商談成立?
「う〜ん、美味しい!」
「それはよかった」
よほど美味しかったのだろうアミールはあっという間にサンドイッチを食べ終えた。
「とても美味しかったです。ちなみにこのパンに塗ってある白いソースはどういったものなのですか?」
「それは、マヨネーズというものです」
「マヨネーズ?」
「卵と油を使って作るソースです」
「え、これ卵と油なんですか?」
「はい、厳密にはお酢と塩胡椒、あとマスタードが入ってますが」
油と卵で、できるているとは思っても見なかったようで、とても驚いている。
アミールとこんな話しをしていると、二階からマタタビが下りてくる。
「今日の朝ごはんは、なんニャ?」
朝ごはんの内容を聞き目をこすりながら椅子に座った。
「ようやく起きて来たかと思えば第一声がそれか」
「朝ごはんはオイラの楽しみのひとつだニャ」
なにはともあれサンドイッチを差し出す。
「ほら、お前の分だ」
「これは、新入が作ったのかニャ?」
「そうだよ、いいからさっさと食え」
マタタビは出されたサンドイッチを食べ始めた。
「もぐもぐ、なるほどニャ。卵と油を使ってソースを作ったのかニャ」
驚いたとこに初めて食べたであろうマヨネーズの材料を見事に言い当てた。
「よく分かったな」
「これぐらいすぐわかるニャ」
見た目に反して鋭い味覚、もとコックというのは伊達ではないようだ。
(以外と鋭いなこいつ。やはりこのは猫は侮れん)
以外性に感心していると、
「今、にゃんか変なことを思ってなかったかニャ?」
また心の中を見透かされたような指摘をされた。
「いや、凄いなと感心していたんだよ」
「ふ~ん、まあいいけどニャ。そういえば今日は大衆浴場にシャンプーを持っていくんだよニャ?」
「そうだよ、お前サボるなよ」
「あ~行きたくないニャー」
やはり、マタタビはガジュマルと会いたくないようだった。
「そんなに、ガジュマルと会うのが嫌なのか?」
「まぁ、こっちにも事情があるニャ」
マタタビの愚痴を聞きながらも商談のための準備を始めた。
試作したシャンプーをたずさえて一路、大衆浴場を目指す。
慣れとは恐ろしいものでかなり遠いと思っていた道のりも昨日よりとても近くに感じる、そして、目的地の大衆浴場にたどり着く。
「よし、今度は成功させるぞ」
気合を入れ扉を開けようとしたが………
「あれ、鍵がしまってる」
横を見ると立て札が立てられ《本日休業》の文字が出ていた。
「今日は休みだったか」
諦めて帰ろうとすると建物の裏から気配を感じる。
もしかしてと思い裏手に回るとガジュマルが口を使い器用に草むしりをしていた。
「こんにちは。ガジュマルくん」
「あ、昨日のお兄さんだワン。こんにちはだワン」
ガジュマルは手を止めこちらに近づいてくる。
「今日、親方さんはいるかな?またお話しがあるんだけど」
「分かったワン。今よんでくるワン」
ガジュマルは親方を呼びに建物の中へ入っていく。
その時マタタビはガジュマルに見つからないように建物の影に隠れていた。
「おい、マタタビ隠れてないで出てこい」
やはり、気乗りしないのかまたぶつぶつ言っている。
「あー、やっぱ会いたくないニャ〜」
「そんなに嫌か?」
「いや、嫌というわけではないんだけどニャ」
会話のさなかガジュマルが親方を連れてやって来た。
「おう、昨日のニイチャン。今日はどうした?」
「あ、親方さんどうも。今日はまた商談のことで来ました」
話しをしようとすると、ガジュマルがマタタビの存在に気が付いた。
「あーー!マタタビくんだワン!」
ガジュマルはマタタビを見るなり飛びつき顔を擦り寄せた。
「や、やめるニャ!」
「マタタビくん久しぶりだワン。会えてとても嬉しいだワン」
