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序章

※残酷描写ありますので苦手な方はご注意ください。

あなたとの出会いを今でも鮮明に思い出せる。



日の光を反射する銀髪と澄み切った空のような青い瞳を持つあなたは

人ではなく物語にでてくるような精霊のようだった。

私の嫌な態度にも楽しそうに笑っているあなただから余計にそう思ったのかもしれない。

だって私の周りにはそんな人いなかったから。



あなたと過ごした日々は私にとって初めて感じる自由だった。

あなたが私に生きることの喜びを教えてくれた。

―――初めて息ができたみたいだった。



時々見る寂しそうな苦しそうなあなたの横顔を見るたびに私の胸は痛むようになった。

「この気持ちはなんていうのかな。」

私が聞くとあなたは泣きそうな顔をして笑ったよね。



ずっとあなたと共にいたかった。あなたの笑顔が見たかった。

あなたが泣きそうな顔で笑わなくてもいいように、私が力になってあげたかった。

私は、自分の意志であなたのことを知りたくなった。



でも幸せな時間は残酷なほど早く終わってしまった。

いや、私が終わらせてしまった。


お互いの幸せのために別れを告げたはずなのに、どうしてこうなったのかな。


澄み切った空色の瞳は瞼に固く閉ざされて見えず、日の光に輝いていた銀髪は血で汚れている。


どうして彼の首が地面に転がっているのかな。


誰が少女のように軽やかに楽しそうに笑っている。


どうして彼は自分が死ぬとわかっているのに、私を見て大切なものを見るように笑ったのかな。


彼の最後の言葉が耳から離れない。



今さら気づいたんだ。あなたが私にくれたかけがえのないものの正体に。

ずっとわからなかったんだ。今まで誰も私にくれたことがなかったから。

だから今度は、今度こそあなたの気持ちに応えたい。あなたに伝えたい。



「私も心からあなたを愛してる。」と

読んでいただきありがとうございます。

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