表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夢人生  作者: 夏樹聡
1/4

第1章「奇妙な夢」1

第1章「奇妙な夢」1


「大東……大東!」

目が覚めた。

「……あ、はい」

担任の北川(きたがわ)大東健(だいとう・たける)を呼んでいる。

健は席から立ち上がって北川のもとへ向かった。

「お前、また寝てたのか……」

北川はそう言うと、健にテストを渡して言った。

「もう少し頑張れ」

52点。自分の中ではよくできた方だと思うが。そう思いながら健はため息をついて、席に着いた。

外は雨が降っていた。

何か面白いことが起きればいいのに。

そう思いながら、健はまた腕を枕にして眠るのだった……。


「......い。おい!」

「ん......?」

「お前いつまで寝てんだよ。もう授業終わったぞ」

健の友達、遠藤達也(えんどう・たつや)があきれた様子で健を見つめている。

「あ、あぁ......」

「ほら、帰ろうぜ」

「あぁ」

健は目をこすりながらカバンを手に取り、達也と教室を出た。

学校の外に出て、二人は家路に着いた。

「にしてもつまんねぇよなぁ。なんか面白いことねぇかなぁ」

達也がカバンを振り回しながら言った。

「そうだなぁ、なんか事件とか、でっかいことが起きたりしねぇかなぁ」

健はそう返した。

「お前、不謹慎だぞ」

その後、色々と話をしている間に、健の家に着いた。

「じゃあ、またな」

「おう」

お互い手を振って、別れた。

健は家の中に入った。

「ただいまー」

すると、母が健を出迎えた。

「おかえり。今日は寒かったでしょ?早くリビングに来て暖まりなさい」

「うん」

面白いこともなく、彼女もいない。

健は退屈で仕方なかった。

健はため息をついて、暖房の効いたリビングのソファーに寝転がった……。

「……健!ご飯よ!」

いつの間にやら眠っていたようだ。

そしていつものようにご飯を食べ、いつものように風呂に入り、いつものように髪を乾かし、いつものように歯を磨き、いつものように眠りにつく。なんて退屈で面白くないんだ。

「明日こそはなんか面白いことが起こりますように……」

健はそう祈りながら、目を瞑った……。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