嫌がるマタタビをよそにガジュマルはマタタビからくっ付いて離れようとしない。
「えーい、うっとおしい。離れるニャ!」
マタタビはガジュマルに押し倒され顔をペロペロと舐められ続けられると、そのうちに微動だにしなくなりとても静かになった。
仲良しのマタタビ達はそのままにして本題を切り出す。
「親方さん今日はまた商談で来ました」
「その話なら昨日断っただろう」
「はい、ですが今日は石鹸を売りにきたんじゃないんです」
「どう言うことだ?」
「今日はこれを売りに来ました」
布袋から試作品のシャンプーを取り出し親方に手渡した。
「なんだ?こいつは」
「これは、シャンプーと言って分かりやすくいうと頭を洗う石鹸みたいなものです」
「ほう、頭を洗う石鹸ねぇ〜」
「これで頭を洗うと髪の毛もサラサラ………」
会話の流れで親方の頭に目がいってしまう。
親方の頭には今にも絶滅しそうな髪の毛達が必死に抜け落ちまいとしがみついているような状態だった。
「あ、いや、その、」
慌てて口を濁すが、
「いいんだ、ニイチャン。今の俺には何も言えんが俺だって昔はフサフサだったんだよ」
意図していなかったとはいえ親方の心を傷つけてしまったように思える、そして目の下には一瞬、キラっとしたものが見えた気がした。
「す、すいません」
「気にするな。俺もそんなことでへこむ歳でもないからな」
気を取り直して本題へと戻る。
「どうですか、買っていただけませんか?」
「なあ、ニイチャン。これは獣人にも使えるのか?」
「はい、大丈夫です、元々このシャンプーはマタタビが自分のために作り出したものなんで」
この言葉を聞いた親方はガジュマルを呼んだ。
「おい、ガジュマルお前今から風呂に入れ。そんでもってこいつを使ってこい」
ガジュマルは舐めるのを止め振り返る。
「え〜やだワン。ぼくは、マタタビくんと遊びたいだワン」
ガジュマルはマタタビと離れたくないらしく風呂に入ることに難色をしめした。
だが、商談のためにもどうにかしてガジュマルにはお風呂に入ってもらわなければならない。
「それなら、マタタビと一緒に入るのはどうかな?」
この会話を耳にしたマタタビが勢いよく起き上がると、必死に断ろうとする。
「おい、新入!なんでオイラがこいつと一緒に風呂に入らないといけないニャ!」
嫌がるマタタビに近付き耳元でそっと囁く。
「なぁ、マタタビ。この商談が上手くいったらアミールさんきっと喜ぶよな?」
「そ、そりゃあ、そうニャ」
「だよな。アミールさんの機嫌がよくなればお前のおやつも、もっとよくなるんじゃないか」
店の商品をコレクション呼ばわりして、マタタビのおやつのグーレドは下がっていた。
「た、確かにニャ」
「この商談はマタタビ、お前にかかっているんだ」
「し、仕方ないニャ。ガジュマル!一緒に風呂にいくニャ」
「わーい、マタタビくんと一緒にお風呂だワン」
この時、後から思い出してみればきっと自分は悪い顔をしていたのだろう。
(フ、ちょろいな)
そして腕を組んだまま親方が言った。
「ニイチャン……ワルだな」
こうしてマタタビとガジュマルはお風呂場へと向かって行く。
マタタビとガジュマルがお風呂から出るまでの間、親方から暇つぶしにゲームの相手に誘われた。
部屋に通されると簡単にゲームの説明を受ける。
ゲームの内容はチェスによく似たもので相手のキングを倒せば勝ちというゲームだ。
ただチェスとは違って特殊なルールがあり、ビショップはウィザードと呼ばれ、一度だけ魔法を使うことができる。
ポーン《兵士》は相手を倒すとアーチャーにクラスチェンジするとができ狙撃という特技が使えるようになり、ナイトは剣技という技を使用し相手の駒を取った数で使える技が変わるというルールだった。
