魔玉を求めて森の中
起床して、いつもの様に準備をして冒険者ギルドに行く。
いつもの様にクエストボードを見てからカウンターに寄ると、いつもとは違った話をされた。
「いつも依頼達成してくださってありがとうございます。
Eランクへの昇格試験の準備が整いましたので受けていただきたいのですが、明後日から数日間空いていますか?」
試験の準備が終わったのか、明後日からの予定はないけどガーディアン クレイゴーレムの為の魔玉は確保してないから、余り遠くには行きたくないのだが。
ちょっと聞いてみるか。
「予定は無いので大丈夫だと思います。
どの辺まで遠出するのですか?」
「予定の場所はここから20kmくらいの所ですね。
申し訳ありませんが、これ以上は規則で話せません。」
20kmか、あの集落までは5kmくらいだから、試験の場所が反対側でも大丈夫そうだな。
「いえ、それだけわかれば大丈夫です。
明後日はギルドに来ればいいんですか?」
「はい、明後日の朝にギルドのカウンターに来てください。」
「はい、わかりました。」
会話を終えた後はゴーレムが攻略を進めている森に来た、最近はステータスが上がったおかげか走れば10kmの距離を25分くらいで移動できる。
地球でこの速さなら超人だ、充分世界を狙える。
それは置いといて。
とりあえず、ステータスを確認する。
◽︎竹矢雅弘 17歳 LV40 冒険者
HP6000/6000
MP36000/36000
STR:8400
VIT:8400
DEX:36000
AGI:8400
INT:36000
LUK:103
EXP0/64000
◽︎眷属◽︎
ガーディアン クレイゴーレム(101)HP1,499,000/1,500,000
ハイクレイゴーレム(34) HP279,500/350,000
◽︎スキル◽︎
☆万物創生魔法(全魔法スキルLV5)
格闘術LV5
短剣術LV4
剣術LV3
刀剣術LV3
短槍術LV2
棒術LV2
投擲術LV4
身体能力強化LV3
夜眼LV5
遠距離視認LV5
直感LV3
索敵LV3
隠密LV2
先読みLV1
モンスターテイムLV5
料理LV4
家事LV3
鑑定眼LV5
健康体LV3
システムメッセージ
◽︎加護◽︎
◽︎全世界最高神の加護
現在のポイント残高5,769,100pt
まずは昨日と同じ様にゴーレムを16体作成してから合成してハイクレイゴーレム(4)を4体作成する。
ハイクレイゴーレム達に武器を持たせて2体を森に放つ。
今日は俺も森に入るつもりなので、2体は俺の護衛で残した。
「さーて、行きますか。」
森に入る理由は試験に備えて新たに鉄インゴットを買ったり野営道具を用意したりとお金が必要なのもあるが、それだけならゴーレムで事足りる。
1番の理由は薬草だ、俺に知識が無いものは仕様上ゴーレムに反映されない。
魔物は特徴を知っていればわかるから反映可能だが薬草などの薬の材料は似た様な草が有ったりして、直接見て教えてもらうか、鑑定眼で見て覚えないと、ゴーレム達に回収を指示できない。
錬金術を使えば材料さえあれば様々な薬を作れるが、材料の効能はわかっても見た目などの知識は無いので兎に角調べるしか無い。
まずはその辺にある草を片っ端から鑑定眼で観る。
結果は、雑草、薬草、魔力草、解毒草、毒草、などなど色々あった。
新しく普通のクレイゴーレムを2体作成してその2体に薬草の回収を指示して、俺はその辺の草を鑑定する。
錬金術の知識では、綺麗な水と薬草があれば下位のポーションを作れるらしい。
中位のポーションは、下位のポーションを水の代わりに使って作る。
上位は、中位のポーションを水の代わりに使い、更に滋養草という薬草がいる。
ほとんどのポーションが一つ下のランクのポーションを材料に使うパターンだ。
その後は、ひたすら薬草の鑑定と採取を続けていつの間にか昼になってたので、ゴーレムに見張りをしてもらって弁当を食べ始める。
俺は弁当を食べながら考える、一応、レベルアップするたびにハイクレイゴーレム(4)を作成して武器を持たせて森の奥に向かわせるが、そう簡単に上位の魔物は見つから無いらしい。
