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逸般人たちが勇者召喚に巻き込まれたようですよ  作者: satori
第二章 逸般人にテンプレ?が降り注ぐようですよ
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025

次に俺たちは誰にもばれないように街の中から出る方法を話し合った。


「ん~、どうしましょっか、外壁くらいなら駆け上がればいいのですけど、それをやったら見つかっちゃいますよね?」


「いや、それはシュカの幻影を使えば大丈夫だと思っているが、シュカ大丈夫か?」


「……ん、任せて」


方法を決めれば後は動くだけだ。

俺たちは外壁のすぐ近くに来た。


「何か、全然警戒されてないって感じだな」


「しょうがないですよ~まだ、魔物モンスターはここまで来てもいませんし、そもそも内側を警戒する理由はありませんから」


「そうか?………そう言えば、シュカの村の方はどうだったんだ?」


俺としては、相手に魔人が含まれるなら、街の中に入っている可能性を考えた方がいいと思うけどな。


まあ、まだ魔人と言う存在のことを俺は良く分かっているとはいいがたい、シュカやアンリさんのことを思うと人と変わらない感じだから、魔物モンスターから魔人になったのが、どう言うものなのかは分からないが、統率されているなら考える力もあると考えるのが普通だろう。


まあ、魔人が含まれていると言うのは、まだ噂程度だしギルドの方の説明でも出てなかったから、いないのかも知れないけどね。


「………来てくれれば、狩りで遠くまで行く必要ない」


「来ないんだ」


何かそれを聞くと平均能力がすごく高いのか、ガウルさんやグエンさんがものすごく強いのか、どっちだろうな。


まあ、いっか。


「シュカ。幻影お願い」


「……ん…幻影」


シュカがそう呟くとノイズのようなものが俺たちの身体の表面を走って見えなくなる。


それがかかって思ったことは、多分感知系のスキルがあれば分かるんだろうと思った。

〈心眼〉のおかげだろうが俺にはしっかりと視えた。


「おお~、すごいですね~」


エマはゆっくりと俺の背後に回ろうとしている。


「そうだなー」


俺はエマの頭を掴んできしむ音が聞こえるくらいに力を込める。


「ハヤテ、イタイイタイですよ」


「いやね、先にちょっかい出そうとしたのはそっちだろ?」


俺はいい笑顔を浮かべていった。

まあ、むこうには見えていないだろうが。


「と言うか、シュカ。これお互いに見えるようにできないの?

かなり不便だと思うけど?」


「………必要ないでしょ………………………まだ、できない………」


あら……聞かない方が良かったな……


俺は頬かかきながら思った。


まあ、でもシュカはこっちをしっかり見えているのだろうちゃんと俺の顔を見ている。

まあ、本人からは見えて、俺を視ることができるなら問題ないか。

エマもどうやら位置くらいは分かるみたいだし。


「ちょ、ハヤテ~、少し僕を忘れてない~?イタイヨ~手はなして~」


「あ~」


「ねえ、本気で忘れてない?」


「ソンナコトナイヨ?」


俺はそう言って手を離した。

かなり、恨めしそうな顔を向けて来る。


「さてと、行くか」


「そうだね……」


「………ん」


エマが心なしか機嫌が悪い。


まあ、ほうっておいても大丈夫だろう。


何となくこれでもいい気がするのでそうしとく。

俺はシュカを抱えた。


俺とエマは外壁を駆け上がっていく。

数秒で駆けきり外に出た。


俺は理法で減速させて、エマは普通に木の枝に着地した。


門の付近には冒険者たちが集まっていた。


………強そうな奴は………まあ、見た感じはパーティー一個分くらいだな。


それを見ると本当にゆっくりやるんだろうなーと思う。

人数は結構いるし大丈夫だろう。

さらに、それを見ると動きやすいからいいだろうとも思った。


俺はスキルを意識して感覚を拡張する。


ちょういるな~


四万近く………冒険者は千ちょっとか……


ホントにこれって上位種がどれだけいるかで決まるな~これ………

昨日見た醜子鬼ゴブリンよりも一回り魔力が多い奴が四割、そいつらよりもかなり多いのが3~4%。

比べ物にならないのが二体。


俺はその総数と内約を伝える。


「じゃあ、今日はかなり多い奴を狙いますか~?」


「……ん」


数を言っても同様しているような気配がない。

まあ、この二人だと普通に醜子鬼ゴブリンくらいなら百倍の戦力差くらいどうにかできるからか?


