2イケメン
ここはどこだろう。
確か僕は原宿でイケメンのお兄さんにぶつかって……。
あたり一面はお花畑だった。そうかここはあの世への入り口か。
僕は、死んでしまったのか。
――たけし……
え?誰?
――私だよたけし……
お、おじいちゃん?
――そうだよたけし……。お前が死んでしまったと聞いてとても悲しんでいる……。私はお前の将来をとても楽しみにしていた……。でもお前は死んでしまった……。
……ごめんおじいちゃん。
――謝ることはない……。お前にちょっとイケメン度数が足りなかっただけだ……。私がお前にイケメンを遺伝させてやれなかったのがいけなかったのだ……。
おじいちゃんはイケメンだったらしいね。
――私はSクラスのイケメンだった……。しかしそれゆえにおごってしまっていた……。私は人を見下した……。私は自分の過去を悔いている……。だからお前には立派な人になってもらいたい……。
でももう無理だよ。僕もそっちへ行くよ。
――ふふふ……案じることはない……。私はSクラスのイケメンだ……運命の女神を籠絡することくらいたやすいことなのだ……。お前にチャンスを与えるように頼んだ……。
それは、どういうこと?
――生き返るのだたけしよ……。お前がいつか心までSクラスのイケメンとなって人のためになることを私は願っている……。達者でなたけし……。
え!おじいちゃん!!
○
目を覚ますと病院のベッドの上だった。