「へぇー、面白そうですね。いいでしょう、受けて立ちます」
「そう来なくっちゃな。よし、じゃあ始めるか」
先行は親方に決まり、ゲームが始ると、思案しながら駒を動かして相手の思考を探る。
この手のゲームには少し自信があったのだが進むにつれ親方の方が優勢になっていく。
「おっと、ここで剣技だ」
ナイトの剣技でポーン《兵士》はあっという間に倒されてしまい、気が付いた時には、
「チェックメイトだ」
ウィザードの魔法によって呼び出したアンデットにあっけなく負けてしまった。
「ちっくしょー。悔しい〜!」
このあと三戦ほどしたが親方には一回も勝つことができなかった。
「勝てねぇ〜」
「は、は、は、ニイチャン初めてにしては上出来だよ」
「最初は押してるんてすけどね。なぜか後半逆転されちゃうんだよな〜」
悔しがる様を見て親方がアドバイスをかけてきた。
「ニイチャン、筋はいいと思うぞ。ただ駒を取られまいと必死になった時、相手の意図を見落とすことが多いな」
親方のアドバイスが続く。
「ニイチャンは必要以上に駒を取られるのが嫌みたいだな。ゲームでは非情さも必要なんだよ。まぁ、本当の戦いだったらお前さんの方が正しいだろうけどな」
たかがゲームといえど親方の戦略には眼を見張るものがある。
「親方さんは本当に戦いの指揮を取っても凄そうですね」
「ん、まぁそうだな」
親方は少し言葉をにごし返事を返すと、そこにマタタビとガジュマルがお風呂から戻ってきた。
「親方、お風呂入ってきたワン」
「おう、で、どうだ?」
「みてくれだワン」
ガジュマルの毛並みはとてもサラサラになっていてほのかにハーブのいい匂いが漂ってくる。
「おお、こいつは凄いな」
ガジュマルの毛並みのサラサラ感に親方も驚いている。
「あれ?マタタビは」
「マタタビくんならそこにいるワン」
振り向くとマタタビが床に倒れている。
「どうした、マタタビ」
「あ、新入。オイラもう疲れたニャ、今はそっとしておくニャ」
マタタビはうつ伏せのまま動かなくなった。
「おい、マタタビ大丈夫か?おい、返事をしろ」
「大丈夫だワンお兄さん。マタタビくんは、ぼくと遊んだ時よくこうなるだワン」
一体なにがあったのだろうか、何もわからないがひとつ言えることがあるとするならマタタビがガジュマルを嫌がっていたのはこういうことなのだろう。
マタタビのことでバタバタしたが、力尽きたマタタビのためにも商談を進めなけば。
「それで、親方さんどうでしょうかね?」
シャンプーの効果を見た親方は、
「ニイチャンこのシャンプーとやらは何本用意できる?」
「え、ということは」
「おう、商談成立だ」
「やったー。ありがとうございます」
このあと親方からシャンプーの購入理由を聞かされた。
この大衆浴場には人間以外も、いわゆる獣人と呼ばれる種族が数多く来るらしい。
このシャンプーは頭を洗える斬新さと獣人の毛並みを整えることもできる画期的な発明らしい。
獣人達は毛が突っ張るとのことで石鹸を使いたがらない者が多いため、このシャンプーは人間だけではなく獣人にも絶対に受けるとのことであった。
「へえー、マタタビみたいな人達がそんなにたくさんいるんですね」
「そうだな、この町にはそんなに獣人はいないが他の町にはたくさんいる」
この大衆浴場には他の町からたくさんの人や獣人達がお客さんとしてやって来るらしい。
「でも、マタタビみたいなのがもし、たくさんいたら大変でしょうけどね」
笑い話のつもりで会話を振ると親方から意外なことを言われる。
「まぁな、でも大丈夫だ。そこでくたばっている猫も、うちのガジュマルも妖精だからな」
「え?マタタビとガジュマルって妖精なんですか?」
「ああ、そうだよ。こいつらは妖精の国アルフから喚ばれて来たんだ」
