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転生大魔導士は異世界で命の尊さを学ぶ  作者: Billy Berry
決意の旅立ち
20/26

屋敷の現状と奴隷購入

2人の霊を見送った後、俺とルークさんは不動産屋に戻って鍵の受け渡しをする事にした。


「これが、あの屋敷の鍵の全てです。

あと、屋敷に残っているものは自由に使ってください。

と、言っても殆どの物は私が管理をし始める前に売られてしまってましたが。」


「はい、ありがとうございます。」


「何か有りましたら教えてください。

今回の恩を返さないと、クラインさんに笑われてしまいますから。」


ルークさんはアハハと笑いながら、そう言っているが俺としてはエリクサーや屋敷を無償でくれた事で、寧ろ俺がルークさんに恩があると思っている。


「いえ、エリクサーや屋敷を無償で下さったのですから、これ以上は気にしないでください。」


「何を言っているのです!それはクラインさんと奥様がヒロさんにしたお礼じゃないですか!私はまだお礼出来ていませんから!」


俺はルークさんの真剣な表情を見て、これ以上言っても無駄な事がわかる。


「ありがとうございます。」


「いえ、所で、大変申し訳ないのですが、今、私は凄く眠いのですが、今日は解散して寝ませんか?あの屋敷は今後自由に使っていただいて大丈夫です。

私に許可などを取る必要は無いので本当に自由に使ってください。」


ルークさんは失礼だと思っているようだが、実は俺も凄く眠いから渡りに船だ。


「わかりました。

実は俺も眠いので、これで失礼しますね。」


「はい、では、お休みなさい。」


「また来ますね、お休みなさい。」


俺は不動産屋を出て宿に帰る。

既に朝なので宿に着いたら朝食を食べている人までいる。

俺は宿のカウンターにこれから寝る事を伝えてから大部屋に行き女性達にも同じ事を伝える。


自分の部屋に入りそのまま泥のように眠った。


目が覚めると夕方になっていた。

俺は背伸びと欠伸をして、服装が鎧姿なのに気付いて着替える事にした。

寝る前は身体を拭けてないので、桶に魔法でお湯を出して身体を拭く。

軽くストレッチをした後に宿の食堂に行く。


そこにはフレンドシップのメンバーと助け出した女性達が一緒に夕食を食べている所だった。

近づいて行くとダズさんが話しかけてくる。


「よぉ!やっと起きたか!この嬢ちゃん達はヒロが助けたんだろ?女だけで部屋借りてるから気になって声をかけたんだ。

そしたら生活費まで工面するらしいじゃねーか!やっぱりヒロは漢だぜ!」


「遅くなってすいません。

昨日の夜は忙しくて、それで今まで寝てました。

あと、女性達は俺が面倒を見ると決めたので、明日から買った家に引っ越ししてもらいます。

恐らくは俺も家がメインの生活になると思うので、この宿ともお別れすると思います。

食堂は利用しますがね。」


俺の言葉にフレンドシップのメンバーは少し寂しそうだ。

でも引っ越すだけだし、この街を出るわけじゃ無いからまた会える。


「あと、フレンドシップのメンバーは何時でも遊びに来てくださいね。

と、言うよりもギルドからも近いですし、部屋は余ってますから。

一緒に住みませんか?その方が防犯面も安心出来ますし、俺も皆さんと一緒のほうが楽しいですし。」


「「「「「え?」」」」」


フレンドシップの皆はビックリして目を見開いている。


「いいのか?折角買った家なんだろ?

それにお嬢ちゃん達とヒロで8人だぞ?

本当に部屋は余ってるのか?」


ダズさんが心配してくれるが先程の言葉に嘘は無い。


「えぇ、大丈夫ですよ。

買ったの屋敷ですし。

部屋なら余りまくってます。」


「屋敷?それってもしかして曰く付きの?」


ミーヤさんが不安そうに聞いてくる。


「元曰く付き、ですね。

そのために俺は昨日の夜から走り回ってたんです。」


「どうゆう事?」


今度はカヤさんが聞いてくる。


「あの屋敷には夫を待つ妻の幽霊が居ました。

それは事実ですが、屋敷に帰る途中に盗賊に襲われて帰れなかった夫の幽霊を連れてきて成仏させました。」


「ほ、本当に?」


カヤさんはまだ不安そうだ。

もしかしたら幽霊とかに弱いのかもしれない。


「大丈夫です。

不安なら不動産屋のルークさんに訊いてみてください。」


「べ、別に私はヒロを信じないわけじゃ無いのよ?

