番外編 セーナから
私は、セーナ。
人狼族で王の血を引く者だ。
私は、戦闘力が高く、魔物を狩って生活していたが、奴隷商人の罠に引っかかり、捕まってしまった。
そして、奴隷となってしまった。
「なんで、私がこんな目に…」
私は、とても怖かった。
魔力拘束の腕輪をつけられ、「獣化」も発動できない。
もしかしたら、汚らわしい人間などに犯される事も考え、全力で逃げようとした。
そんな時、ある男が現れたのだ。
ツクルと言う、珍しい名前で珍しい顔つきをしていたが、私はすぐに気づいた。
この方は、とても強い…
なぜなら、私は魔力を感知でき、魔力の量がとてつもなく多いことに気づいたからだ。
しかも、なぜかその奥にとてつもない力を感じた。
私は決めた。
「この方に私の全てを捧げよう」
と。
そこから、私はご主人様に気に入られるために努力した。
できるだけ良い子に振る舞い、大人しく過ごした。
しかし、ご主人様はそんなことは関係なく、私のために剣や防具まで買ってくださった。
そしてその晩、私はツクル様と同じ部屋に泊めてもらい、服を脱いで、ツクル様のベッドに入り込んだ。
もちろん、私は同い年の仲間たちですら裸を見せたことはなく、初めての体験でとても緊張していた。
だが、ツクル様も、緊張していたようだった。
人狼種は、初めてを捧げた相手と契約し、その力を分け与えられる。
そのため、このような大胆な夜這いを仕掛けたのだ。
「セーナ、いいんだな。」
「はい…」
そして、私は、ツクル様と初めての激しい夜を終えたのであった。