驚いたことにマタタビとガジュマルは獣人ではなく妖精とのことだ。
「そういえばいまさらだが、ニイチャンも見慣れない格好をしているな?」
親方から質問をされ、少し戸惑ったが親方の人柄を信頼し素性を明かすことにした。
「なるほどな、ニイチャンは異世界人だったのか」
「はい、前にも魔製具のお店でうっかり言っちゃったんですが。だけどその時のお店の方の反応も普通に接してくれたんで少し驚きましたが。ちなみにこの世界では異世界から来た人は珍しくないんですか?」
「珍しくない訳ではないが、そこまで驚くことでもないな。この世界には召喚術で喚ばれた者もたくさんいるからな」
どうやらこの世界には俺やマタタビ、ガジュマル以外にも大勢の者が異世界から来ているようだ。
ただアミールと話した時、異世界から来た者と会うのは二人目だと言っていたことになんとなく矛盾を感じていた。
(アミールさんは異世界の人と会うのは俺で二人目だと言っていたんだけどな。まあ、帰ったらあとで聞いてみるか)
話しがそれたが親方からシャンプーの納品について提案をされた。
「じゃあニイチャン。商売の話だが茶でも飲みなが話すとするか」
親方に商談部屋へと案内され、細い商談が始まった。
話しを聞くとこちらで作ったシャンプーを全て買ってくれるとのことだ。
今作れるシャンプーの数はニ千本。
一本、五百グレイスで売る予定であったが交渉の結果、ひとつ千グレイスという高値で売ることに成功した。
「じゃあ、ひとつ千グレイスで二千本。合計で二百万グレイスでいいか?」
「はい、もちろんです。ありがとうごさいます」
「納期は一週間後だが大丈夫か?」
「はい、それなら間に合うと思います」
このあと契約書にサインをし契約完了となった。
「お、そうだ忘れてた」
親方が机の引き出しから印鑑を取り出してきた。
「こいつを押しとかないとな」
「印鑑ですか」
「ああ、だかこいつは普通の印鑑じゃない。魔気印といって紙に魔気を付ける魔製具だ」
「どうして紙にに魔気をつけるんですか?」
素朴な疑問を投げかける。
「普通の印鑑は偽造することもできるだろう。それを防ぐためにこいつを使うのさ」
話を聞くと、魔気印は押した者の魔気を使うため偽造ができない。
魔気はひとりひとり違う性質を持つため魔気印は本人確認の要素も含んでいるとのことだった。
「別にニイチャンを信頼してない訳じゃないんだがな、まあ渡す金も大金なんでな」
お互いに魔気印を押して今度こそ契約完了となった。
「ちょっと待ってな」
親方は部屋の奥に入りしばらくすると長細い箱を持ってきた。
「二百万グレイスだ、持ってけ」
渡された箱の中を見ると金のプレートがびっしりと詰め込まれていた。
「え、前金なんてそんな」
「どっちにしろ払う金だ気にするな。まあ納品の方は宜しくたのむな」
「分かりました。では二百万グレイス確かに受け取りました」
一週間後にまた訪れることを告げ店に帰る。
箱に入った二百万グレイスは少し重かったが嬉しさのため気にはならなかった。
(アミールさん驚くだろうな)
アミールの喜ぶ姿を想像しながら家路をたどり、そして店の前までくると中から人の話し声が聞こえる。
「アミールさん、いま帰りました」
扉を開けるとそこにはアミールとティアがお茶を飲みながカウンターで話していた。
「あ、ティアさん。いらっしゃい」
「あ、ハル君。この間はどうも」
この間、会った時とティアのようすが違う気がする。
「今日はどうされたんです?」
「アミールの顔が見たくなって来てみたの」
やはりティアの雰囲気が違い違和感を憶えたためアミールに話しかけると。
「なんか、ティアさん雰囲気まえと違いませんか」
「ハルさん、すいません。姉は元来こういう性格なんです」