一応訊いただけよ。」


そこで、ダズさんが多数決を取り始める。


「幽霊の件は解決したみたいだし。

俺は折角誘ってくれたんだから、世話になっても良いと思っているが、みんなはどうだ?」


「俺はいいぜ!楽しそうだし、ヒロだけじゃあ男手が足り無い事もあるだろうしな!」


「儂も賛成じゃな。

宿代が浮けば、その分美味い酒が飲めるしの。」


「私も賛成ー!楽しそうだし!」


「わ、私も幽霊がいないなら賛成よ!」


みんな賛成みたいだ、これで俺も一安心だ、俺が外に出ていてもフレンドシップの皆がいれば大丈夫だろう。


「それじゃあ、明日は朝から引っ越しをしますので出来れば空けといてください。」


みんなが頷くのを確認して、俺も食事を頼む。


食べ終わってサッサと寝る事にする。

起きてから余り時間が経っていないのに、すんなり眠る事ができた。


朝起きてから顔を洗って宿の食堂に行く。

食堂には俺以外が既に集まって朝食を頼んでいた。


「遅れてすいません。

あ、俺の分もお願いします。」


俺は遅れた事を詫びながら俺の朝食も頼む。

そしたらダズさんが声をかけてきた。


「おぉ!ヒロか!おはよう!。

今日はどんな感じで動くんだ?」


「実はまだ屋敷の中をしっかり確認してないので皆んなで確認した後に必要な物を買いに行こうと思います。」


「じゃあサッサと食べて行こうぜ!」


その言葉で運ばれてきていた朝食を食べ始める。

食べ終わった後は皆んなで屋敷に移動する。


「わぁー!大きいねー!」


「本当にデケーなー」


ミーヤさんとガッツさんが屋敷を見て驚いている。


「花壇も綺麗ね。」


「こういう所で酒を飲むのも一興じゃな。」


カヤさんとバルドさんは花壇を見ているようだ。

このままでは先に進まないので、先を促す事にする。


「さぁ、まだ入口ですよ。

先は長いですから、急ぎますよ。」


「「「「「「「「「「「「はーい」」」」」」」」」」」」


フレンドシップと女性達が全員で返事をしてくれたが、なんだか小学校の先生になった気分で、何故か少し虚しくなった。


俺達はそのまま真っ直ぐ進んで屋敷の扉までたどり着く。

扉を鍵使って開けて中に入ると何度か見た玄関ホールになっている。

正面には2つのドアが有りその中央は廊下になっていて奥まで続いている。

早速右側のドアを開けて中に入ると正面をまたドアが有り廊下に繋がっている。

この部屋はリビングになっているようだ。

お洒落なバーの様なカウンターや暖炉が2つ付いていたりと豪華な作りになっているが家具の類は無かったので新しく買わなければなるまい。


今度は玄関ホールの左側にあるドアを開けて中に入る。

そこには大きな空間が有るが何も置かれて無かった。

入って右奥にドアが有るので開けて入ってみると台所だった。

恐らく前の部屋は食堂だろう。

ここで調理した料理を先程の部屋で食べるのだと思われる。

台所に有るドアは全部で3つ、一つ目は今入ってきたドア、2つ目は廊下に繋がっているドア、最後は外に繋がっている勝手口の様だ。


次は二階に上がる、以前髪飾りを取りに行った時は良く見て無かったが、談話室みたいな空間が有って、壁には沢山のドアが付いてる。

ドアの数を数えたら全部で17部屋もあり、ここで沢山の人達が生活していたのが伺える。


三階は大きな部屋が2つと大きなバルコニーが有った。

三階の部屋は俺が使う様に皆が言ってくれた。

一室は寝室兼私室にして、もう一つの部屋は俺の作業場に使う事にした。


後は庭だけなので皆でゾロゾロと外に出て屋敷の裏に回る。

そこには巨大な空間が広がっていて、手前に畑に使われていただろう場所があり、野生化した野菜や果物が生えている。

その奥には果樹園みたいになっていて、こちらも手入れのされてない様で雑草だらけだった。

更に奥に進むと広大な空地が広がっていた。


どうやら屋敷と花壇以外は普通に5年間放置された状態みたいだ。


でも、畑と果樹園は少し手入れすればまた利用できるだろう。


これで現状は粗方見終わったので全員でこれから購入する物などを話し合う。


皆んなの意見を纏めると。


・家具や掃除用具が必要。

・調理器具や食材が必要。

・衣類が必要。

・その他、ランプや桶などの雑貨も必要。


