第十一話 ギルドランクアップ
朝起きるとやる気も体力も全快していた。
目はバッチリ覚め、これから3日間またダンジョンへ潜れる勢いだ。
ギルドで受けた依頼は3つ。
スライム3体生け捕り。
ゴブリン1体生け捕り。
街の近くで発生したゴブリンを討伐。
「あら、アルス様、朝早くから、どうかされました?」
「はい、これ」
俺は生け捕った檻に入ったスライム3体、ゴブリン1体を道具袋から出した。
「あと、当然、街の近くに居たゴブリンも倒しました」
「え!? もうですか?」
ミールは驚いている。
「それではギルドランクFからEへのアップを認めます」
新たな依頼はコボルドの捕獲等だった。
「それでは行ってきます」
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俺は優雅にコーヒーブレイクを楽しんでいる。
首にかけたギルド証にはランクBの文字が輝いている。
「次の依頼は10層のボス討伐。レベルアップとギルドランクアップのバランスがやっと取れたな」
この1週間で10層にもぐれるほどレベルアップした。
ゴリアテ達にも劣らないだろう。
「ここから一気にレベルアップ、ランクアップだ!」
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10層にもぐると新たな魔物があらわれた。
オーク。
体長3メートルはあろうかという巨大な体に豚の顔。
巨大な石斧を振り回す。
「こいつはタフそうだ。だが……」
俺はスピードで一瞬にしてオークの前に立った。
オークが俺を睨みつけ叫ぼうとするその瞬間。
「バッシュ9連」
一気に9連撃を叩き込む。
「一瞬だな」
オークは俺の後方で青い光へと霧散した。
金の玉が1つ地面に残されている。
武道家のスピードと戦士のバッシュで一瞬で片付けられる。
しかし、レベルアップのためにはバランスよく戦う必要がある。
遠隔からの弓矢、魔法攻撃、中距離でのムチ、スピードからの近距離バッシュ。
ヒールをこまめに使う。
これでバランス良く戦い、バランス良くレベルを上げる。
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「おや?」
オークを200体ほど倒した時、黒いナイフが落ちていた。
「ドロップアイテム?」
はじめてのドロップアイテムだ。
なんだか禍々しい雰囲気を放っているし、呪われているのかな?
そうだ! スキルがあった。
「スキル、ステータス!」
ステータスのレベル9、武器の鑑定能力までついたのだ。
名 前:呪いのナイフ
種 類:ナイフ
レベル:30
攻撃力:1000
鑑 定:この世に無念を残して死んだ魂の宿ったナイフ。
攻撃力は非常に高いが1度使うと瀕死になる。
「うおっ! 危なッ!」
1度使ったら瀕死って、とんでもないアイテムだな。
「ん? このスキル、ステータスを使えば……」
俺は、一度、街へ戻ることにした。
「いいこと思いついた」
名 前:アルス
職 業:狩人
レベル:10
経験値:15360
年 齢:17
H P :120
M P :53
ちから:36
はやさ:36
器用さ:29
魔 力:26
精神力:23
運 :28
スキル:ジョブチェンジ
ステータス レベル9 敵味方に有効。ステータスに経験値表示。武器、防具、アイテムの鑑定可能。