なぜそんな事がわかるのかと言うと、今までは俺から指示を出すだけしか、してなかったのだが、最近はゴーレムの方の状況が、なんとなくだが、わかる様になってきたのだ。
ゴーレム達の状況をまとめた結果。
ハイコボルトの上位種であるコボルトソルジャー。
ホブゴブリンの上位種であるゴブリンナイト。
グレイウルフの上位種であるウルフリーダーなどが偶に出る程度で、どの魔物もEランクでやっと魔石が取れる様になるくらいなので魔玉には程遠い。
正直著しく無い。
やはり魔玉は諦めた方がいいのだろうか?でも、もしもの事があったときにガーディアン クレイゴーレムが心配だ、と言うより、ガーディアン クレイゴーレムが壊れた後の集落の人達が心配だ。
明日の昼からは試験に備えて買い出しと休息をしようと思っているので、今日は丸々いっぱい森で狩りなどをして魔玉が手に入ったら明日の午前中にあの集落に行こうと思う。
そうと決まったら今日中に出来るだけ、この森を攻略しよう。
そしてその後、そろそろ街に帰る時間になった頃。
1体のゴーレムとの繋がりが切れるのがわかった。
意識してなかったら気づか無いほどの感覚だが、無事に気付けてよかった。
俺はまず、繋がりが切れてしまったゴーレムが最後にいた所に向かう。
その途中でゴーレム達を呼び寄せてドンドン合成していく。
合成させて作成出来たゴーレムはガーディアン クレイゴーレムが2体と余った11体のクレイゴーレムだ。
ガーディアン クレイゴーレムがいるのは心強い。
呼び戻してる最中に急に身体に力が漲ってきていたのでステータスを確認する。
◽︎竹矢雅弘 17歳 LV50 冒険者
HP15000/15000
MP90000/90000
STR:21000
VIT:21000
DEX:90000
AGI:21000
INT:90000
LUK:103
EXP0/160000
◽︎眷属◽︎
ガーディアン クレイゴーレム(101)HP1,498,500/1,500,000
ガーディアン クレイゴーレム(101)HP1,500,000/1,500,000
ガーディアン クレイゴーレム(101)HP1,500,000/1,500,000
ハイクレイゴーレム(34) HP275,000/350,000
◽︎スキル◽︎
☆万物創生魔法(全魔法スキルLV5)
格闘術LV5
短剣術LV4
剣術LV3
刀剣術LV3
短槍術LV2
棒術LV2
投擲術LV4
身体能力強化LV3
夜眼LV5
遠距離視認LV5
直感LV3
索敵LV3
隠密LV2
先読みLV1
モンスターテイムLV5
料理LV4
家事LV3
鑑定眼LV5
健康体LV3
システムメッセージ
◽︎加護◽︎
◽︎全世界最高神の加護
現在のポイント残高5,762,100pt
なんだ、このステータスの異常な伸び方は、考えてもわから無いし、街に戻ったらダズさんあたりに聞いてみよう。
ゴーレムとの繋がりが切れた現場の近くに行くと俺の索敵スキルに2体の反応がある。
木の陰から覗いて見ると、銀色の巨大な5mくらいの狼が2体いた。
おそらくは番だろう。
異世界で初めて俺以外の生き物に鑑定眼を使う。
◽︎プラチナウルフ♂ Aランク LV120
HP200,00/200,000
MP120,000/120,000
STR:150,000
VIT:100,000
DEX:90,000
AGI:300,000
INT:50,000
LUK:56
◽︎スキル◽︎
噛み付きLV4
遠吠えLV3
威嚇LV3
爪術LV3
風魔法LV4
◽︎プラチナウルフ♀ Aランク LV120
HP180,00/180,000
MP150,000/150,000
STR:120,000
VIT:90,000
DEX:100,000
AGI:290,000
INT:70,000
LUK:57
◽︎スキル◽︎
噛み付きLV3
遠吠えLV3
威嚇LV3
爪術LV4
風魔法LV4
2体ともAランクの魔物だ、はっきり言って桁違い過ぎる。