これが生活するのに必要だとの意見が出たので、人数を分けて班を作る事にした。

その途中で新しい意見がサーファさんから出る。


「あの、畑と果樹園の管理は私達だと知識が無いので簡単な事しか分からないです。

なので出来れば他の人を用意出来ないですか?」


それは盲点だった、俺は畑と果樹園の管理は女性達にしてもらおうと思っていたのだが、確かに考えてみれば知識も無いだろうし、手入れをする時に力も足りないだろう。

でも、捕らわれて慰み者になっていた彼女達がいるから男性は避けたいが、そこまで都合がいい人材もいないだろう。


「他の人?それはいいですけど、畑や果樹園の管理人は多分男性になりますよ?

大丈夫なんですか?」


俺の言葉に女性達は黙りこくってしまう。

その中、パールさんが口を開いた。


「私達を助けてくれた、ヒロさんやエーブさん達は大丈夫だし、ヒロさんと仲の良いフレンドシップの男性方も大丈夫だったけど、働きに来るとしても見ず知らずの男性は、まだ怖いわ。」


それでまた皆が静まってしまう。

俺がどうしようか考えていると、ダズさんが口を開いた。


「それなら奴隷を買うのはどうだ?

奴隷の中には犯罪奴隷以外にも税金が払えなくて奴隷になった奴もいるから、全員が悪人って訳じゃねぇし。

畑や果樹園が災害とかでダメになって奴隷になった奴もいるだろうから人材的にもピッタリだ。

そして何より奴隷だから主人の命令には逆らえないようにも出来る。

奴隷の胸には奴隷紋ってのが有って命令に逆らうと息が出来なくなる。

それでも逆らい続ければ死に至るからそっちの意味でも、この問題にはピッタリの人材だ。

お嬢ちゃん達も、いつまでも男が苦手だと生活に支障をきたすしな。」


奴隷か、今まで考えてなかったけど良い案だと思う。

買った後に酷い扱いをしなければ俺的にも問題ない。


「奴隷は社会的に見てどの程度の位置なんですか?」


「奴隷は物と同じと考えられているな。

元が人だから、大切にしてくれる主人もいるだろうが、反対に四肢を切断したり、遊び半分で死なす主人もいる。

一度奴隷になると主人が解放しない限りは永遠に奴隷のままだ。

それが犯罪奴隷でも一般奴隷でも同じだ。

違うのは犯罪奴隷は主人が解放したくても出来ない程度だ。」


なるほどな、一応女性達にも確認しとこう。


「それなら奴隷を買おうと思いますが、女性達はどう思いますか?正直に言って下さい。」


女性達はそれぞれの顔を見て黙って頷いている。

そこでパールさんが口を開く。


「奴隷なら大丈夫です。」


「わかりました。

でもこれから言うルールを守って下さい。

俺は奴隷だとしても一般人と同じように接します。

この屋敷を利用するなら皆もそうしてください。

もしも奴隷に酷い扱いをしているのを知った時は、この屋敷から追放します。」


俺の言葉に皆が頷いてるのを確認してから、班分けにもどる。

買う物が沢山有るのでアイテムボックスを持つ人を班に一人は入れるようにする。


班分けの結果は、


・家具や掃除用具はドワーフで造りを見れるバルドさんをリーダーにして、サーファさんとアメシスさんの3人で予算は半金貨5枚。


・調理器具や食材は料理が得意らしいミーヤさんをリーダーにして、エメラダさんの2人で予算は半金貨2枚。


・衣類が必要は衣類に詳しいカヤさんをリーダーにダイアンさんの2人で予算は半金貨3枚。


・雑貨はガッツさんをリーダーにルビルさんの2人で予算は半金貨2枚。


・奴隷を買いに行く俺とダズさんの2人て予算は半金貨5枚。


・妊婦で動けないパールさんと付き添い兼昼食作りにシトリーさん。


この6班で手分けして活動する事にした。

まだ朝を少し過ぎたくらいなので昼食の時は経過報告のために屋敷で食べる事にする。

昼食はアイテムボックスの中に入っている食材をフレンドシップのメンバーと俺が出してシトリーさんに調理をお願いする。


「では、今日の昼に経過報告の為に一旦集合してください。

では…解散‼︎」


その後は各人屋敷から出て色んな方向に散っていく。

俺はダズさんに頼んでギルドに寄らせてもらう事にする。

そのあとは俺とダズさんの2人で奴隷商に向かう。

その途中でダズさんが話し出す。


「まさかヒロがあそこまでしてやるとは思わなかったぞ!

