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あー、うん。取り敢えず黙ろうか?


「は~い。これが今回の報酬で~す。」


とある国の中にあるギルド。そこで、どこか間延びした口調の年若い受付嬢が袋に入れられた報償金をカウンターへ置いた。


依頼の内容は単純な物。とある農家の畑を荒らす魔獣を駆逐して欲しいと言う物だ。


これはギルドに寄せられる依頼としてはかなりポピュラーな物で、ランクも低く報償金も低い。


「ん、あんがと。」


カウンターの報償金を受け取ったのは、30代前半の男だ。


「・・・・じ~」


その男を受付嬢は姿勢良く、笑顔でじーっと見ている・・・と言うか、擬音を口に出して見ていた。それはもう、見られている男の顔に穴が開くのではないかと言うくらいに見詰めている。


「・・・・はあ、何?」


暫く袋に入った報償金を数えていた男が、溜め息と共に受付嬢を見て話す。


男の目付きは悪く、顔は悪くはないが少々厳ついために初対面の人間は大半が目を反らす。


そんな男に睨まれても、受付嬢は笑顔のままだ。


「そろそろ昇「やだ。」ぶ~!ぶ~!まだ最後まで言ってない~!」


受付嬢のセリフが終わる前に間髪入れず一言で断る男に、受付嬢は可愛らしく両手をブンブンと振り、駄々を捏ねる子どものように抗議する。


ギルド内に併設された酒場に屯する冒険者達は、皆が“またか”と言った表情でその光景を眺めている。


どうやら二人のそんなやり取りは、ある意味で日常茶飯事となっているようだ。


「・・・また昇格の話?いい加減さぁ、諦めてくんない?」



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