあるぞ。突き刺さったらヤバそうだ。
慌てずに近づいていると、ついにホーンラビットに俺たちを気づいた。
「行ってくるー」
「「気をつけてね。行ってらっしゃい」」
ホーンラビットに向かって、剣鉈を抜きながら走って近づいた。ホーンラビットも俺を殺す気まんまんで跳んで向かってきた。
ホーンラビットの体長は50センチほどで、角も50センチ近くあった。思ってた以上に長かった。
見た目は白っぽい可愛いウサギだが、角は全然可愛くない。刺し殺すと言わんばかりの鋭利な赤い角をしているからだ。
ホーンラビットと3メートルほどに接近した時、先頭のホーンラビットが俺を突き刺そうと跳んできた。
俺は後方のホーンラビット2頭を視認しつつ、最小限のステップで左に避けた。すると、右側に居たホーンラビットが跳んできたから、3頭目のホーンラビットから攻撃が来ないのように、跳んできた2頭目のホーンラビットを盾にするように右側にステップを踏み避けた。
そうする事で、3頭目のホーンラビットと俺の間に跳んできた2頭目が居るようにした。
3頭目のホーンラビットが動きを止めた瞬間を逃さずに、正面に入らないように素早く近づき、膝を落としながら首に剣鉈を突き刺した。
素早く剣鉈を抜き取り立ち上がり、2頭のホーンラビットに身体を向けた。
あとは跳んできたホーンラビットの首に、逆手に持った剣鉈を突き刺して終わりだ。
最初からこの倒し方をしなかったのは、硬さを確かめるためだ。剣鉈を突き刺した時に刺さらずに弾かれて、弾かれた反動で避けるのが遅くなり、それが致命傷に繋がる可能性だってあるわけだからな。
モンスターとの殺り取りを楽しんではいるが、攻撃に失敗した時に、モンスターの攻撃を対処できないと思った時は無理に攻撃しないし、対処できると確信がある時だけ、試してみたい事をして楽しんでるだけだ。
優聖と巫咲を護るって決めたのに、調子に乗って致命傷喰らいましたじゃ、2人に謝っても謝りきれねぇしな。
「「銃翔、お疲れ様」」
「おう、ありがとう」
いつも通り3人で手分けして、ホーンラビットの魔石を取り除き、角も取って持って帰る。
本当なら肉も売れるから、狩ったモンスターをそのまま収納する〈モンスターバッグ〉に入れて持ち帰りたいが、これ以上荷物になるものを持って来れない。
こういう時、収納系のスキル魔法を持ってる人が居ればいいんだけどな。今度優聖と巫咲に相談してみるか。
昼飯までに追加で、ゴブリン系を30体、ホーンラビットを10体倒した。
スライムも居たが、金にならないし無視することにした。
今日の昼飯はカツサンド、たまごサンド、ハムチーズサンドだった。ドリンクはもちろんレモネードだ。レモネード美味しいよな。
昼飯を食べ、ゆっくりとしたあと、まだ見つけてない新しいモンスターと8階層のゲートを見つけるために歩き続けたが、どちらも見つける事はできなかった。
【無限魔弾装填】の魔法を使い、帰る時間まで倒しまくり、今日も魔力を全て使い切った。
帰り道は優聖と巫咲を抱き上げ、【癒しの祈り】で治癒してもらいながら、7階層のゲートまで走り続けた。
これで3人とも魔力を使い切ることができた。
魔力を使い切ることの成果なのか、魔力の総量が上がっている気がする。
明日こそ次の新しいモンスターと8階層のゲートが見つかるように。