最初は宿屋で固まってヒロの事を話してる集団がいるから何かとおもったら、まさか助け出した人達だとはな!

事情を聞くまでは、ヒロに辛い事があって、娼婦を7人も買ったのかと勘違いしてしまった!ガッハッハッ!」


「娼婦は買わないですよ。

でも、心配してくれてありがとうございます。」


「なーに、ヒロは俺たちの仲間だからな!皆んなもフレンドシップのメンバーだと思ってるくらいだ!」


本当に嬉しい。

こんな何処から来たのかも分からなくて、ステータスも異常な奴を仲間だと思ってくれて。

俺がそんな事を考えていると奴隷商に着いたみたいだ。

ダズさんと2人で中に入ると店員が話しかけてきた。


「奴隷商へようこそ。

本日はどのような奴隷をお探しですか?」


質問に俺が答える。


「犯罪奴隷は無しで、畑を任せられる奴隷を2人と果樹園を任せられる奴隷を2人で計4人探してます。」


「かしこまりました。

それではご用意しますので、こちらの部屋で寛ぎながらお待ちください。」


部屋に案内され、お茶が出てくる。

しばらく待つと店員が奴隷達を連れてきた。

奴隷達は俺たちの前に横一列で並ぶ。

人数は全員で20人、全員男性だ。


「こちらの者達が今回の条件に合う奴隷達でございます。

左側の10人が果樹園、右側の10人が畑を管理していた経験があります。」


「話しても大丈夫ですか?」


「どうぞ、ですが傷を負わせたら購入して頂きますのでご注意を。」


「わかりました。

それでは皆さん、この中から畑と果樹園を任せられる奴隷を2人づつ購入します。

どちらも広大な土地ですので、かなりの重労働になると思います。

この中で我こそはと思う方は手を上げてください。」


15人が手を上げる。

その殆どは40から50代の人達だ、中には20代っぽい人もいる。

俺は小声でダズさんに訊いてみる。


「なんで手を上げるのは年配の方が多いんですか?」


「奴隷は売れ残ると鉱山とかに送られて強制労働させられる。

過酷すぎて直ぐに死ぬから行きたくないんだろ。」


「じゃあなんで手を上げない人がいるんですか?」


「それは、さっきヒロが重労働とか言ってたから少しでも良い環境で働きたいから今回は買われたくないとかじゃねーか?」


ふむ、そうなのか、手を上げて無い人達は若い人が多い。

購入するのは若い方が良いから出来れば手を上げて欲しい。


「ちなみに重労働とは言いましたが、しっかりとした休息や睡眠を取らせますし、食事や衣類も与えます。」


お、手を上げて無かった人達も手を上げたぞ。

でも右側の一人だけ手を上げて無い。

気になるから直接聞いてみよう。


「なぜ貴方は手を上げないのですか?」


「俺には妻と子がいた……いました。

税金が払えなくて全員で奴隷になったんです、まだ妻と子は売れてないからここにいます。

だから少しでも2人と一緒にいたいんです。」


「その結果、過酷な環境の奴隷になってもですか?」


「そうです。

元々は俺が税金を払えなかった所為なので、俺が苦労するくらいなら耐えられます。」


「お手数ですが、この方の家族も連れてきてください。」


「かしこまりました。」


店員は部屋を出て行く。

俺の中で、この奴隷を家族ごと買うのは確定事項になったので、他の3人を決める。


最初から手を上げていた人から、若い人に質問してみた。


「なぜ貴方は最初から手を上げていたのですか?」


「僕は果実が好きです。

鉱山に送られるくらいなら、例え重労働でも好きな果樹園の管理をして死にたいです。」


「わかりました。

次の貴方は?」


「オラは畑仕事が出来れば場所はどこでもいいです。」


「最後に貴方は?」


「鉱山に行きたくない。」


最後のはやる気も無いし、買っても働きに期待はできなさそうだ。


次に後から手を上げた人に質問する。


「次は貴方です。

なぜ後から手を上げたのですか?」


「条件が良かったからです。」


「次に貴方は?」


「貴方なら、しっかり働けば解放してくれるかもしれないと思ったからです。」


「解放されたいのですか?」


「はい、私には将来を約束した相手がいます。

今は私も相手も奴隷ですが、いつか解放されて一緒になろうと約束しました。」


「なるほど、その奴隷はここにいるのですか?」


「はい、います。」


そこで店員が戻ってきた。