アミールとの話しを聞いていたティアが本心を話す。
「だって孤児院じゃ、だれが見てるかわかんないじゃない」
しかし、ティアのギャップには驚いたが、やはりこうして間近に見ていると、ティアの容姿はかなりレベルが高い。
髪はロングヘアーで鼻は高く目も大きくてパッチリしていて足が長くてスタイルも抜群だ。
アミールがかわいい美人なら、さしずめティアは綺麗な美人といった所だろう。
「どうしたの?ハル君。さては私に見惚れてたな〜」
「あ、いや」
「もう、姉さん!そういうの止めて」
「ハ、ハ、冗談よ、ジョウダン」
酔っているわけではないのだれろうがこの間の対応との差がありすぎて面を食らったが商談の成功を報告する。
「アミールさん、やりましたよ。商談成立しました」
「本当ですか、よかったです」
「はい、親方さんが、作ったシャンプーを全て買い取ってくださるそうです」
「え!全部ですか?」
「はい、予定している二千本全てです」
「ちなみに売値はいくらで売るんですか?」
「ひとつ千グレイスなので合計二百万グレイスです」
渡された前金二百万グレイスの箱をアミールに見せると、驚きのあまりアミールがその場にへたり込んだ。
「に、二百万グレイスですか?」
大金を前に声が震えている。
驚き、呆然とするアミールの後ろから肩を抱きティアが会話に割って入ってきた。
「へー凄い、二百万グレイスの商談してきたんだハル君。そしたら、商談成立のお祝いに皆でパーティーでもしようよ」
この提案にアミールも乗り気を見せる。
「いいですね。そしたら料理は私とマタタビさんで。あれ?そういえばマタタビさんは?」
「あ、いけねぇ。マタタビのことすっかり忘れてた」
マタタビのことを思い出すと、同時に扉がバタンと開きマタタビが猛ダッシュでこちらに走ってくる。
「おい、こら新入!オイラをおいて帰るとはいい度肝してるニャ!」
「あ、すまん。商談が上手くいって浮かれてた」
怒るマタタビにティアが話しかける。
「マタタビくん。こんにちは」
「ああ、ティアかニャ。きてたのかニャ」
ティアの顔を見たマタタビは落ち着きを取り戻すと
カウンター前に置かれていた椅子に腰掛けた。
そして、アミールがマタタビにパーティーのことを話した。
「あ、マタタビさん商談の話ハルさんから聞きました。それで皆さんでパーティーをしようかと」
「おお、それはいい考えニャ」
「それでなんですけど、マタタビさんに料理を作ってもらいたいんですけど」
アミールの頼みにマタタビは少し苦い顔する。
「えー、オイラが作るのかニャ。ちょっとメンドイニャ」
嫌がるマタタビにティアも優しい口調でお願いをする。
「マタタビさんの料理食べたいな。マタタビくん料理上手だから」
「う、う〜んティアがそこまで言うなら作ってやるかニャ」
アミールの時とは違いティアが頼むとマタタビは、あっさりと承諾した。
「では、後日改めて日取りは決めましょうか」
この提案にみんな賛同すると、ティアが時計を見てつぶやいた。
「もうこんな時間か〜。そうだアミール今日ここに泊まっていってもいい?」
「それは構わないけど孤児院はどうするの?」
「大丈夫。孤児院は神父様に任せてあるから」
「姉さん、今日は始めからそのつもりで」
「たまにはいいじゃない。ねぇいいでしょ」
ティアはここで一泊することになりそのあと皆で夕食をすませた。
この時、話しの流れもありティアには俺の境遇を伝えることになる。
ティアの懐が大きいのか話しを聞くとこちらの状況をあっさりと受け入れ、理解を示してくれた。
そして明日はシャンプーの製造で忙しくなることもあり今日は早めに眠りにつこうとしていると、ドンドンと扉を叩く音が聞こえてきた。