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転生大魔導士は異世界で命の尊さを学ぶ  作者: Billy Berry
決意の旅立ち
6/26

出会い

白い空間で気を失った後、目が覚めたら仰向けで森の中に倒れていた。


視線の先には青々とした木々の葉の隙間から太陽の光が漏れている。


今だにボーっとした頭で何が有ったのか考えると、色々と思い出した。


前世で死んだ事、気がつくと白い空間にいた事、名前も知らないおっさんに説明をされて転生を勧められた事、その後タブレットみたいなやつでスキルを選んで異世界であるアースガイドに旅立った事など。


夢だと思って最後まで付き合ったが、現在自分が仰向けで寝ている地面、そこに生える草花の感触、周りの木々や先程から見ている葉の隙間から漏れ出る太陽の光、その光から感じる温もりや肌を撫でる柔らかな風など、薄々勘付いていたが明らかに夢では無い事がわかる、いや、わかってしまう。


夢じゃ無いという事は俺は前世で死んだ事になる、残して来た両親や親友の2人が気になるが、よくあるネット小説みたいに突然消えたわけでもないから大丈夫なはずだ、それに死んでいるのなら前の世界に戻ろうとする必要もない。


取り敢えず、いつまでも寝転がっていたら何も出来ないので起き上がる事にする、座り直した後に白い空間で旅立つ直前におっさんから言われた事を思い出す。


(「大丈夫だよ。その頭痛はスキルを正式に習得してるからだから、それに僕の加護といくつかのスキルもプレゼントしてあげるし、近くに善良な人がいる森に転生させてあげるから、君にとって異世界アースガイドは、とても楽しくて、それにきっと沢山友達も出来るよ、…いってらっしゃい楽しんで来てね。」)


あの時は凄まじい頭痛のせいでしっかり理解していなかったが、あの頭痛はスキルを正式に習得したから起きたらしい、現に今は習得したスキルの使い方が解る、恐らくは大量のスキルを習得したせいで頭痛が起きたのだろう、それとおっさんの加護とスキルをプレゼントか…。

ステータスは確認出来るかな?


◽︎竹矢雅弘 17歳 LV1


HP110/110

MP660/660


STR:154

VIT:154

DEX:660

AGI:154

INT:660

LUK:103


EXP0/100


◽︎スキル◽︎

格闘術神級

短剣術特級

剣術上級

刀剣術上級

短槍術中級

棒術中級

投擲術特級

身体能力強化上級

夜眼神級

遠距離視認神級

直感上級

索敵上級

隠密中級

先読み下級

火魔法神級

水魔法神級

風魔法神級

土魔法神級

光魔法神級

闇魔法神級

回復魔法神級

補助魔法神級

時空魔法神級

魔力操作神級

魔力増強神級

MP増強神級

錬金術

武器作成魔法

防具作成魔法

ゴーレム作成魔法

モンスターテイム神級

料理特級

家事上級

鑑定眼神級 new‼︎

健康体上級 new‼︎

システムメッセージ new‼︎

☆万物創生魔法


◽︎加護◽︎

◽︎全世界最高神の加護

ありとあらゆる世界の頂点である最高神の加護、LUKが+100補正される。



現在のポイント残高5,794,300pt



どうやら見れるみたいだ、鑑定眼と健康体、それにシステムメッセージが追加されてるな。

鑑定眼は物や人のステータスが観れるらしいけど直接対象を目視する必要がある。

健康体は病気になりづらくなるスキルだ、ただし状態異常とかには効果が無いらしい。

システムメッセージはLVUPやスキル習得の時に教えてくれるみたいだ。


それよりも、神様かなとは思ってはいたが神々の頂点だったとは、……俺大変失礼な口調で喋ってたけど、何か天罰とかないよな?、まぁLUKに+100も補正されてるし大丈夫だろ。


ステータスは今だに低いままだけど一応確認も終わったので周辺の探索をするか、その場に留まるかを悩む。


探索するメリットは何か見つかるかもしれない事だな、最高神様…おっさんでいいや、おっさんが言ってた善良な人を自分から探せる、デメリットは魔物がいるから襲われると危険、何も見つからない可能性もある、善良な人はこの場所に来るかもしれない、体力消費くらいかな?。


留まるメリットは善良な人がこの場に来る場合助かる可能性が高い、体力消費を抑えられる、デメリットは魔物が来るかもしれない、善良な人は俺が動かないと会えないかもしれない事かな?