普通なら必死に逃げる所だろう。
だが今はガーディアン クレイゴーレムが2体もいるから勝てる相手だろう。
ガーディアン クレイゴーレムのステータスはこうだ。
◽︎ガーディアン クレイゴーレム(101) 所有者:ヒロ
HP1,500,00/1,500,000
MP0/0
STR:500,000
VIT:500,000
DEX:200,000
AGI:500,000
INT:10,000
見ての通り滅茶苦茶な性能だ。
これなら勝てる。
まずは俺は隠れ続けてガーディアン クレイゴーレムを行かせる。
プラチナウルフはすぐに近付いてくるゴーレムに気付いて戦闘態勢に入る。
早速戦闘が始まるが、まるで怪獣映画でも見てる様な光景だ。
意外とプラチナウルフが粘る。
スキルの差か、速さを活かして戦うプラチナウルフの連携が上手いのかわからないが、見た感じは互角の戦いに見える。
そこで俺は残っていたクレイゴーレムをプラチナウルフの左右と両斜め後ろから近づかせて、態とプラチナウルフに気づかせる。
プラチナウルフも無視はできない様で、ほんの一瞬、チラリと見て確認する。
だがそれが命取りだった。
ガーディアン クレイゴーレムの重たい拳が振り下ろされプラチナウルフの頭に直撃、脳を揺らされフラフラになっている所を畳み掛ける。
『レベルアップしました。』
脳内にアナウンスが流れる。
プラチナウルフは2体とも、動かなくなっていたので、ステータスを確認する。
ポイントが今までの倍、振り分ける事が出来たので早速割り振る。
◽︎竹矢雅弘 17歳 LV52 冒険者
HP15600/15600
MP93600/93600
STR:21840
VIT:21840
DEX:93600
AGI:21840
INT:93600
LUK:103
EXP0/166400
◽︎眷属◽︎
ガーディアン クレイゴーレム(101)HP1,498,500/1,500,000
ガーディアン クレイゴーレム(101)HP1,400,000/1,500,000
ガーディアン クレイゴーレム(101)HP1,38 0,000/1,500,000
ハイクレイゴーレム(34) HP275,000/350,000
◽︎スキル◽︎
☆万物創生魔法(全魔法スキルLV5)
格闘術LV5
短剣術LV4
剣術LV3
刀剣術LV3
短槍術LV2
棒術LV2
投擲術LV4
身体能力強化LV3
夜眼LV5
遠距離視認LV5
直感LV3
索敵LV3
隠密LV2
先読みLV1
モンスターテイムLV5
料理LV4
家事LV3
鑑定眼LV5
健康体LV3
システムメッセージ
◽︎加護◽︎
◽︎全世界最高神の加護
現在のポイント残高5,759,300pt
先程の戦闘でガーディアン クレイゴーレムのHPが凄い減っている。
と言っても、まだまだ余裕は有るがそれでも、ここまでのダメージは今までで初めてだ。
プラチナウルフはアイテムボックスに収納しておく事にする。
アイテムボックスの中なら時間は止まっているし、腐ったりしない。
こんなに巨大な魔物など解体した事無いので、街に戻ってからギルドで相談してみよう。
とりあえずは、目標は達成したので街に帰る事にする。
街に着いたら早速冒険者ギルドに行き、受付嬢に解体を教えてくれる所、もしくは解体してくれる所を聞く。
「解体ですか?それならこの建物の隣の素材買取小屋で魔物の解体サービスやってますよ。
でもお金を払わなければいけませんから利用されるのは中位冒険者の方からが多いですよ?貴方は確か、まだFランクですよね?一体なにを狩ったんですか?」
「Aランクのプラチナウルフを2体です。」
「はい?プラチナウルフ?」
「はい、プラチナウルフです。」
「じ、冗談が下手ですね、ヒロさん、下位冒険者が上位の魔物に敵うはず無いじゃありませんか。」
「それが、倒せたんですよ。
ギルドの隣ある素材買取小屋ですね、ありがとうございます。
それと魔物の討伐証明部位の換金をお願いします。」
このまま話していると長引きそうだったので、サッサと切り上げて討伐証明部位を換金してもらう事にした。
