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転生大魔導士は異世界で命の尊さを学ぶ  作者: Billy Berry
決意の旅立ち
8/26

冒険者ギルド

アイリーンの街に入ってすぐにダズさんが皆に言い渡す。


「さてと、じゃあいつも通り、カヤとバルドは宿の用意を、ミーヤとガッツは晩飯食う所の予約を頼む、ヒロは俺と一緒に冒険者ギルドに行くぞ。」


「わかったわ、バルド、早速行くわよ。」


「ほっほっ、わかったわい、そうじゃガッツや、酒の美味い店を頼むぞい。」


「おう!任せときな!ミーヤ行くぜ!」


「あ!待ってー!置いてかないでよー!」


ダズさんは走って行くガッツさんとミーヤさん、落ち着いた雰囲気で歩いて行くカヤさんとバルドさんを見送った後俺に振り返って声をかけてくる。


「よし!ヒロ!俺たちも冒険者ギルドに行くか!」


「はい!お願いします。」


俺は歩き出したダズさんの横に着いて行く、少し気になった事が有ったので訊いてみた。


「あの、質問いいですか?」


「おう!いいぞ!」


ダズさんは二カッと怖い笑顔で答えてくれた。


「フレンドシップの皆さんは一緒に冒険者をしてどれくらい経つんですか?」


「なんだ!そんな事か!5人で活動し始めたのは、たしか5年くらいだ!」


「その前は皆別々で活動してたんですか?」


「いや、俺とガッツは故郷が近くてな!12年くらい前から一緒に活動してる!カヤとバルドはその頃フリーで活動していて色々なパーティのスケットとして活動してたな、その頃から2人とは仲が良くってな、よく飯を食ったり酒を飲んだりしたもんだ。

ミーヤは6年くらい前から冒険者として活動してるな、ミーヤがまだ右も左も分からない新人の時にカヤが放って置けなくてな、ミーヤの教育を始めたんだが、街の外で色々教えながら周囲を警戒したりするのは1人では厳しくてな、それで仲の良かった俺たち3人を誘って一時的にパーティを編成したんだ。

暫くしてミーヤがしっかり成長したらパーティは解散する予定だったから名前も決めてなかったんだがな、ガッツとミーヤが楽しそうに話しているのを見たら別に解散する事無いように思えてな、それで今でも5人で活動してるって訳よ‼︎」


昔話をしているダズさんはとても楽しそうだ。


「そうなんですね、確かにガッツさんとミーヤさんはとても仲が良いですもんね。」


「仲が良い、ねぇ、ヒロだってもう既に気付いてるんだろ?ミーヤがガッツの事を好きな事くらいよ、ガッツのやつ、薄々感付いてるのに、態と知らないふりしやがって、ミーヤはガッツが気付いてないって思ってるからすぐに突っかかる。

見てりゃあ誰にだって気付くよな。」


やっぱりそうだったのか、まぁミーヤさんの視線とか、声のトーンとか、ガッツさんに突っかかる所とか、確かに見てればすぐにわかるよな。


「はい、薄々は気付いてました。」


「だよなー!あいつらさっさと結婚しちまえばいいのによ!。

まぁいいか!それより他の質問とかはないか?」


「そういえば、フレンドシップって名前はいつつけたんですか?」


「あぁそれなら、皆で相談したんだがな、皆の案がバラバラでな、それでこのパーティの出来たきっかけを考えたら、友達だったから出来たパーティだろ?だからそのまま友達って意味のフレンドシップって名前にしたんだよ!わかりやすくて良いだろ⁉︎フレンドシップ!ガッハッハッ」


なんて言うか安易だけど良いパーティ名だと思う。


「お!もう着いたな!ここが冒険者ギルド!アイリーン支部だ!」


「これが、冒険者ギルド…」


目の前には1階が石造りで2階3階が木造のとても頑丈そうで横幅が25mは有る建物が有った。

入口の高さは250cm程でこれならダズさんのような大きな人でも通れるだろう、扉の上には直径1m程で盾の形をした看板に重なる様に剣と槍と杖が米印で彫られている。


中に入ると横幅20mくらいで左の端っこにカウンターが横並びで10席並んでいてそのうち半分に女性のスタッフが座っていて事務処理をしている。

受付嬢の後には仕事で使うであろう様々な書類が置いてあり、カウンターに向かって左の端っこには扉があるので裏には部屋があると思われる。


右側の端には階段があり2階に行けるようになっていて、階段の横にかけてある看板には資料室と書いているので2階は図書室のようになっているのだろう。


正面には巨大なボードがあり3色に分かれており、それぞれボードの上にオレンジ色が高位冒険者、黄色が中位冒険者、緑色が下位冒険者と書かれてあって、さらにその下にランクごとで分かれている。