どちらも不確定要素が多すぎて判断出来ない。

初の異世界だし、歩き回りたい気持ちが有るから、探索する事にする。


1時間はこのうっそうとした森を歩いただろうか、思ったよりも足下が危なっかしい、落ち葉で柔らかいので力を込めづらいし、落ち葉に隠れて木の根や大きめの石が有ったりするから躓きそうになる。

遠くの方で動物の鳴き声みたいなのや、たまに鳥の羽ばたきの音がする。


整備なんかされてない道無き道を進むと何処からかドコッ‼︎バキッ‼︎と何かを叩きつける鈍い音と甲高い悲鳴。


(なんだ⁉︎誰か襲われてるのか⁉︎…どこかの美少女お姫様かも⁉︎テンプレキター‼︎)


無我夢中で見知らぬ誰かを助ける為に急いで駆けつける。

森の中を3分くらい走ったあたりで目に飛び込んで来たのは緑色の体、120cmくらいの身長で片手に太い木の棍棒を持ち奇声を上げながら囲んで何を殴っている、よく見えないが取り敢えずそれ以上殴らせない為に大声で話しかけて、こちらに注意をそらさせる。


「大丈夫ですか⁉︎今助けますから‼︎」


「ギギッ‼︎」

「ガゲッ‼︎」


声に反応して全員こっちを向いた。

こちらに向いた事で先程まで殴っていたものが見えるようになったそこで倒れてたのは、なんか若干ピンクがかった鹿みたいな生物だった。

「…は?」

そいつらは血走った目でこちらを見ている。

飛び出した犬歯、尖った耳、

(こいつら、もしかしてゴブリン?なんかめっちゃ迫力あって怖いな!…てか!美少女どころか人間ですら無い⁉︎)

「ギガッ!」

「ギギグッ!」


血塗れの棍棒を持って訳のわからない鳴き声で仲間同士で会話しながら5匹のゴブリンが俺に近付いてくる。

「く、来るな!」


「ギガッー‼︎」

「ギッー‼︎」


「うわー‼︎」

(ヤバイ‼︎ヤバイ‼︎ヤバイってば‼︎考えてみたら俺、武器なんか持ってねーよ!)

俺は急いで逃げた、今までこんなに必死で走った事があっただろうか、無かったように思う、盛り上がった木の根で躓きそうになりながらも叫び声をあげ息も絶え絶え逃げ続ける、現在のステータスではゴブリンから逃げるのにも全力にならなければならない、そもそもなぜ武器も無いのに助けるために駆けつけたのか自分でも不思議だ。


(あの、おっさん!何がきっと楽しい事が待ってるだ!全然楽しくねぇぇぇ‼︎)


「あ!魔法があるじゃん!」


早速ファイヤーボールの魔法を放つ!、魔法はゴブリン胴体に直撃して燃え上がる。

魔法が当たったゴブリンは奇声を上げながら倒れる、また魔法を撃とうとしたら、何故か発動しない。


(なんでたよ!)


仲間を殺されて怒ったのかさっきよりも勢い良くゴブリンが迫って来たので、また逃げ出す。


必死に走っていると前方に森の切れ目みたいのが見えた、その先は草原のような場所みたいだ、いまだに叫び声をあげつつも必死に考える、草原の方が森よりは走りやすいはずだから逃げるのにも良いと判断し草原の方に急いで逃げる。


死に物狂いで森を出た所で5人の人物がこちらに駆けてくるのが見える。


「おい!坊主!そのままこっちに走って来い‼︎」


走ってきている5人の中で一番巨体の人が有無を言わせぬ勢いで俺に向かって叫ぶ、俺はその5人組に向かって走る。


「は、はい!」


5人組に走り寄りながら考えてみると、この5人組は本当に俺を助けてくれるのだろうかと疑問に思う、確かにおっさんの神様は善良な人が近くにいるとは言っていたが容姿までは教えてくれなかった。

改めて見ると先頭を走ってる巨体の男なんか完全に堅気には見えない、身長は210cmくらいで肌が見える肩から肘までは色黒で俺の太股位あり、筋肉盛り盛りマッチョマンの変態みたいだ、腕と脚には黒くて厚い革で作られた下地に少し燻んだ銀色の金属で補強して出来ていて、足元は装備と同じく黒い革で作られたブーツを履いている。