もう見慣れた光景だが、受付嬢が応援を呼んできて、3人で数え始める。
「大変お待たせいたしました。
計算した結果。
ホブゴブリンが2313体分で銅貨6939枚。
ハイコボルトが2199体分で銅貨6597枚。
グレイウルフが846体分で銅貨2704枚。
ゴブリンナイトが23体分で銅貨345枚。
コボルトソルジャーが24体分で銅貨360枚。
ウルフリーダーが16体分で銅貨256枚。
合計で銅貨17,201枚分です。
金貨1枚、半金貨7枚、銀貨2枚、銅貨1枚となります。
お確かめください。」
「はい、確かに。」
お金は手持ちと合わせると、
金貨1枚、半金貨9枚、銀貨4枚、半銀貨3枚、銅貨1枚になる。
生活で使う量が少ない気がするが、気になったものを買ったり、空いた時間に美味しいもの食べたりしているので、結構使ってる。
その証拠にたったの数日で日本円にして53,000円も使っているのだ。
でもお金は貯まる一方だな。
その後はギルドを出て隣の素材買取小屋に行く。
この建物もかなり大きい。
長靴、手袋、エプロン姿の職員らしき人に声をかける。
「あの、魔物の解体をお願い出来ますか?」
「はいはーい、最初はそこの台に出して、残りはこっちに置いてねー」
指差された方を見ると縦3m横2mくらいの台がある。
この台にプラチナウルフは乗らないだろう。
「この台には乗らなそうです。」
「そんなに大きいのですか?でしたらこちらへどうぞ。」
職員さんはそう言って木でできた床を勧めてきたので、そこにプラチナウルフを2体、アイテムボックスから取り出す。
「え?プ、プラチナウルフ⁉︎なんでこんなやつが⁉︎」
職員さんの顔が驚愕に彩られる。
「狩ったからですよ。」
「え⁉︎お兄さんが⁉︎」
「はい、一応はそうなりますね。」
「お兄さん、若いのに凄い強いんだな‼︎」
「ありがとうございます。」
「解体は任せてくれ!料金が銀貨1枚いるが、今払えるかい?」
俺は言われた通り銀貨1枚を差し出す。
「プラチナウルフの素材はどんなのが有るんですか?」
「知らずに狩ったのか⁉︎本当に凄いな。
プラチナウルフの素材は牙は武器に、革は防具に、骨は武器防具の両方に、血は精製すれば一部の魔導具の燃料に、腱は頑丈な紐や弓の弦に、内臓や肉は美味しく食べれるし、魔玉は魔法付与して魔導具を作れる‼︎捨てる所は基本的にない!」
プラチナウルフ、スゲーな捨てる所無いのか。
俺が使う素材は取っておこうと思うが、牙、骨、腱、それに魔玉と肉を少しだな。
「牙と骨と魔玉は貰います。
あとは肉を1体丸ごと貰っていきますね、それ以外は売却でお願いします。」
「牙と骨と全部持ってくのか?」
有っても困らないけど物によっては全ては要らないだろうから、
「牙は全て、骨は大きいのを10本で、お願い出来ますか?」
「はいよー、今日中は無理だから、明日の朝に取りにきてくれ。」
「あと魔玉を売っている所はどこですか?」
「ん?魔玉ならプラチナウルフの分で2個は手に入るだろ?まぁいいけどな、武器屋とかで取り扱っているはずだぜ?」
武器屋か、それならバナーさんの所に行けば有るだろう。
「ありがとうございます。
解体お願いしますね。」
「あぁ!任せとけ!」
俺はその後宿に寄って待っていたフレンドシップの皆に先に食べておいて欲しい事を伝えてから、バナーさんの店に行く。
「どうも、こんばんわー」
店に入ったら、グードさんが店番をしていたので、挨拶する。
「あ、ヒロさんどうも。
今日はどうしたんですか?」
「また素材を売って欲しいんですけど、大丈夫ですか?」
「そうでしたか、今親方を呼ぶので少し待っていてください。」
「よろしくお願いします。」
グードさんは店を閉店して、奥の扉から中に入っていく。
少し待つとバナーさんを連れてグードさんが戻ってきた。
「よぉ!ヒロ!また素材が欲しいんだって?」
「バナーさん、こんばんは。
そうなんです、素材が欲しいんですけど売ってくれますか?」
「あぁ!当然いいぞ!何が欲しいんだ?」
俺は頭の中で欲しい素材を考える。
