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並行世界の俺に俺が憑依する  作者: 緑黒猫


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もう1人の俺

「んっ……いっ、てぇなぁ」

 俺は痛みが走った後頭部を擦りながら身体を起こして座った。


「タンコブできてるじゃねぇか……てか、何で俺はこんな所で寝てたんだ?」

 後頭部にはタンコブができていて、()()()階段の下で寝ていた。


 いや、まぁ普通に考えたら階段から落ちたからってのが、正しいのは分かっている。

 が、()()()()()()()()()()()()()()()()

 意味がわからねぇ。


「てか、俺は誰なんだ?!」

 俺は俺。剣崎銃翔(けんざきじゅうと)だ。

 名前も記憶もある。が、()()が俺であって俺じゃねぇ。

 

 意味がわからねぇかもしれねぇが()()()()なのは感覚で分かるんだ。

 だが、今の俺の身体はむちむちした前腕、ぶよぶよの上腕、だぶだぶの腹、ぽよぽよの顎。俺はこんなデブじゃねぇんだよ! ムキムキなんだよ!!


 どういう事なんだ?!

 本当に意味がわからねぇ!

 必死に思い出そうとしていた時――。


「痛っっっ!!!」

 頭が割れるほどの痛みが走った!

 痛ってぇぇえええええええ。んだ、この痛みは!!


「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ……」

 やっと痛みが引いてきた。

 痛みが走った時間はそんなに長くはなかったが、痛みが走ってる間は永遠のように感じた。


 痛みが引くと同時に――()()()の記憶が甦った。


 なるほどな。

 ()()()は死んだのか。


 魂側の俺は飛行機の墜落事故で死んで、身体側の俺は階段から落ちてショック死してしまったようだ。

 魂側の俺30歳が身体側の俺17歳に憑依したのか。


 はぁー、それにしても身体側の俺は情けねぇなぁ。

 階段から落ちたぐらいでショック死しやがって。

 それに引きこもりになってやがる。


 まぁ俺も一歩違えば身体側の俺と同じだったかもしれねぇけどな。

 身体側の俺は母さんの死を受け止められなかったんだな。母さんが死んだ時期が一緒だったのは驚いたが。


 魂側の俺と身体側の俺では()()が違うから境遇も違うしな……受け止められなくて仕方ないか。

 魂側の俺は親友と言える男友達の存在があったから立ち直れたが、身体側の俺は親友という存在も居なければ男友達も居ないというか()()()()()()からな。


 死んだ心残りは親友に別れの言葉も言わずにこっちの世界に来たことだけだな。まぁすまん! 達者でな!


 それより身体側の俺の世界には物すごーーーく嬉しい事が2つあった!


 1つ目は男女の比率が違うことだ。

 身体側の世界は男が1に対して女が10なんだ!

 ということは、重婚――一夫多妻制だ!

 男のロマン――ハーレムを合法的に作れるんだ! 最高!


 それに身体側の世界の男は女が苦手になってるらしく、胸が小さい人の方が好まれ、大きい胸は嫌われやすいみたいだ。

 

 理由としては大きい胸だと女という圧迫感を強く感じるからみたいだな。

 ということはだ……巨乳、爆乳と結ばれやすくなるということだ! 最高じゃねぇか!


 魂側の俺はデケェ乳が好きだ。大好きだ!

 別に小さい胸が嫌いということではなく好きだが、デケェ乳の方が好きなだけだ。

 デケェ乳ということは重力に勝てず垂れてしまうだろ?

 俺はそのデケェ乳が垂れてるのが好きなんだ! いや、デケェ乳だからこそ垂れてしまう……それがいい!

 あのダプンッとした感じがいい……。


 んんっ、まぁ性癖の話はこれ以上止めておこう。


 次は2つ目だ。

 これも男のロマンだ。

 それは――ダンジョンとスキル魔法が存在する事だ!