さてと、醜子鬼ゴブリン醜赤鬼ホブ・ゴブリンの第一波五千くらいが街につくのが一、二時間後か。

つか、攻めんなら波状攻撃するんじゃなくて一気に行くのがいいだろうと俺は思う。

まあ、この辺は意見が分かれるからいいんだが。


それらを確認した後、俺たちは動き始めた。

それを最初は迂回でもするかと思っていたが、二人が必要なしと言ったので正面から突破することにした。


醜子鬼ゴブリンたちの群れが見え始めると、緑色の醜子鬼ゴブリンと赤黒い醜赤鬼ホブ・ゴブリンがいる所為で、緑と赤黒い層になっているように見える。


俺は短槍を構えて、進行方向のど真ん中へ突っ込んだ。


半分くらいはなくしておくか。


俺は技と言うものを一切関係なしで層を切り開らいていく。


緑色の層は枯れ枝を折るくらい容易に突破した。


次は赤黒い層。


正面にいる奴に全体重と勢いを使って膝を入れて押し込む。

〈空歩〉を使って跳び、空から子供が棒をもって雑草を刈り取っていくように醜子鬼ゴブリンの首を斬り裂く、さらに顔面を蹴り潰して移動。


理法を纏わせ触れた部分から加速させて弾け飛んで行くようにし、身体を独楽のように回転させて周囲の醜子鬼ゴブリンを吹き飛ばす。


「………気持ち悪」


「ああ、ごめん」


ある程度は衝撃を軽減させたと思ったけど、まだ駄目だったか。

ん?結局かなり楽に終わったって?気にするな。


「シュカ」


「………ん…狐炎」


シュカの身体より魔力が吹き出し、炎が周囲に溢れた。

昨日よりも早く燃焼させていく。


ん~、イメージとしては装甲車で突っ込んで散弾を周囲にばら撒いたって感じかなこれは?


俺はどこかで見た映画だったか、漫画だったか覚えていないが、こんなシーンがあったなと思った。

中心に固まっていた醜赤鬼ホブ・ゴブリンたちはシュカの狐炎によってほぼ全て吹き飛んだ。


一番後ろにいる数体の醜鬼士ゴブリン・ナイトが指示を出している。


〈言語翻訳〉を持っているおかげか、どんな指示を出しているのか断片的にだが分かる。


「さようならです~」


刹那、黒い三日月が空にいくつも投影された。


「ぐごぉ……」


上半身と下半身が別れた。

エマは瞬時に醜鬼士ゴブリン・ナイトの死体をステータスカードに回収した。

俺も魔力を広げて〈時空庫アイテム・ボックス〉に醜赤鬼ホブ・ゴブリンを入れた。

これとステータスカードの収納の差を探していたら、これはステータスカードを介さなくてもしまえることが分かったんのかなり便利だ。


俺は地面を蹴り、シュカの狐炎とエマの醜鬼士ゴブリン・ナイトを討伐の動揺によってできたスキをついて一気に抜けた。


ここにいた連中は急な襲撃によって醜赤鬼ホブ・ゴブリン醜鬼士ゴブリン・ナイトを潰されて呆然としていたようだ。

ほんの数秒の間に半数が消えたので無理もないだろう。






「さて、どうする?」


さっきの群れから離れて醜鬼士ゴブリン・ナイトの解体を終え、一息ついたところで二人に聞いた。


「まだまだ行けますよ」


「……ん」


二人共とても好戦的だ。


「いや、でも他の奴らは固まっているから、さっきみたいにうまくいかないと思うぞ?」


「シュカの狐炎をブチ込んでから、動揺しているところを僕とハヤテで斬り込みましょうよ~」


「いや、それ特攻だろ?」


さっきの数倍の規模に突っ込んで無事でいられるとは思えないし……

て言うか、完全に脳筋理論だぞそれ?


「て言うか、さっきので分かったと思うが、あれじゃあ魔石や死体をほとんど回収できないぞ?」


「むぬ~」


「………」


いや、もっと慎重に行こうぜ?

金にならないなら殺す必要もないだろ?


「今日は充分だろ?」


「ええ~」


「………」


「昨日の十倍くらいの魔石は手に入ったし言いだろ?」


と言う訳で今日は帰った。

二人をアンリさんの所に戻してロドリグさんの所にいた。


「こんにちは~」


「やぁ、終わらせてきてくれたかい?」


俺はノックをして入ると早速そのことを聞かれた。


「いや、まだ早いですよ」


「できると思うんだけどな~」


「そう言えば、四万近くいたんですが大丈夫なのでしょうが?」


「………」


ロドリグさんが俺の言葉を聞いて目を見開いて驚いた。


醜鬼后ゴブリン・クイーンがいるのか……」


「可能性はありそうですね」


「はあ………帰ってこなければよかった」


ロドリグさんは頭をがりがりとかきながら言った。


「はぁ……いやだな~本当に長期になるよ、これ……」


「まあ、そうなるでしょうね」


ハッキリ言うと醜赤鬼ホブ・ゴブリン四割は相当多いそうだ。

これはかなり面倒みたいだ。

醜子鬼ゴブリンよりも知恵があって、醜鬼士ゴブリン・ナイトの命令を良く効く。


ロドリグさんは苦戦は必至だと言った。


次話投稿は2/24 12:00です

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