まずは鉄インゴットと魔玉、それに鉄よりも頑丈な金属も見たい。
「鉄インゴットを20個と魔玉を一つ、それに鉄よりも頑丈な金属ってありますか?」
俺が相談するとバナーさんはグードさんに鉄インゴットを持ってくる様に言った後に質問に答えてくれる。
「グード、鉄インゴットを20個用意しといてくれ。
魔玉のランクはどうする?今はSランクの魔玉は切らしてるんだが。
あとは鉄よりも頑丈な金属か、ダマスカス鋼なんてどうだ?鉄よりも頑丈だぞ、ただし鉄よりも重いけどな。」
ダマスカス鋼か、鉄より重いらしいが実際に見てから決めたいな。
「魔玉はAランクのを1つお願いします。
あと、ダマスカス鋼って実際に見れますか?」
「おぉ!待っていてくれ!オーイ!グード!Aランクの魔玉を1つとダマスカスを追加で持って来てくれー!」
「はーい!」
バナーさんが大声でグードさんに伝える。
言い終わった後にバナーさんは素材を何に使うのか訊いてくる。
「ダマスカス鋼は武器とかだと思うが、魔玉は何に使うんだ?アースエンシェントドラゴンの鱗があるだろ?」
「魔玉は作成したゴーレムに埋め込むつもりです。
今、ゴーレムにはある集落を守ってもらってるんですが、俺が遠くに行くとゴーレムが消えてしまうんで、魔玉を使って消えないようにしたいんです。」
「そうなのか、態々ゴーレムに集落を守らせるなんて、ヒロは良いやつだな‼︎」
「そうでもないですよ。」
そんな話をしていると奥の扉からグードさんが戻ってきた。
「お待たせいたしました。
用意が出来たので応接室で続きをしてもよろしいですか?」
「そうだったな!ヒロ!此処じゃなんだし、移動してくれるか?」
俺は2人に続いて奥の部屋に入る。
「早速だがヒロ、これがダマスカス鋼だ。
堅くて重いから、使うときは武器の芯や刃の部分に使う事が多い。」
俺は説明を聞きながらダマスカス鋼を受け取る。
サイズは鉄インゴットと同じだが、倍くらい重たいし、頑丈な気がする。
ダマスカス鋼を買う事にした。
「ダマスカス鋼って幾らですか?」
「インゴット一つで銀貨5枚だ。」
まぁ今はお金に余裕があるから買おう。
命に直結する武器の素材に出し渋るようでは死んでもおかしくないしな。
「じゃあ、ダマスカスインゴット10個、鉄インゴット20個、Aランクの魔玉1個ください。」
「わかった!グード!持って来てくれ!
ダマスカスインゴットが10個で半金貨5枚。
鉄インゴットが20個で銀貨3枚。
魔玉が半金貨3枚で合計半金貨8枚と銀貨3枚だが、今回は半金貨8枚だけでいいぞ!」
「ありがとうございます。
助かります。」
俺は直ぐにお金を払う。
しばらくバナーさんと話して、俺の鎧のデザインが気に入った人が多いので素材は普通でデザインを変えた物を作る事にしたとか、領主の所の騎士団の人が俺が作ってバナーさんにあげた、投げナイフを見て数を揃えてくれと頼まれて、自分が作ったんじゃないから無理だと断った事とか、雑談をして待っていると、グードさんが倉庫から戻ってきた。
「お待たせいたしました。
ダマスカスインゴット10個、鉄インゴット20個、Aランク魔玉一つです。
お確かめください。」
「はい、確かに、ありがとうございます。
あと明日の午後に工房を借りさせて貰ってもいいですか?」
「おう!いいぞ!何時でも来て、勝手に使ってくれ‼︎」
「ありがとうございます。
では、今日はこれで失礼しますね。
おやすみなさい。」
俺は店の外に出て宿屋に帰って1人で夕飯を食べた後、部屋に戻って体を拭いてベッドに寝転がる。
明日はあの集落に行ってガーディアン クレイゴーレムに魔玉を埋め込む予定だ。
今日作成したガーディアン クレイゴーレム2体も連れて行って、魔玉を埋め込んだ後は集落の警備をさせるつもりだ。
以前行った時にカールさんは集落の皆でゴーレムを使うと言っていたから1体だけでは足りないだろう。
あ、ステータスの異常な伸びの事聞くの忘れてた。
俺は明日の事とウッカリ忘れてた事を思い出しながら眠りに落ちていく。
いつも読んで頂きありがとうございます。




