第七話 パーティーと遭遇
「スキル、ステータス!」
名 前:アルス
職 業:狩人
レベル:3
年 齢:17
H P :25
M P :15
ちから:15
はやさ:14
器用さ:16
魔 力:14
精神力:12
運 :15
スキル:ジョブチェンジ
ステータス レベル2 他の冒険者のステータスも確認可能
「よし! レベルが上ってる」
狩人のスキル、ステータスがあれば、わざわざギルドのカガミまで行かなくて良い。
「おっ! ステータスのスキルレベルも上がっている。他の冒険者のステータスも確認できるようだ」
レベル2になるまでに1年かかったが、ジョブチェンジスキルのおかげもあり1日でレベルを上げられた。この調子で……。
と、いきたい所だがポーションもつきたし、何よりゴブリンを倒して得た銀の玉が重くて仕方ない。小さな玉だが、3000個ほどにもなると結構な重さと量だ。
「今日はギルドに戻って換金してから休むか。今後のことも考えると大量の道具を持ち歩けるアイテムが必要だな。道具屋のお姉さんに聞いてみよう」
けっして、セクシーなお姉さんに会いたいからではなく、たくさんの道具を持ち歩けるアイテムがあると噂に聞いたことがあるんだ。
ダンジョンの外へ出るとすっかりと日が落ちてしまっていた。
「もどって今日は、ちょっと良い食事、ハンブルグなんていいな。エールもつけよう。それから宿屋でゆっくりと寝るか」
すっかり俺も贅沢になったものだ。
「おいおい、アルスじゃないか」
聞いたことのある声は、ダンジョンから出てきたパーティーのものだ。
ゴリアテだ。
同調する下品な笑い声は、スケルとブールだ。
「今日は8層まで潜ってオーク討伐が大変だったよ。アルスお前はどうなんだ?」
俺のレベルが低いと見てゴリアテは馬鹿にしたように聞いてきた。
「いや、まだ、1層のゴブリンで手一杯で……」
「はっはっはっは!」
ゴリアテ、スケル、ブールは大笑いした。
「スキル、ステータス」
俺は大笑いする3人に対してステータス・スキルを使った。
名 前:ゴリアテ
職 業:戦士
レベル:10
年 齢:17
H P :60
M P :15
ちから:30
はやさ:14
器用さ:16
魔 力:10
精神力:9
運 :10
スキル:スマッシュ レベル5 力をためて攻撃力1.5倍
名 前:スケル
職 業:僧侶
レベル:6
年 齢:16
H P :30
M P :25
ちから:8
はやさ:10
器用さ:12
魔 力:9
精神力:13
運 :10
スキル:ヒール レベル3 回復
名 前:ブール
職 業:戦士
レベル:8
年 齢:17
H P :55
M P :10
ちから:40
はやさ:10
器用さ:10
魔 力:5
精神力:5
運 :8
スキル:パティ レベル5 攻撃をはじく
レベルは8から10と俺よりの何倍もあるが、ステータスは大きな差がない。
俺がレベルをあと2,3上げれば互角にわたりあえるんじゃないか?
「よし! いける!」
思わず声が出てしまった。
「あ~ん?」
ゴリアテが不審な顔をしてこちらを睨みつけた。
「お前も8層まで来れるってのか?」
「いや、そういうことじゃなくて……」
「俺たちは、あと10日で10層にチャレンジするつもりだ。史上最年少でな」
「あ、ああ……」
「行けるってなら、お前もこいよ。待ってるからな」
ゴリアテはそういうと俺の背中を叩いた。
「いてっ」
ゴリアテの奴、力いっぱいに叩きやがって。
「じゃあな!」
ゴリアテ、スケル、ブーリはそう言うと笑いながら歩いていった。
「くそっ! なんとしてでも見返してやる」
あと10日で10層。
俺は1層に入るまでに1年、最遅レコードの持ち主。
それが1年と1ヶ月で10層、史上最年少、最速の記録になる。
何としてでもやってやる。