「お待たせいたしました。

この2人があの奴隷の妻と子だった者達です。」


見ると少し窶れた女性と薄汚れた子どもがいた。


「度々すいませんが、この奴隷が結婚を約束した女性の奴隷も連れて来てください。

あと購入する奴隷は決まったので、この4人と、そこの家族以外は戻ってもらっても構いません。」


「はい、かしこまりました。

おい、お前達付いて来なさい。」


16人の奴隷達がぞろぞろと部屋を出て行く。

俺は不安に思っていた事をダズさんに訊いてみる。


「あの、お金足りますかね?」


「さぁ?多分半金貨9枚くらいじゃねーかな?」


それなら足りる。

実は最後にギルドから報酬を貰った後にもゴーレムを作成して森に放てるだけ放っていたのだ。

その討伐証明部位をクラインさんを探しに行く時に回収して、さっきギルドに寄らせてもらい換金しているので、今は金貨にすると4枚くらい持っている。


その内半金貨17枚分を今回の予算にしているので4枚追加すれば大丈夫だ。

貯めててよかった、無駄に贅沢して使っていたらもしかしたら足りなかったかもしれない。


そこで店員が1人の女性を連れて来た。


「お待たせいたしました。

彼女がそこの奴隷と結婚の約束をしていた奴隷です。」


「ありがとうございます。

それではここにいる奴隷を全員購入しますので金額を教えて下さい。」


「7人で半金貨9枚と銀貨5枚ですが、今回は大量に購入していただくので半金貨9枚のみで結構です。」


丁度予想していた額になった。

俺はお金を店員に渡して、その後に契約という儀式をした。

儀式は俺の血を一滴奴隷紋に垂らして店員が呪文を言うだけだった。

儀式の為に指先を切ったが、直ぐに魔法で治した。


「それでは、皆さんは晴れて俺の奴隷になりました。

まずは屋敷まで連れて行くので付いて来てください。」


奴隷達はボロボロの貫頭衣のような服を着て裸足だが、今は我慢して歩いて貰う。


屋敷に到着して、中に入る。


「「ヒロさん、ダズさん、おかえりなさい。」」


シトリーさんとパールさんが迎えてくれた。


「ただいま。

奴隷を買ってきました。

まずは風呂に入ってもらいますから屋敷の裏に簡易的な風呂を作ってきます。

シトリーさんは奴隷の皆さんに簡単な食事をさせてあげてください。」


「はーい、皆さんこちらに来てください。」


俺はシトリーさんが奴隷達を食堂に案内するのを見届けてから屋敷の裏に行く。


今回作るのはこの前作った風呂より小さいのを2つと新しい服と靴だ。


サッサと作り終えて食堂に行くと奴隷達が食事をしていた。

食べ終わるのを待って、風呂に案内する。


「皆さんには此れから風呂に入ってもらいます。

その後は中に用意してある服と靴を身につけてから食堂に来てください。

急がなくても大丈夫なので、しっかりと体を洗って、しっかりと湯船に浸かり疲れを取ってください。

質問は後で聞きます。」


奴隷達は質問したそうな顔をしているが無視して話を進めた。

俺は奴隷達が風呂入っていくのを確認してから食堂に戻る。

そろそろ昼なので出ていた皆が帰ってきていた。


「皆さん調子はどうですか?」


「掃除用具は買い終えたの。

家具は下見だけして戻ってきた。」


「こっちは調理器具は買って、食材はこれからだよー!」


「服は買い終わったわ。」


「雑貨は色々あるから、まだ途中だ!」


リーダーのバルドさん、ミーヤさん、カヤさん、ガッツさんが答える。


「奴隷は買い終えたので午後はカヤさんに奴隷達を連れて服を買ってきてもらいたいです。

あとは、ダズさんはバルドさんと家具を買って来てもらって、その代わりサーファさんとアメシスさんは屋敷の掃除と整理を、俺は防犯用のゴーレムの作製と風呂を作りたいですね。」


「奴隷達の服ね、了解よ。」


「俺はバルドと一緒に行けばいいんだな!了解!」


「私達は掃除ですね、わかりました」


それぞれの返事が聞けた所で昼食でも食べますか!


いつも読んでいただきありがとうございます。

日々ブックマーク数が増えるのを糧に頑張っております。

なにか不満な点などございましたら感想などで訊いてください。

出来る限り返信いたします。

次回は9/14の21時に更新予定です。

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