 補足として前の話に戻るが、戻ると言っても俺の性癖ではなく、男女の比率の話だ。

 ダンジョンができたのが99年前。

 ダンジョンが出来てから男が生まれずらくなった為、今の男女比率になったみたいだ。


 先にダンジョンの話からだな。

 ダンジョンにはS、A、B、C、D、Eランクと分けられている。


 どういうふうに分けられているかというと、ダンジョンの出入口――ゲートと呼ばれる鳥居に似た門で上部にランクが彫られてるみたいだ。


 そして、ゲートを管理しているのが異世界定番のギルドだ。こっちの世界のギルドは株式会社だけどな。

 管理してるといっても行政と連携してって感じらしいが。


 ギルドを立ち上げたのが、初めてゲートを通りダンジョンに入ったと言われている始道静香(しどうしずか)だ。119歳の今でも第一線に活躍している。


 確定ではないがAランク以上の強さを持ってる者は寿命が伸びると言われているみたいだ。


 次にスキル魔法だ。

 スキル魔法はスキルと魔法に分かれて覚えるみたいで、スキルの場合は魔力消費なしで発動可能で、魔法の場合は魔力消費して発動するって感じだ。

 スキル魔法がスキルと魔法に分かれていても能力の根源は一緒だ。それとスキルは常時発動だが、ON、OFF可能みたいだ。

 

 そして、スキル魔法は職業(ジョブ)覚醒をしないと獲得できない。

 職業を覚醒すると最初は必ず1つだけスキル魔法を獲得できるが、職業に関係するスキル魔法しか獲得できないし、獲得もランダムになっている。


 スキル魔法は新しく獲得できる。1番の有力候補の仮説ではスキル魔法を使用する事で新しいスキル魔法が獲得できると言われている。


 職業覚醒はさっき出てきた始道静香が作った〈覚醒水晶〉と呼ばれるものに触れることで覚醒できるみたいだ。

 職業は1人1つだが、例外の人が居る。それが始道静香だ。


 始道静香は職業を2つ持っている。

 〈ギルド〉と〈剣帝〉だ。

 〈覚醒水晶〉もないのにどうやって職業を覚醒させたのかというと、ゲートを通った時に〈ギルド〉の職業を覚醒したらしく、そこから〈ギルド〉のスキル魔法で〈覚醒水晶〉を作ったみたいだが、作るにも素材はダンジョンのものが必要だったから必死で集めたらしい。

 

 地球のもので作られた武器とかでは絶対ダンジョンのモンスターを殺せず、必ずダンジョンにあるものでないと殺せないとのことだ。

 これはスキル魔法でも使用する魔力が関係してるらしい。


 職業覚醒をできるのは19歳の代の4月からだ。

 だが、覚醒させたその日にダンジョンに入ることはできない。ギルドでソロなりパーティーなりで試験に合格しないとダンジョンに入ってもいい許可がもらえない。


 俺は来年の4月に職業覚醒することができる。

 今は3月の終わり。あと1年で理想の体型を作らないと。

 腕の長さは一緒みたいだし身長も変わらないだろうけど、確認するか。


 俺は立ち上がった。

 頭痛はなくなったが、階段から落ちた痛みはある。が、折れたとかヒビが入ったとかではなさそうだ。


 キッチンにある冷蔵庫に向かった。

 家も家具の配置も一緒だから分かりやすい。


 冷蔵庫を開け、扉に貼ってある銘板シールを確認した。

 冷蔵庫の高さは185センチだった。

 俺の今の身長は冷蔵庫より少し低く、だいたい184センチぐらいだ。

 この感じなら元あった186センチまで伸びるな。


 次は体重の確認だな。

 風呂場に行き体重計を取り出し測ると、体重は112キロもあった。

 そりゃ歩くのもしんどいわけだ。

 あと1年で筋肉をつけながら85キロまで落とそう。


 筋トレ器具がないから買わないとな。

 それと食事の栄養バランスも考えないといけないな。

 冷蔵庫には何もない。あるけどコーラとか甘い飲み物だけだ。


 ポケットからスマホを取り出した。

 スマホ画面を触ると反応した。

 よかった、壊れてなさそうだ。


 スマホを操作し宅配サービスを使い、食材を購入し届けてもらう事にした。

 次は筋トレ器具だな。

 パワーラックにベンチ、バーベルシャフト、プレートとパワーラックの下に敷くマットだな。

 金は母さんが遊んで暮らせるぐらいには残してくれてるから問題ない。


 とりあえずやるとしても階段から落ちた痛みがなくなってからだな。

 来年の為に頑張りますか!

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