ボードの後には一辺が20mくらいの正方形の形をした空間があり、酒場のようになっていて冒険者たちが飲み食いしている。


ギルドの中を見ているとダズさんが声をかけてくる。


「ヒロ!カウンターに行くからついて来い!」


「はい、わかりました!」


カウンターまできたら、ダズさんが受付嬢の人に声をかける。


「以来を受けてクレイジーモンキーの討伐をして、さっき帰ってきた、討伐証明部位の尻尾は今出す。」


アイテムボックスから小さい革袋を取り出しているダズさんを見ながら考える。

クレイジーモンキーって魔物の討伐依頼を受けていたみたいだ、考えてみれば依頼も無いのにあんな所まで行かないよな、今まで気にしてなかったから道中で訊くのを忘れていた。


「お帰りなさいダズさん、クレイジーモンキーの討伐依頼ですね?今確認しますので少々お待ち下さい…確認取れました。

依頼達成ありがとうございます。

こちら報酬の半金貨1枚と銀貨5枚です。クレイジーモンキーの素材はお持ちですか?ご自身で使わないなら隣の素材買取小屋に売っていただけると嬉しいです。」


半金貨と銀貨って単語が出てきたけど、お金は何種類あって物価はどのくらいなんだろう。


「あぁ、素材は後で素材買取小屋に持っていっとくぞ、ところでこいつなんだが、森から逃げているところ助けてな、頭を打ったのか記憶を無くしてしまってるんだ、名前もあやふやだったから俺たちでヒロってつけた、こいつの冒険者登録も一緒にやってくれるか?」


ダズさんから紹介があったので自己紹介をする。


「初めまして、ヒロといいます。

右も左もわからない新人ですがよろしくお願いいたします。」


「これはこれはご丁寧にありがとうございます。

私はギルドの受付嬢やっているマーサと申します。

こちらこそよろしくお願いいたします。」


この方はマーサさんと言うらしい、茶色い髪で顔に少しソバカスがある15歳位の少女だ。


「早速、冒険者登録をしますのでこちらの用紙に名前、年齢、出身地、得意な武器、魔法を使えるかの有無などをご記入ください。」


「記憶がないので出身地が分からないのですがどうしたらいいですか?」


「それなら記入しなくても大丈夫です。

こちらで備考のところに事情を書いておくので安心してください。」


俺は用紙に情報を書いていく。


「あの、得意な武器の欄なんですが、まだ武器を持っていないのでここも無記入でもいいですか?」


「はい、大丈夫ですよ、魔法も分からないですか?」


「いえ、魔法は森でゴブリンに追われている時に咄嗟に使えたので用紙には使えるの方に丸し時ました。」


「そうでしたか、では、登録を開始しますね。」


なにやらカウンターの後ろに隠れている何かの装置で文字を打ち込んでいるみたいだ。


「それではこちらの針を指に刺して少し血をいただけますか?」


俺は返事をしながら早速針を刺して指を差し出す。


「はい、どうぞ。」


「こちらに指を押し付けてください。」


「えいっ!」


差し出された銀色の板に血の出た指を押し付ける。


「おめでとうございます。

これで登録は終了です。

冒険者ギルドについての説明はお聞きになりますか?」


「はい、一応お願いします。」


「ではまず……です。これでギルドの基本的な説明は終わりです。」


道中にカヤさんに教えてもらった事だったので余り真剣には聞いてなかった。

話の途中で宿を用意した、カヤさんバルドさん、食事処の予約をしてきたガッツさんミーヤさんがそれぞれ冒険者ギルドで待っていた。



「ありがとうございました。」


「いえ、ではまた何かございましたら、お声かけください。」


マーサさんにお礼を言って皆とご飯を食べに行く。

場所は大きな酒場のような所だった、円卓の席に着いてすぐに料理が運ばれてきた。

テーブルの真ん中には一抱えもあるデカイ肉料理があり周りにはサラダ、フルーツ、炒め物、魚料理などが所狭しと置いてある。


「じゃあ、注目!今回のクレイジーモンキーの討伐ご苦労だった!道中ヒロと出会い!無事にアイリーンに到着できた事を祝って、乾杯‼︎」


「「「「「乾杯‼︎」」」」」


こうして今日も夜は更けていく。






いつも読んでいただき、ありがとうございます。

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