第十四話 10層ボス
「さっそく魔力の剣を試すか。ジョブチェンジ、魔法使い!」
「魔力を剣に込める……」
名 前:アルス
職 業:魔法使い
レベル:10
経験値:20360
年 齢:17
H P :90
M P :103
ちから:26
はやさ:26
器用さ:29
魔 力:58
精神力:49
運 :28
名 前:魔力の剣
種 類:剣
レベル:99
攻撃力:100
時 間:58
鑑 定:魔力を攻撃力に転化する。転化する攻撃力=10✕消費MP。転化した時の魔力の秒数攻撃力は継続する。
「MPを10消費して、およそ1分間、100の攻撃力の武器」
これはかなり強力だ。
MP回復アイテムの銀色のポーションも大量に用意した。
これで一気にレベルアップができる。
「ジョブチェンジ戦士!」
名 前:アルス
職 業:戦士
レベル:10
経験値:20360
年 齢:17
H P :150
M P :30
ちから:50
はやさ:36
器用さ:19
魔 力:18
精神力:29
運 :28
名 前:魔力の剣
種 類:剣
レベル:99
攻撃力:100
時 間:57
鑑 定:魔力を攻撃力に転化する。転化する攻撃力=10✕消費MP。転化した時の魔力の秒数攻撃力は継続する。
「よし! 思った通りジョブチェンジしても『魔力の剣』の性能はそのままだ」
MP消費は、魔法使いの時10消費したものが、同じ消費率で戦士の時は3消費している。
つまり消費MP3で攻撃力は消費MP10分の効果を得られたことになる。
「おいおい、こんなのいいのかよ」
俺はスピードでダンジョン内をかけまわりオークを30体ほど集めた。
そして『魔力の剣』を振るう。
オーク30体が一瞬にして青い光へと霧散した。
「こいつはつええ。バッシュ9連撃で倒していたオークが、軽く一撃で消し去った」
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ほんの半日で更にレベルが上った。
名 前:アルス
職 業:戦士
レベル:15
経験値:491520
年 齢:17
H P :250
M P :40
ちから:80
はやさ:46
器用さ:39
魔 力:28
精神力:39
運 :38
10層の奥には通称ボス部屋と呼ばれる場所がある。
「今の俺なら挑戦できるはずだ」
回復アイテムもまだ十分にある。
様子を見るだけでも行ってみよう。
10層までは、下の層へ降りる階段が近くにあるのだが10層は下層への階段は、ほぼ逆の端になる。
その距離は、およそ500キロ。
10層まで降りてこれた冒険者なら10日ほどで到達できる。
先人の冒険者が作ったマップは21層まで、人類最高到達点と言われている。
「今の俺なら走れば5時間で到着するかな。ジョブチェンジ、武道家!」
重たい装備は全て道具袋へ入れ、身軽になった。
敵は全て素手で蹴散らす。
「スピード!」
一気にダンジョンをかけぬける。
もはやオークでは全く相手にならない。
素手で一撃殴るだけでオークは青い光へと霧散し金色の石となる。
走るスピードを落とさず金色の石をキャッチ。
「これならいける」
一気にかけぬけてゆくと前方にパーティーが居るのが見えた。
「あいつらは!?」
スピードを落とし早足ぐらいで近づく。
「ん? お前、こんな所で何やってるんだ?」
ゴリアテが驚いている。
「ああ、ちょっと10層のボスを見に行こうと思ってね」
「お前が!?」
スケル、ブーリが声を合わせて驚いた。
「お前ごとき、10層のボス部屋に行くこともできないだろ!」
ゴリアテは叫んだ。
「いや、実際に俺はここまで1人で来れたわけだし、じゃあな」
俺は一気に走った。
後方でゴリアテ達が口をあんぐりあけている様子が目に浮かぶ。
「もうアイツらのことなんて、どうでもいいな。いつの間にかダイブ差がついたようだ」
しばらく走ると巨大な門に閉ざされた城壁が目の前に現れた。
門の奥からは禍々しい雰囲気がただよってくる。
「ケシシ……。完全にビビってますね」
スケルが扉へと向かった。
「グヒヒ……。ああ、ビビってるんだな」
ブーリも後に続く。
「では、お先に」
ゴリアテは俺の肩を叩くと扉へと向かった。
「ちょっと、待て!」
俺が声をかけた瞬間。
扉の前に3人が立つと床の紋様が光った。
「おっ!?」
3人は光に包まれて消えた。
「大丈夫か!?」
俺が叫ぶと扉の奥から声がした。
「なんだ!? ビビってんじゃねーよ。俺たちはボス部屋に入った。目の前に3対いやがる」
扉はあけて入るのではなく、近づくと転送される仕組みなのか。
もしかして……。
「おい! こっちに来るんだ!」
「あ~ん? うるせーよ。さっさとボスを倒してやるよ」
その言葉を最後に扉の中は静まり返った。
「おい! ゴリアテ! スケル! ブーリ! 返事をしろ!」