胴回りは腕と脚の装備と同じ黒い革で作られたベ◯ータ王子の旧式戦闘服みたいな革鎧に金属プレートで補強した装備で動きを阻害しないようになっているみたいだ。

見れば見る程野蛮な盗賊に見えてくる、他の4人は先頭の男に隠れて良く見えないが先頭の男の左右斜め後ろを走る男性2人に、さらにその外側斜め後ろを走るのは女性2人みたいだ、矢印の形みたいになっている。


このまま、もし助けられたとして俺にはお礼で渡すような物は持っていないし、当然ながら金銭の類もない、お礼が出来なかったら奴隷として売られるとか有るんだらうか?。


たとえ奴隷として売られても死ぬよりましだと判断したところで、気づいたら5人組が目の前まで迫っていた、前を走る男3人は速度を落とさず俺を通過して行った、立ち止まった女性2人の内小柄な方が俺に声をかけてくる。


「大丈夫⁉︎怪我はない?ちょっと見せてね」


そんな事を言いながら俺の身体をジロジロ見ている。


「よかった大丈夫みたいだね、ところでなんでこんな所に武器も待たずに1人でいるの?危ないよ?」


どうやら悪い人達では無さそうなので安心した、ごもっともな意見を言われて素直に転生しましたとは言えず、どう答えようか迷っていると、もう1人の女性が声をかけてきた。


「どうやら向こうは終わったみたいだな、君も疲れただろうから、暫く休んでな、見張りは私達がしとくから。」


「助けてくれてありがとうございます、お言葉に甘えて少しだけ休ませていただきますね。」


正直ずっと走っていたので凄く疲れた、緊張の糸が切れたからなのか急に足から力が抜けてへたり込む。


乱れた息を整えていると、小柄な方の女性がまた声をかけてきた。


「まだ、自己紹介してなかったね、初めまして、私達は冒険者、フレンドシップっいうパーティだよ、そして私はミーヤ、妖精族だよ。」


見ると身長は150cmくらいで耳が少し尖っていて、肌は色白で透明感があり、髪は若葉の様な黄緑色で肩辺りで整えてある、瞳は緑色で顔立ちは少し幼く感じるユルフワ系の優しそうな美少女だ、装備は腰まである深緑色のローブを羽織っており、その下は薄緑色の丈夫そうな布の服を着ている、ローブから出ている腕には茶色い革で出来ていて薄い金属で手の甲側を補強してある防具を装備している。

下半身は茶色の丈夫そうな革のズボンで足の内側は通気性を良くする為か所々布で出来ている。

膝から下は、これまた丈夫そうな革で前方を金属で補強してある焦げ茶色のロングブーツを履いている、杖とナイフを腰に挿しているから恐らく魔法使いなのだろう。



「私はエルフ族のカヤだ、よろしく頼む。」


もう1人の女性はカヤさんと言うらしい、身長が170cmくらいでスレンダーな体型で俗に言うモデル体型だ、髪は金髪で瞳の色は綺麗な青色をしている。

武器は大きな弓を持ち、背中に矢筒を背負っていて、腰の後ろ側に短剣を挿している。

装備は動き易さを重視しているのか、茶色の革鎧で胸と腹筋に沿って丈夫そうな黒くて厚い革で補強されている物と、腰の右側には革で出来た小さいポーチを着けている。

脚装備は膝上までのスパッツの様な物と革鎧に補強で使っている厚い革のコンバットブーツみたいなのを履いている。


「自己紹介が遅れました、俺はマサヒロって名前です。よろしくお願いし「おーい!そっちの坊主は無事だったかー⁉︎」ます。」


俺が自己紹介している間に男性3人が帰って来たらしい、先程先頭を走っていた大男が安否を確かめて来た。


「ミーヤが看て大丈夫みたいだから安心していいよ、それより、今自己紹介の途中だったんだけど?」


カヤさんが注意すると大男はあまり反省した様子もなくハツラツとした声で自己紹介してきた。


「おぉ!そうだったか!スマンスマン!無事で良かったな坊主!俺はダズってんだ!熊人族だ!このパーティ、フレンドシップのリーダーをやっている!よろしくな!いやー本当に無事で良かった!ガッハッハッ」


凄く笑顔で笑い声をあげているのだが滅茶苦茶恐い、顔を見ると左目の上に斜めの傷があり、瞳は黒で歴戦の戦士を思わせる目だ、黒い髭がモミアゲまで繋がっていて凄くワイルドな感じだ、先程は見えなかったが背中に刃渡150cmほどで柱の様な大剣を背負っている。

絶対に堅気には見えない、だか黒髪の頭から生えている二つの丸い耳だけはフワフワしていて可愛らしい。


俺から見てダズさんの左側を歩いていた、頭にフサフサな三角の耳がある男の人が自己紹介をしてくる。


「俺は狼人族のガッツだ!叫び声が聞こえた時は間に合わないかと思ったぞ!無事でよかったな!」


どうやら狼の獣人らしい、身長は180cmくらいで体型は見事な逆三角形、少し日に焼けたみたいな肌の色をしていて髪の色は茶色だ、顔はワイルド系のイケメン青年が年齢を重ねて深みが増したような大人の雰囲気がある。

装備はダズさんの物と殆ど同じだが、ガッツさんは長袖のシャツを着てる。

武器が普通のロングソードと予備っぽいショートソード、左腕に小型の盾を装着している。

ガッツさんと正面から向き合っているので尻尾は確認出来ないが是非見てみたい、きっとフサフサだ。


先程まで俺から見てダズさんの右側を歩いていた男の人が目の前にくる。

身長は140cmくらいで樽型の体型だ、頭は両側から角が飛び出た兜をかぶっており、赤茶色の瞳は野生の猛獣のような力強さを感じる。

顎から腰の上くらいまで伸びた赤茶色の立派な髭は胸の所で紐で一纏めにしており、胴体は金属製の重くて頑丈そうな鎧を纏っていて、腰のベルトからは左右と後ろ側に革に金属を取り付けた物が垂れている。

腕と脚の装備はダズさんやガッツさんよりも金属部分が厚い物のようだ。

武器は刃の部分の横幅が60cmはあろう大きいバトルアックスで柄まで金属製で太い、バトルアックスの全長は120cmはあると思われる物と、腰の左側には手投げ斧が2本挿さっている。


「最後は儂じゃな、儂の名はバルドじゃ、ドワーフ族でパーティ内では最年長じゃ。

小僧、余り無理をしていると直ぐにおっ死んでしまうわい、死んじまったら飯も食えんし酒も飲めん。

程々が肝心じゃ、わかってくれるかの?」


バルドさんの俺を心配する言葉を聞いて森の中で武器も無いのに魔物に近づいていった自分の愚かさを思い出し迂闊な行動を反省した。


「ありがとうございます。

皆さんに助けられなかったら俺は死んでいたかもしれない。

本当に助けて頂いてありがとうございます。

改めて自己紹介させてください。

俺の名前はマサヒロです!

よろしくお願いします‼︎」


俺が改めて自己紹介した後、カヤさんが俺を見て問いかけてきた。


「あら?君、武器や防具が無いのは見ていてわかるけど、あなた荷物はどうしたのかしら?」


俺は少し迷ったが、ここは嘘をつくことにした。


「逃げている最中に落としてしまったみたいです。」


「あらら、じゃあ住んでる場所は?近くなら連れて行ってあげられるかもしれないわよ?」


これは返答に困った、周辺の地理なんか知ら無いし、当てずっぽうでは変に疑われるだろう。

どう答えようか悩んだが記憶喪失って事にしよう。


「実は気がついたら森の中にいまして、それ以前の記憶が無いんです。

持っていた荷物を見た所遠い場所から旅してきたみたいなんですが…」


「記憶が無い?気がついた時はどんな状況だったの?それに自分の名前はわかってたじゃない」


このまま話してたらいつかボロが出そうだ、慎重に答えていかないと。


「目が覚めた時は森の中で、鞄の中身が散乱してて、全身が血で汚れてました。

俺の近くにあった鞄に書いてあった名前がマサヒロなんです。」


「血で汚れてたの?でもあなた、怪我をしてる様には見え無いわよ?それに今は血で汚れてないわ」


「はい、怪我はしてません、目が覚めた後は此処がどこだかもわからずに彷徨ってたんですが、川を見つけた時に体の汚れを落として鞄に入っていた服に着替えました。

そらからは散乱していたり鞄に入っていた食料で食いつないでたんです。

でも食料も減ってきて、仕方なく出口を探して彷徨っていたら少し離れた所から物音が聞こえて、行ってみたらさっきの…」


「なるほど、あなたの血じゃないのね、それで、物音がするほうに行ったけど着いたらいたのはゴブリンで襲われたから逃げていたら私達が居たって訳ね。」


カヤさんが良い方向に誤解してくれてるけど嘘を言ってるから、なんか罪悪感を感じてしまうな。


「はい、だから俺は無一文でお礼に差し上げるような物も持っていません。

すいません。」


本当にこれからどうしようか迷っていると、今まで黙って話を聞いていたダズさんが喋り出す。


「そうかそうか、大変だっただろう?俺たちはアイリーンの街に帰る途中なんだが、良かったらアイリーンまで一緒に行くか?なーに今後の生活はアイリーンに着いてから考えりゃ良いしよ、俺たちは冒険者なんだが最悪の場合、仕事が見つからなかったら俺たちが冒険者として鍛えてやるからよ‼︎」


これは思ってもないチャンスだ!この波に乗っかろう!


「ほ、本当ですか⁉︎是非よろしくお願いします!」


「よーし、今後の方針が決まった所でよ、坊主の名前なんだがな?呼び辛いんだよ、記憶がないみたいだし、そもそも坊主の名前かはハッキリわからねーんだろ?じゃあ折角だしよ俺が新しくつけていいか?」


アースガイドではマサヒロって発音むづかしいのか、だから誰も名前を呼ば無いで君とか坊主とか小僧って呼んでたのか、このままじゃ不便だし、折角だし名前つけてもうか。


「はいお願いできますか?」


「よしきた‼︎んー此処は分かりやすくヒロで良いんじゃないか?マサヒロってのが本当の坊主の名前だったとして、今の名前と似てれば、もし前の知り合いが現れても多分わかるだらうし、ヒロってヒーローみたいでかっこいいだろ?」


なんか安易過ぎる気がするな、なんて思っていたら周りが賛成し始める。


「いいんじゃないかな?賛成に一票!」


「ヒロね、私は賛成よ?」


「ヒロか、俺は気に入ったぜ!俺も賛成に一票だ!」


「ガッツが気に入ってどうするんじゃ、これは小僧の新しい名前なんじゃぞ!儂は賛成に一票!」


「バルドも賛成なら、態々おれに文句言うなよ!取り敢えず街までよろしくな!ヒロ!」


「これからよろしくねヒロくん」


「改めてよろしくねヒロ、何か分からない事があったら私に聞いていいわよ」


「街までよろしく頼むのぅヒロ!」


みんな、名前がヒロで決定みたいな雰囲気だな…


「よし!名前はヒロで決定な!ヒロ!これからよろしくな!」


俺の意見は無しで決定してしまった……ぐすっ




話し合っていたからか、いつの間にか太陽の半分が遠くの山々に沈んでいた。



「よっしゃぁ!今日はここで野営するぞ!短い間かもしれんが臨時の仲間ヒロとヒロの新たな名を祝って飯にするぞ!」


ダズさんは見た目怖いのに一緒にいるとなんだか楽しい気持ちになってくるから不思議だ、俺も5人に野営の仕方を教えて貰いつつ一緒に準備をしながら、そんな事を思っていた。


夕食の時に俺はふと呟いた。


「ヒロ、か…」


「ガッハッハッ、ん?ヒロなんか言ったか⁉︎疲れて食欲無いならドライフルーツ有るぞ‼︎さぁ食え食え‼︎」


「あ!ガッツ!それ私のお肉だよ!取っちゃダメー‼︎」


「なんだよミーヤ!まだ肉残ってるんだから、また焼けばいいじゃねーかよ‼︎」


「私とバルド、次の街までどちらが長くにお酒を我慢出来るか勝負なんていかがかしら?」


「ほっほっほっ、カヤ、ドワーフの酒好きを侮ってはいかんぞ、その勝負は必ず儂が負けるわい。」



異世界アースガイドで初めて出来た仲間逹が騒ぐのを眺めながら異世界で初めての夜を過ごす。


いつも読んでいただきありがとうございます。

9/1の20時に更新予定です。

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